ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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一番面白いヒーロー戦隊はカーレンジャーでよろしいか????


7話 レクノアの身支度

奴隷商人の馬車から奴隷契約のマジックスクロールを見つけて、それでレクノアと契約した。

 

レクノア、十五歳。

 

瞳の色は青、短めの白髪、ほっそりとした身体だが、それに反して儚いと言うよりかは活発な雰囲気を纏う少女。

 

この少女は、鑑定、察知、看破、読心、過去視、未来視などの様々な知覚系スキルを複合したレアスキル、『全知の魔眼』を持っている。

 

それにより、俺が召喚された勇者だとバレたが、裏切らないように奴隷契約したので無問題。

 

因みに、魔眼を使うと、瞳の色が南国の鳥のように極彩色に輝く。

 

「にしても、奴隷の他の女達が俺に殺されたってのに、気分は悪くないのか?」

 

「いや別に……。生まれた時からこの『全知の魔眼』のせいで、周りの人に化け物呼ばわりされてたし、他の奴隷の人達にも嫌われてたし」

 

「育児放棄とかされてたのか?」

 

「ううん、でも、早くに身内は死んじゃって……、街の貴族に拾われて、そこで道具として使われてた」

 

なるほど。

 

「けど……、あと一週間後に病気で死ぬって正直に伝えたら、ふざけるなって怒鳴られて殴られて……」

 

ふーむ?

 

「何で一週間後?」

 

「全知の魔眼では、一週間後の未来までなら見通せるの」

 

「じゃあ、俺は一週間後どうしてる?」

 

「丁度、トルニス帝国に到着してるね」

 

ふーん。

 

「お前、使えなかったら捨てるからな?」

 

「大丈夫、私の言葉をちゃんと聞き入れてくれればそれで」

 

 

 

っと、とりあえず服を用意してやるか。

 

ガチャのノーマルから出た、女物の服を着せる。

 

「ほらよ」

 

「え?服……、くれるの?」

 

「当たり前だろ、そんな格好の女を連れて歩く奴はおかしい」

 

「奴隷はこんなもんだよ?服を着ているだけマシなくらいで」

 

「良いから着ろよ。収納ん中で腐らせとくのももったいねーしな。っと、その前に身体を洗っておけ」

 

そう言って俺は、レモン石鹸を渡してから、湯の入ったタライを渡した。

 

水を生む宝石とパイロキネシスでお湯を、石鹸とタライはガチャのノーマル。おっと、スポンジも渡しとこ。

 

そこで身体を洗わせてから、バスタオルで拭かせる。

 

そして、服を着せてやる。いや、着方が分からないって言うから。

 

「……にしても、年頃の女が簡単に男に肌を見せていいのか?」

 

「え?ライお兄さんになら良いかな」

 

「ほう?いきなり犯すかもしれねーぞ?」

 

「痛くないようにしてね」

 

動じねえな。

 

かなり肝が太い。

 

試してみるか。

 

俺は、後ろからレクノアに抱きついて胸を揉む。

 

「んっ、ここでするの?」

 

「はぁ……、冗談だよ。少しはビビれ」

 

「何で?ライお兄さんは怖くないよ?」

 

「スキルで分かるからか?」

 

「うん、脅しだって分かってるから」

 

となると、いくら脅しても無駄なのか。

 

「そうだよ、だから安心してね」

 

ふむふむ、心を読んでもらうと、喋る必要がなくて楽だな。

 

「……そんなこと言う人、初めてだよ」

 

「そうか」

 

 

 

そして、収納から、午前の紅茶とサンドイッチを出す。

 

午前の紅茶はペットボトルだが、サンドイッチはちゃんとしたパン屋のものだ。包み紙を見ると、『billion』と書いてある。確か、東京の有名なパン屋だったっけ?

 

「これなに?」

 

「サンドイッチだ」

 

「えと、私、食べて良いの?」

 

「当たり前だろ」

 

おっ、うめーなこれ。

 

「はむ」

 

ん……?

 

「はむ、もぐ、もぐ……、ぐす、う、うう……」

 

なんか……、泣き始めたぞ。

 

「おいしいよ、おいしい……。ありがとう、ライお兄さん」

 

「あー?あれか?今までろくなもん食ってなかったから、まともなものが食えて感動しちゃったのか?意外とちょろいなお前……。街中で、菓子をやるからついて来いとかいう人に連れ去られるなよ?」

 

「う、うん。でも、本当に嬉しくて」

 

「気にすんな、戦場では下手すりゃ虫や雑草を食う羽目になるかもしれねーんだからな」

 

「それでも、ありがとう」

 

「……お代わりあるぞ、お前は痩せてるからもっと食え」

 

 

 

その後、奴隷商人の馬車を漁って金発見。

 

金貨は三百枚あったので、二百枚を二百万GPに変換した後、五十枚ずつ革袋に入れて、俺とレクノアが所持した。小銭も平等に分けて持つ。

 

レクノアには、黒い下着とシャツ、丈夫なデニム生地の黒ズボンと、茶色の革製の上着、ブーツ、腰に革の入れ物と、金の入った革袋。

 

流石に丸腰は可愛そうなので、鋼のボウイナイフを持たせてやる。

 

試しに俺を斬ってみろと命令したら、いきなり痙攣しながら泡を吹いてぶっ倒れたんで、本当に俺に危害は加えられないみたいだ。

 

俺も、レクノアと似たような服装だが、レクノアとは違って鋼の胸当てとガントレットを着けている。武器は魔法銃と、鋼のロングソードにサバイバルナイフ。

 

「どうだ?傭兵っぽく見えるか?」

 

「ばっちりだよ。お兄さんはこれから、ラインって偽名を名乗ってトルニス帝国に行くね。それで、傭兵だった叔父の武具を貰って、傭兵になる為に村を飛び出したって門番に言い訳するんだよ」

 

「なるほど、俺なら多分そうするだろうな」

 

「それで、私は、旅の途中で拾った奴隷を女従者にしたってことになるよ」

 

「少し苦しい言い訳だが、そうするしかねーな」

 

「奴隷を乗せた馬車が道端に横転していたから、その中にいた私を助け出して奴隷にした。その設定は、門番に普通に受け入れられるよ」

 

「何故だ?」

 

「まず第一に、この世界はお兄さんの世界のように平和じゃないから」

 

ふむ。

 

「お兄さんの世界では、えーと、ぱそこん?を少しいじれば、つーはん?ができて、確実に荷物が一日で届くけど、この世界はそうじゃないんだ」

 

「なるほど……、中世では、手紙なんかは複数送って一通届けば御の字……、みたいな感じだったと聞く」

 

何かのゲームで知った。アサシングリードだったっけかな?なんか聞いたことあるわ。

 

「そうだよ。大きな商人が、隊列を並べて移動しても、それでも荷物が届かないことだってあるの」

 

なるほど……、じゃあ、木っ端の奴隷商人一人が道端でのたれ死んでいるのも割とありえるのか。

 

「うん、そんな感じ。それと第二に、私の容姿。白い髪だよね?」

 

「ああ、綺麗でカッコいいな。俺も白髪とか赤髪とか染めてみたい」

 

「……はぁ、お兄さんって本当にもう。好きになっちゃうよ?あのね、白い髪は忌子なの」

 

ああ、なるほど。

 

「そう、お兄さんの世界でも、後進国?とかはそんな感じなんでしょ?因みに、双子とかも、畜生腹って言って嫌われてるの」

 

くだらねーな。別に差別がいけないと言う訳じゃない。

 

ただ、人間は、本人の持ち得る能力で差別、いや区別されるべきだ。学問のすゝめ百回読み直せって感じ。

 

まあ、何にせよ、忌子だから奴隷であることは当然ってことか?

 

「そうだよ。だからすんなり受け入れられると思う。むしろ、忌子である私が安全に街に入ろうとすると、奴隷になるしかないから。逆に私一人じゃ入れないかも」

 

「とにかく、怪しまれはしないんだろ?」

 

「うん、お兄さんがネブリナ王国を脱走した件は隠されることになったみたいだしね」

 

「そうなのか?」

 

あのクソ王、俺に利用価値がないと断じていたが、だからと言って逃げ出す俺を止めない道理はないと思うのだが?

 

「えっとね、王国の威信に傷がつくから、最初からいなかったことにされたみたい。今、新しい勇者を召喚してるよ」

 

ふーん。

 

勇者召喚か。

 

「因みに、勇者召喚は、数千人の人間を生贄にしてやるんだって」

 

「へえ、俺の召喚に使われた人間は無駄死にだな」

 

「うーん……、王侯貴族からすれば、国民なんて何人死のうが関係ないって感じだよ」

 

「そんなに国民が多いのか?」

 

「んー、まあ、数百万人はいるよ」

 

「でも、数千人って、村一つ潰れるよな?」

 

「いや、そんなの、王侯貴族にとっては関係ないよ?搾取できればいいんだから、足りなくなった働き手の分課税するだけだよ?」

 

「あっ、ふーん」

 

逃げて正解だったなこりゃ。

 

「だね」

 

「最悪、お前と二人暮らしでこの世界に骨を埋める羽目になるかもな」

 

「あ、ちゃんと養ってくれるんだ」

 

「そりゃそうだろ、お前がいれば心強い。お前に助けてもらう代わりに、俺はお前を守る。可能な限りな」

 

「……ちょっと、惚れそうになったかも」

 

「ん?惚れて良いぞ?」

 

「そうしよっかな?えへへ」

 

へえ、いい顔で笑うな、こいつ。

 




いや正直、ヒーロー戦隊はあんまり見てないけど、カーレンジャーがぶっちぎりで面白いでしょ。後はカクレ。

個人的にはガオとハリケンとマジレンも良かった。

ガオは世代なんで、レッド以外が死んだシーンで大騒ぎした記憶があります。

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