ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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もしかしたら、近いうちに忙しくなって、爆速更新ができなくなるかも……。


32話 不具合調整

そんな訳で、俺達はダンジョンにやって来たんだが……。

 

「……いや、広くねぇか?」

 

ダンジョンがかなり広くなってる。

 

俺は、端末のお知らせ欄を読む。

 

《お知らせ》

ダンジョンにアップデートが入りました

・冒険者の人数に合わせて、ダンジョンを広くしました。広さは従来のダンジョンの5倍となっております。しかし、構造は変化していません

・冒険者の人数に合わせて、モンスターの総量と生まれる頻度を増やしました

・早く魔法を使いたいとの声にお応えして、一階層のスライムに『無魔法』のスキルスクロールがレアドロップするようにしました。

・一階層に『ファイアスライム』『ウォータースライム』『アーススライム』『ウィンドスライム』等が出現するようになりました。属性スライムの出現は、ダンジョンの種類によって異なります。属性スライムのレアドロップは火、水、土、風の基本四属性魔法のスキルスクロールです。

 

ははあ、なるほど。

 

ソラがアプデを入れたのか。

 

良調整だ、偉いぞ。

 

では、ダンジョン拡張の理由も分かったところで、早速、ダンジョンに突撃して行こうか。

 

 

 

と、そんなところで、ついでに端末を確認すると、端末に機能が増えていた。

 

『パーティ管理アプリ』だそうだ。

 

これは、SNSアプリのように、画面に魔法陣を浮かび上がらせて、それを端末の写真機能で撮影するとパーティ登録ができる!みたいな機能だ。

 

このアプリでパーティを結成できる。

 

パーティを組んだ冒険者のグループは、ポイントや経験値が平等に分配されるのだ。

 

その他にも『フレンド管理』とかいうアプリがあって、これは、パーティ結成と同じ感覚でフレンド登録ができるってアプリだ。

 

このアプリでは、フレンド間でのポイントやアイテムの取引が可能だそうだ。

 

また、ダンジョン内電話にも使える。

 

この辺り、ソラが言うには、MMORPGを参考にしているらしい。

 

そうそう、ソラだが、俺は最近儲かっているので、いくらか金を渡してやった。

 

するとその金でMMORPGを始めたらしい。

 

タイトルはファイナルファンタジスタ14だそうだ。

 

それを参考にして、ソラは、ダンジョンのシステム面を整備したようで……。

 

だがまあ、MMOにありがちな、同じダンジョンが何個もあって、たとえ同じ入り口から入っても、パーティごとに違うダンジョンを攻略する……、とかはない。

 

全部、一律同じ。

 

同じ入り口から入れば、同じところに出る。

 

別々のパーティ同士がダンジョンで出会う。

 

ソラが言うには、ダンジョンで出会いを求めるのは間違いではないらしいそうだ。

 

……なんだかアイツ、段々とオタク趣味っぽくなってきてるような?

 

最近は俺が渡した金で、TRPGとか言うのの本を買い集めたり、よく分からんラノベを集めたりしている。

 

また、今後の冒険者の具合によっては、『クランシステム』や『ダンジョンシティ』なんかも実装するかもしれないとか言っていたが、具体的にそれがなんなのかは不明だ。

 

まあ恐らくは、冒険者が集まって冒険者の会社というかチームというかを作れるシステムだろう。それと、ダンジョン内に街か……。

 

中々に壮大な計画だが、今の日本にそんな余力はないと思うぞ。

 

 

 

まあ、そんな感じ。

 

とりあえず、六人でダンジョンを軽く流す程度に攻略しよう。

 

まずは、チュートリアルの五階層までをクリアせねば。

 

ここ、栃木日光の、俺の家の蔵にあるダンジョンは、この半年で大きく変わっていた。

 

蔵は取り壊され、別の土地に移転させられ、ダンジョンを覆うようにコンクリの事務所ができていた。

 

また、家の隣の土地は国に買い取られて、シャワールームや貸金庫、倉庫なんかが建ち並ぶ。

 

その他にも、自衛隊員用の宿舎もできており、常に自衛隊員が管理人としてダンジョン周辺を警備している。

 

本来なら、俺の家そのものも地上げされてもおかしくないのだが、そこは、俺が嫌だなーと言ったら、それがソラ経由で政府に伝わったらしく、「あ、あんたほどの実力者がそういうなら……」と、家は残された。

 

しかし……、周りが全部ダンジョン関連施設になるのに、ポツンと我が家だけ残すのは色々とアレなので、ダンジョンで稼いだ金が貯まったら、どどーんとデカい屋敷でも建ててやろうと思う。

 

さあさあ、その為にもダンジョンだ。とっととダンジョンに入ろう。

 

まず、ダンジョンに入るには、このダンジョン最寄りの事務所に行き、そこの受付に冒険者免許を提出する必要がある。

 

この際に、他にも何人も冒険者がいて、しばらく待たされた。

 

二、三十分後くらいに、受付に呼ばれる。

 

そして、冒険者免許を見せてくださいとのことなので提出。

 

「はい、冒険者免許を確認しました。ダンジョンアタックは何時間ほどを予定していますか?」

 

そう、そして、ここでこう聞かれる。

 

ここで、どれほどの時間潜るか答えて、指定の時間まで戻らなければ捜索隊が出るそうだ。

 

「今日の午後六時までだな」

 

「何階層まで攻略なさいますか?」

 

階層も聞かれる。

 

「とりあえず、五階層までは今日中に到達したい」

 

それを聞いた受付は、パソコンにその情報を入力して……。

 

「はい、では、こちらに免許をスキャンしてください」

 

専用のスキャナーを渡してきた。

 

冒険者免許には、ICチップが埋め込まれており、それでダンジョンの出入りの記録を取るそうだ。

 

因みに、この冒険者免許は、迷宮端末のカバーに収納できるので、そこに入れておけば破損を防げる。

 

「では、どうぞ」

 

入場を許可されたので、ダンジョンに入る……。

 




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