なんだかんだでもう七月。
夏休みシーズンだ。
キチレンジャーで海に行く予定はあるが、それ以外は……。
「ダンジョンだな!」
「ワン!」
迷宮端末のお知らせ欄を読む。
『武具強化』『武具修復』『浄化魔法陣』の実装。
『採取システム』『レアモンスター』『武具進化』を次回実装予定。
『全日本ダンジョン解放』は十月に実施予定。
なるほどなるほど。
じゃあ行くか!
二十階層までは草原だったが、二十一階層からは森のようだ。
密林ってほどではないので、刀を振り回すスペースはある。
二十一階層のモンスターは……。
『ピュイ!』
両腕両足が鳥の女、ハーピィだ!
……全裸。
……おっぱいばるんばるん。
一時退却。
テイムスキル購入。
「さあ行くぞ!!!!」
「ワフン……」
何?『性欲に負けるとは情けないぞ、ご主人』だと?
黙ってろこの犬っころがぁ!!!
あ、あと、因みに、ソラに訊ねたところ、ハーピィのような女の人型モンスターは、冒険者達の性欲の捌け口にされることが多いらしく、おかしなことではないらしい。
病気とかも持ってないから抱きたければ抱いていいそうだ。
「うーん、どれが良いかなーっと」
『ピュイ!』『ピィ!』『ピュピ!』
アレは可愛くない、アレもそんなに。
おっ!あの子は良いんじゃないか?!
余計なハーピィを斬り殺す。
『飛行』のスクロールゲット。
討伐ポイントは千八百。素材は千。
『ピュピ、ピュイィ……!』
年齢は十代半ばくらい、鳶色の瞳と髪、そして翼。総じてワシミミズクっぽい感じ。
鋭い感じの相貌ながらも、ちょっと困ったような顔をした美少女。
これを捕まえた。
『ピィ、ピィ……』
「おーよしよし!怯えなくて良いぞー!優しくしてやるからなー!」
『ピィ……?』
ところで、テイムってどうやって使うんだ?
はい、GM(ソラ)コール。
「もしもし?テイムスキルってどうやって使うんだ?」
『相手を屈服させれば良いんだよ』
屈服?
うーん、こんな感じか?
ワシミミズクハーピィちゃんをひっくり返して押さえつける。
『ピィ!ピイイッ!』
お、めっちゃ嫌がってるな。
「おらっ!大人しくしろ!」
何かこう、レイプしてるみたいで嫌だな。
まあ、抱くつもりではあるんだけどね!
よし、じゃあ、至近距離で軽く『咆哮』を浴びせてみるか。
「ガアアアアアアアッ!!!!」
『ピ……ッ?!ピエエエエエッ!』
あ、泣いちゃった。
かわいそうだなー。
ピコーンと端末が鳴った。
《ハーピィをテイムしました》
おー、できたできた。
「ピィ、ピィ……」
「よしよし、怖くないぞー」
しばらく抱っこしてやる。
「ピィ?」
あ、これ、言葉通じてねえわ。
こんな時はこれ!
『テレパシー』のスクロール!
これをハーピィちゃんに使います。
『ご主人、こわい……』
「怖くないよー」
『こわくない?いじめない?』
「いじめないよー」
『ご主人、どうして私をテイムしたの?』
「交尾したかったから……。それと戦力確保」
『ご主人、私と交尾したいの?』
「そうそう」
『交尾、良いよ?でも、私を守ってくれる?』
「オッケーオッケー!守る守るー!」
ハーピィちゃんを家に連れ帰った。
抱いた。
「いやー……、ノリで連れ帰っちゃったけど、どうやって隠そうかこの子」
『おうち、中、いればいいの?』
「そう、お外には出ないでね」
『たまに、ダンジョンに連れてってくれる?』
「もちろん。だから、俺以外の人に見られないようにしてくれ」
『うん、わかった』
あ、そうだ。
名前をつけよう。
ピヨピヨ言うから……、ピヨ、ひよ……、ひより。日和ちゃんで。
「じゃあ、今日から君は日和ちゃんね」
『ヒヨリ?お名前?』
「そう、お名前」
『ヒヨリ!』
あっ、てか服。
「もしもしソラ?モンスター用の服とかないのか?」
『ああ、そうだね、近いうちにショップに実装するよ』
しゃーない、しばらくは全裸で。
この夏休みの最中は、日和をスクロールで強化し、レベルをある程度上げることとする。
とりあえず、初期段階でこんな感じにしておいた。
×××××××××××××××
日和
Lv25
HP:64
MP:51
STR:68
DEX:112
VIT:47
INT:40
MND:40
SKILL
《飛行》《魔力爪》《強化》《テレパシー》《風魔法》
×××××××××××××××
ここからガンガン強化していくぞー!
超能力サバイバルもの〜。
プロットなしでまた行き当たりばったりで書いてるゾ〜!
まず、政府の陰謀で、異次元にある実験無人大陸に飛行機が不時着。
実験無人大陸は、古代生物、実験生命体など、国際法違反の造られた生命の楽園なのね。
で、主人公たる、学校行ってない系ユウチューバーは、超能力者だとバレて、北米にある『FB学園』に連れて行かれることになった。
この時代、超能力者は、ファンタズムビーイングと呼称され、排斥されている。超能力者は一律、北米のFB学園に通う決まりになっている。
そして、主人公や、他の超能力者達をFB学園に連行するための、定員二千人のクソデカ未来飛行機が、異次元実験大陸に墜落。
FB学園の生徒会長が、これを機に、ここに超能力者の国を作ろう!とか頭の悪いことを言い始めるのだが、主人公はそれを拒絶して、墜落した飛行機から取れるだけの資材を取って離脱した。
一応、生徒会長のことを擁護しておくと、FB学園は北米の山奥にあり、しかも周囲は武装した軍隊に囲まれ、外に出ることを許されていない。ぶっちゃけ、刑務所みたいなもの。だから、「国を作ろう!人間にいじめられない国を!」とか言っちゃうのも仕方ないのよ。
で、主人公の有能ムーブを見て、五人のヒロインがついてくる。
六人でまず、川と海の近くに拠点を作る。目標は、冬までにしっかりした拠点を作ってから、合間合間にこの世界の調査をすること。
主人公は、ろくに学校にも行かず、北海道の山奥で自給自足の生活をしているユウチューバーで、動画内では『ガチムチダークエルフニキ』と呼ばれているぞ!
動画の広告収入やほしい物リストで得た金で、たまに山を降りて物資を買っている。なので、基本的にマジでなんでもできて、蔓草で鞄を編んだり、野の獣を仕留めて皮をなめして服や靴を作ったり、酒を密造したりして生きてきた。
そんな主人公であるからして、この無人大陸でも、ノリノリでサバイバル生活できていた!そのおこぼれにあずかって、人間らしい生活ができるヒロイン達。
ヴァイキングハウスを建てて、釣りしたり、獣を捕らえたり、山菜を採ったりしてスローライフ!
その一月後、最大派閥であった、生徒会長率いる『建国派』が嫌になって逃げてきた女の子グループが主人公グループと合流!
そんな感じで、ハーレムしつつも、サバイバル知識を伝授してスローライフ!
みたいな?
うーん、いけるかなこれ……。