新しいログインボーナスを調べる。
一日目は50000GPで固定。
二日目はミネラルウォーター2000ml二十本入り五箱。
三日目は防災保存食セット一週間分を十箱。
四日目はウェットティッシュをダンボール一箱に加えて、水を使わないボディソープとシャンプーのスプレー缶を1ダース。
五日目は洗剤をダンボール一箱に加えて、芳香剤と柔軟剤をダンボール一箱。
六日目は週刊雑誌詰め合わせボックス。レパートリーが増加している。月刊雑誌も出るらしい。
七日目は、レジェンドレア確定ガチャチケット一枚。
これが毎週届くらしい。
これで、ガチャスキルはSSSだ。
とりあえず、今日も普通に商売した。
新しいログインボーナスの一日目。
《スキル:ガチャを使用しますか?》
《GP:229070000》
《はい/いいえ》
五回はい。
もうめんどくさいから一々数は言わないが、レジェンドレアが出たら言おう。
すると……。
「おおおお、おおっ?!!!」
驚いた。
工場のラインなどで使われる工業機械や、戦車、ヘリコプター、航空機。
その他、コンピュータの類まで出た!
前の段階では、仮設シャワールームや仮設トイレ、携帯コンロなど、複雑な電子制御をしないものまでなら出てたんだが、今回からは、パソコン、テレビ、ゲーム機など、集積回路を使ったコンピュータも出るように。
ざっと見た感じ、現代の地球で手に入ったものはなんでも手に入るなこれは。
そして、新たに追加されたGPショップだが……、これは、既に手に入れたことがあるガチャ産アイテムを、GPで購入できると言う機能みたいだ。
しかし、割高だな。
ノーマル:1000GP
レア:10000GP
スーパーレア:100000GP
レジェンドレア:10000000GP
で購入できるみたいだ。
そして、逆にガチャ産アイテムを売ることもできるみたいだが、その場合、購入するときの値段の十分の一の値段になるそうだ。
まあそれでも、一円=1GPくらいで、1000GPかけて買ったノーマルのアイテムが銀貨数枚、すなわち数万円で売れるので、収入的にはガッツリプラスだ。
さて、商人活動だが……。
「はい、こちら合計で銀貨十枚です。金貨でお支払い?ありがとうございます、そこ!ちゃんと並べ!並ばないやつには売らねーぞ!!」
「こちら合計で銀貨一枚と銅貨三枚です!銀貨でお支払いですね、お釣りは銅貨七枚です、ちょっとそこ!並んでください!」
「はいはい!並べ並べ!そこ!抜かそうとするんじゃないよ!ぶちのめされたいの?!」
人手が……、人手が足りん!!!
「バイトを雇おう」
俺は、宿に帰ってきてから一言そう言った。
だが、それにレクノアが言い返す。
「バイトより高くつくけど、奴隷を買った方が良いよ」
と。
「何でだ?」
「この世界でのバイトは、平気で売り上げをピンハネするよ?」
ふむ……。
知り合いから聞いた、アフリカで仕事をして、現地の人間を雇った人の話だが。
アフリカで現地人に会計業務を任せていたところ、三割ほどの利益が闇に消えていたらしい。
それを、日本人が問い詰めたら、アフリカ人は、「たくさん稼いでいる人は恨まれて、悪い妖精に金を盗まれるんだ」などと言い、その後、「俺の知り合いの祈祷師に金を渡せば解決するかもしれない」などとまで言ったそうだ。臆面もなく。
ところがその後、会社の資金を全て電子マネーで取引するようにしたところ、利益は一円も減らなくなったらしい。
要するに、この世界は日本のように、不正も賄賂もほぼない、恵まれた豊かな国とは違うってことだ。
この世界の人間も、会計業務なんて任せたら、アフリカ人みたいに妖精が〜みたいなことを言い始める可能性が非常に高いってことだ。
ならば、裏切れない、主人の不利益になるようなことをすると大きな苦痛を感じてしまうように契約の魔法がかかっている奴隷の方がマシってことだ。
それに、五百人規模の傭兵団を管理維持する事務員が必要だ。
前線の兵士が戦えるのも、後方の補給部隊や事務会計をやってくれる人がいるからだ。
指揮官だからだとか、前線の兵士だからだとか、役職に向き不向きはあれども格の違いはない。
前線を支える兵士がなくしては後方部隊は作戦活動ができないし、後方から支えてくれる後方部隊がなければ前線も支えられない。
その辺りをちゃんと考えなきゃならないな。
そして、考えればやはり、裏切りの心配がない奴隷という方向性になる。
「よし、じゃあ、奴隷を買うか」
そう言うことになった。
あるある。