ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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アサシンクリード のwiki見たら、日本のアサシンが信長殺してて草。


8話 糸こんにゃくを牛丼に入れるのは解釈違い

イロハを見送ると、俺とイロハとの会話を聞いていた人々が、何人か食料品を買って行った。

 

それと、9mm弾も欲しいと言う人がいたので、二十五発箱入りアメリカ純正品を一箱三千円で売った。

 

それと、ショットガンやライフルの弾薬も、五千円くらいで売る。戦前の純正品にしてはそこそこに安価だ。普通は俺の販売価格の1.2倍くらいはするらしい。

 

さて……、昼飯にしようか。

 

俺は、店頭に並べているダンボール箱から弁当を二つ手に取って、箱を開けた。

 

この弁当は、災害地でも食べられるような、アルファ米に牛丼のパックが付いたもので、箱を開けて紐を引っ張ると加熱されるタイプのものだ。

 

そしてこれは、賞味期限はなし、永遠。

 

それは何故か?

 

理由はこうだ。昨日の夜から端末で世界の歴史を調べているが、戦前にとある人工細菌が生み出された。それは、『腐敗菌を殺す菌』である。

 

2050年に開発されたそれは、以降、全ての食品に添加されるようになった、とのこと。

 

つまり極論を言えば、加工食品であれば、戦前の店舗から『発掘』された飲食物も食べられるってことだ。

 

未だに、世界には多くの戦前の建物が残っているから、そこから発掘されたものが流通してるみたいだ。

 

なので、俺もあらかじめ、腐らない非常食を創造したって訳だよ。

 

幸い、インターネット上に、腐らない加工食品を放置して本当に腐らないかを定点カメラで早送り観測した動画があったのでそれを見ると、俺も納得できた。

 

俺の万物創造は、俺が納得してないものは出せないのである。

 

もし俺がもっと年寄りで、飛行機が飛ぶのはおかしい!納得できない!と思っていれば、飛行機は創造できなかっただろう。

 

しかし俺は、ライトノベルにアニメ、テレビゲームが大流行りした全盛期の頃に少年時代を過ごして、大人になってからも星の数ほどのサブカルチャーに囲まれて過ごしていたから、偏見が少なく、極めて多くのものを想像して創造できる。

 

触手の塊のようなモンスターが吐く臭い息を浴びて、毒、麻痺、石化に蛙化の状態異常のオンパレードになっていても、『万能薬エリクサー』を使えば全てが元どおりになると思っている。

 

質量保存の法則を無視してあらゆるものに姿を変える流体金属型のアンドロイドやら三つの僕やらを知っている。

 

一度鞘から抜かれれば、極光の波が全てを蒸発させる『聖剣エクスカリバー』を、デビルハンターが持つ弾切れのしない銃器を、頭を吹っ飛ばされても蘇る不死身のヒーローを、俺は知っているし……。

 

星を消しとばしたスーパーロボットや、世界を滅ぼす魔王、いあ!いあ!な邪神ですら、俺は知っている。

 

まあその場合、創造するのはかなり負担が大きくなるのだが。星を破壊する化け物ロボットなんて創造すれば、俺の精神力が枯渇して、ぶっ倒れて長い間目覚めない……、とかもあり得る。

 

実際、あっちの世界では、世界を滅ぼせるドラゴンを創造した時、精神力の枯渇で十日間ほど寝たきりの意識不明状態になった。

 

それ以降俺は、念のために精神力の予備となる『精神力電池』をシルバーアクセにして持ち歩いている。

 

因みにこの精神力電池は、とある魔法少女アニメを見て閃いたものだ。流石にキャラじゃないんで、喋る赤い宝玉なんてもんは創造しちゃいないがね。

 

何にせよ、腐らない非常食くらいなら何トン作っても疲れやしない。

 

どれどれ、味見を兼ねて食ってみようか。

 

えーと、外袋に発熱剤を入れて、と。

 

 

 

「うん、割と美味いな。舌の上でシャッキリポンと」

 

「?」

 

「いや、何でもないよ。牛丼は美味いけど、やっぱり牛丼ならすぎの屋だな」

 

糸こんにゃくを牛丼に入れるのは解釈違いって感じだ。

 

にしても……、このクイナの学習能力は凄いな……。

 

箸の持ち方も、文字の読み書きも、この午前の間に少し教えたら一度で覚えた。

 

やはり、軍用に強化された人間ってことなんだろうな。

 

強化人間というと何かと死にがちだが、エリクサーぶっかけたので健康的な問題は一切ないし、俺が隣にいる限り死なせないので安心していいです。

 

俺は「しゃべるなあああ!!!」とか言ってブチ切れながらバルカンを連射する人みたいに、美人の強化人間を殺すような無体はしない。

 

美人は世界の宝!殺されてたまるかよ。

 

「クイナ」

 

「なあに?」

 

「勉強頑張ってて偉いな。午後も勉強は頑張れそうか?」

 

「うん、頑張る!」

 

「じゃあ、次はカタカナを覚えようか。そしたら、絵本を読もうな」

 

「うん!」

 

そして、食後もまた、クイナに文字を教えながら、俺は端末を弄り情報収集をしつつ、商売をやる。

 

「はいどうも、どうも、千円ね」

 

そうやって商売をして、しばらくすると……。

 

「あいつだ」

 

「「いたーーーっ!!!」」

 

なんか来た。

 




ペニス。

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