ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

910 / 1724
明日コロナワクチン二回目じゃん。

死ぬらしいから気をつけんとな。


36話 良いねぇ、成り上がりものはやっぱり面白いよ

一時間くらいおやつタイムを楽しんでいると、騎士に呼ばれた。

 

「こちらへ」

 

呼ばれたんで、セシルとリーゼに待ってもらい、俺は城に入る……。

 

 

 

城は、中世並みの文化の世界だと言っているのに、ここだけは近世に片足を突っ込んでいるような立派な城だった。

 

恐らくは、石積みや石材加工などを魔法で代替できるからだろうな。

 

セシルから聞いた話だが、起こす現象が小規模であればあるほど簡単で魔力の消耗も少ないらしい。

 

そして、ものを手を触れずに動かす魔法は基礎中の基礎らしく、モグリの魔法使いでも簡単にできるそうだ。

 

なるほど、それを考えると、建築関係は進化するか。重機がその辺に転がってるようなもんなんだからな。

 

ついでに言えば造船関係も近世に片足を突っ込む程度に発達しているとセシルが言っていた。

 

ただ、地球の機械のように精度は良くないから、高層ビルとかは建てられないそうだ。

 

さて……、それで、だ。

 

俺の前には、金属と赤革でできた玉座に腰掛ける王様と、その隣でこちらに手を振るリリーベル様。

 

そして、その隣に……、なんだろうかアレは?宰相とかそう言うポジションかね?なんか豪華そうな服を着た細身のおっさんがいる。

 

で、この玉座の間の両脇には、総勢二十人くらいの兵士がずらりと並ぶ。

 

兵士ってか騎士だな。フルプレートアーマーで、装飾も多いから、近衛騎士みたいな偉い人らだろう。

 

いや、近衛騎士ってのは創作で、騎士は爵位だから騎士爵を並べて騎士団!なんかはやらないんだっけか?

 

なんでもいいや。

 

で、ご用事なあに、と。

 

「……貴公、王の御前だぞ。跪くが良い」

 

宰相っぽいヒゲがそう言った。

 

「おいおい、リリーベル様から話を聞いてないのか?俺は異世界の人間だぜ?つまり、あんたらがどれほど偉大なのか知らないんだよ」

 

「ふむ……?」

 

「心から敬っていないのに、表面だけ、さも敬意があるかのように取り繕う方が良いのか?それならそうしてやるが?」

 

「フフフ……。いや結構だ、賢者よ」

 

そう言ったのは王様だ。

 

愉快そうな顔をしてこちらを見ている。

 

「しかし……」

 

宰相は難色を示すが……。

 

「よい。『彼方の者』は皆一様に、礼法に疎かったと聞く」

 

王様は宰相を制した。

 

「して、賢者よ」

 

「何だ?」

 

「まず、我が娘を窮地から救ってくれたことに礼を言おう」

 

そうですか。

 

「そして、貴公はこう言ったそうだな?『姫の身柄は己が預かり、返して欲しくば姫と同価値のものを貰おう』と」

 

「そうだ」

 

「ふむ、では、何を欲する?」

 

「それはお前が決めろ。自分の娘と、一国の姫君と同価値のものを差し出せ」

 

俺がそう言うと、王様はニヤリと笑う。

 

「では、金貨の一枚でも渡されて放り出されたらどうする?」

 

「金貨一枚が姫と同価値なら、金貨百枚を払って百人の貴族の美女を貰って行こうかね?」

 

俺は、どストレートな誘拐宣言をする。

 

それを聞いた宰相のおっさんが思い切り顔を歪める。そんなことをされたら国が大変なことになるからだ。

 

だが、王様は、面白そうに笑っている。

 

「ハハハ……、道理だな。であれば……、金に替えられぬもの。土地や地位が良いだろう」

 

「ふむ、貴族か」

 

そういや俺も爵位持ってるぜ!

 

シーランド公国の。

 

ノリで買った。

 

「リリーとは将来を誓い合ったそうだな?」

 

「え?何それ知らん」

 

「……ん?リリーの髪をとかしたのだろう?」

 

あー?

 

それって、なんかエロいことなのか。

 

まあ、国によって文化って全然違うしな。

 

「一応言っておくが、俺の国では別に、女性の髪に触れることは悪事じゃあないぞ?」

 

「……なるほど。しかし、リリーは乗り気だ」

 

そんなん言われましても。

 

「まあ、くれると言うなら喜んでもらうが?」

 

「ふむ。では、こうするのはどうだ?」

 

王様が語った内容はこう。

 

俺を暫定的に伯爵として、これから所領の半分から全部を、事件の悪質さ度合いによって没収される予定のサザーランド伯爵領の、その没収した半分の土地と、キマリシア南部の村々のいくつかを合併。俺の領地とする。

 

一年かけてちゃんとやれたら、リリーベル様をくれてやっても良い、とのこと。

 

リリーベル様はどうやら、十三歳なのに輿入れ先が決まっていないそうだ。

 

実は丁度、リリーベル様と婚約していた外国の王子が政争で死んだらしく、リリーベル様は宙ぶらりんの状態だったらしい。

 

あ、この世界は中世半ばルネサンス以前くらいの倫理観だから、王侯貴族はみんな許嫁とかいる感じだし、十五歳くらいで結婚したりもするぞ。

 

さて、それじゃあ、こうしよう。

 

「良いだろう。街は俺が作っても良いだろうか?」

 

 

 

色々な話を終えた俺は日本に帰り、その一週間後に再び異世界に来て爵位の授与式を終えた。

 

学校は五月に入ったが、特にこれと言ってイベントはない。

 

ただ……。

 

「研究資金の件、ありがとう。僕にできることならなんでもやろう」

 

と、思い切り千佳に頭を下げられたことくらいかな?

 

「どうしたんだ、千佳?」

 

「惚けなくても良い。父の研究所のクラウドファウンディングに三億円も振り込んでくれたそうだな?」

 

「いやぁ、俺じゃないかもよ?」

 

「名前欄が東京都在住の薬研理玖と書かれているのだが」

 

「えっ?あ、そのまんまで登録しちゃってたのか」

 

うーん、どうせなら名前欄を『謎の足長おじさん』とかにしておけばよかったな。

 

まあ、バレちまったもんは仕方ねえや。

 

「まあまあ、気負わずにな?あの金は宝くじで当てた泡銭だよ。それに、まだ六億円くらい残ってるしな」

 

「それでも、人が一生かけて稼ぐくらいの金を寄付してくれたんだ。僕は君にとても感謝している」

 

ほへー。

 




プログラマ転生、プロット作成中。

どうせなら盛大なクロニクルにしようぜ。

魔法使いなんだから寿命伸ばして長生きするだろうし、偉人列伝みたいな感じでまとめたい。

いや、今読んでるなろうの戦国世界転生ものがそんな感じでさ。本文の文末に、『◯◯の戦い ◯◯という記録があるが〜、現在も史跡が残り〜』みたいなのが書いてあって、それがめっちゃ面白い。ただ、話の展開がドン引きするほど遅い!!!!内容は好きなんだけど遅い!!!!

だから俺も、いつもの主人公一人称垂れ流しじゃなくって、未来にどうなっているかの小話的なのを挟んだり、他キャラの視点も挟んだりしたいよね。

はぁー学園編学園編。百パーセント間伸びする学園編。トーナメント編とかもやりましょうよ!なろうフリークスの我々は好きでしょそういうの。僕はそんなんでもないですけど。

トーナメント編についてはTRPG転移でもやりたくてですね、あの邪神は、国際武闘大会に乱入して、観客のガキが振り回していた土産物の木剣を借りて、それ一本で参加者全員ボコボコにするって展開を書きたいんで……。

あーじゃあアレっすかね、ネクストライフみたいな展開?国際魔法大会的な……。

なろうあるある展開に外道主人公を派遣する話なのは良いけど、俺がなろうテンプレ作品を読んでねえってのがね?困るね。

うーむ、なろうテンプレ展開……。

赤ん坊からスタート、赤ん坊のうちに魔力の操作を学ぶ。
大人の知性と子供の学習力で勉強勉強!
幼馴染の美少女。
いじめっ子。
村の危機!
魔法の家庭教師の美女。
新しい魔法を作る。
学園編、王都へ。
入学試験、特待生試験。
ランク分けされるクラス。
急にポップするヒロインさんや親友ポジのキャラ。
学園で、権力を笠に着るクソガキに絡まれる。
学生やりながら冒険者活動。
教師を言い負かす。
それを逆恨みしたクソ教師の理不尽な行為。
フラグとかないのに突然の王都の危機なのだー!
解決して授爵。
授爵によるやっかみ。
他の嫉妬してきた貴族の策略により、危険な依頼を冒険者ギルド経由で受けさせられる。
だが無事に帰還して更なる栄誉ゲット!嫉妬貴族さん涙目。
ダンジョン探索。
小遣い稼ぎに地球の娯楽品や食品などを開発して売り捌く。
その辺の孤児から見込みあるやつを弟子にする。
卒業して領地を渡される。
領地改革。

あー、あとなんかあるかな……。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。