ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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あーーー。

なんにもわからん。


2話 逃亡

とりあえず、飯を食う。

 

「美味い!」

 

スーパーのお惣菜弁当系の味だ。

 

コンビニ弁当みたいな安っぽい味ではない、そこそこに上等なもの。

 

肉が牛肉で美味い!

 

ついでにプリンも食べて、と。

 

さて、スキルとやらを見ようか。

 

まずは、『鑑定』だな。

 

鑑定の……、スクロール、羊皮紙だ。

 

これは……、読むのか?

 

読んでみよう。

 

「おっ……、おお」

 

《スキル『鑑定』を獲得》

 

なるほどな、スキルスクロールは全部読んじゃおう。

 

続けて、収納を獲得した。

 

続いてPSYだが……。

 

「これは……、注射器なのか」

 

うーん、怖いな。

 

あ、そうだ、鑑定!

 

「『鑑定』!」

 

《PSY『テレポート』》

《スタミナを消費して、自身から半径100m以内に転移する。PSYなので、繰り返し使えば成長する》

 

ははあん、成る程ね。

 

要は超能力か。

 

魔法ではないみたいだな。

 

適当に腕に注射した。

 

ああ、そうだ、ゴミはどうしよ。

 

《ゴミ箱に入れますか?》

《はい/いいえ》

 

あ、そんな機能あるのか。

 

「はい」だよな。

 

弁当の容器やスキルのアンプルが消える。

 

注射器とペットボトルは何かに使えるかもしれないので、収納スキルで異次元にぶち込んでおく。

 

それと、アイテムの精査だな。

 

えーと、魔法ランタン。

 

魔法ランタンは、熱くない魔法の光で周囲を照らす、とある。

 

そして、魔法銃フォーマルハウト。

 

これは……、鑑定によると、持ち主の魔力を吸って弾丸を形成し、射出するハンドガンらしい。

 

見た目は……、これ、マテバっぽい?ゴツゴツしたリボルバーで、銀色の銃身に灰色のグリップ。

 

俺が手に持ってみると、何かを吸われる感覚が。

 

大体、何かは、全体の二割くらい吸われたかな。

 

そして、リボルバーには六発の弾丸が装填されていた。

 

ってことは、魔力二割で六発、一発三パーセントってところか。

 

燃費が悪いみたいだから、使いどころは気をつけなきゃならないな。

 

さて、じゃあ……。

 

「ガチャるか」

 

《スキル:ガチャを使用しますか?》

《GP:99900》

《はい/いいえ》

 

一回100GPなのね。

 

とりあえず100連引くか。

 

結果。

 

ノーマル×73

レア×20

スーパーレア×5

レジェンドレア×1

 

一日100回までらしい。ボーナスガチャは別だ。

 

さっき一回引いたので99回ガチャした。

 

結果は、七割ノーマル、二割レア、一割以下でスーパーレアで、100回に一回くらいの確率でレジェンドレアが出るようだ。

 

分かったこと。

 

ノーマルは、様々な食品、雑貨が出る。

 

ハンバーガー、カップ麺、ガム、歯ブラシ、塩、ニンジン、がま口財布、アルプス天然水、ティッシュ、石鹸、ロングソード、スコップ、ダンベル、壺、懐中時計、革鎧、革の服、布の服などなど。

 

レアからは、魔法が関わるアイテムが出た。

 

マジックスクロール、ポーション、魔法の丸薬、魔法のボウガン『ポーンシューター』、錬金術セット、魔法のトイレなどなど。

 

スーパーレアからは、スキルアンプルとPSY注射器などが出るようだ。

 

強力な魔法の槍『火龍の槍』、強力な魔法の短剣『シルバーウイング』、強力な回復ポーション、スキル『察知』、PSY『パイロキネシス』だった。

 

スキルとPSYは全て使っておく。

 

そしてレジェンドレアは……。

 

『召喚獣:バハムート』

 

だった。

 

明らかにやばいので、できれば使いたくない。

 

 

 

「食事だ」

 

「はあ、ありがとうございます」

 

お腹いっぱいなんだけどね。

 

兵士が飯を持ってきたみたいだ。

 

「そらよ」

 

がしゃん。

 

ボコボコの鉄のおぼんを投げて寄越された。

 

その上には、カビの生えた黒パンに、木の器にちょっぴり入った具のないスープらしきもの。

 

「ああ、はい」

 

俺は思った。

 

こりゃダメな、と。

 

もしも、俺が無能と分かっても、きっちりと呼び出したことを詫びて、こちら側を尊重するような態度を見せて、せめても人並みの食事や部屋を寄越すなどしておけば、もしかしたら、俺も協力するつもりになっていたかもしれない。

 

だが、ここまでやられたら、もう無理だ。

 

協力すると言う方向はナシ。

 

逃げてやる。

 

「『テレポート』」

 

俺は牢の外に出る。

 

さて、今は深夜二時。

 

持ち物は、『収納』で仕舞ってから、城の中を移動する。

 

そうだ、折角だし、宝物庫から金貨をちょろまかしていこう。

 

日本の銀行みたいに、一円単位で金が管理されているとかなら無理だろうけど、可能ならガチャ代を貰う方向で。

 

 

 

途中、魔導師らしき人間が俺の悪口を言い、新しい勇者を呼ぶとかなんだとか言っているのを聞いた。

 

となれば、俺が逃げてもどうとでもなる。

 

次の勇者はもっと上手くやってくれるんじゃねえの?知らんけど。

 

服装は、ガチャで出てきた服だ。

 

さて、宝物庫は……、おっ、これは。

 

金貨の入った袋やら、金でできた像やら壺やらがゴロゴロ転がっている。

 

物置って感じで、管理されてはいないようだ。

 

これなら、千枚くらいの金貨をちょろまかしてもバレないだろうな。

 

金貨もらってこう。

 

《100000000GPを追加しました》

 

おっ、この美術品もいいねぇ、純金製だあ。でも、飾るわけでもなく、こんなところで埃かぶってるってことは要らないんだよなあ?そうだろ?

 

《100000000GPを追加しました》

 

そして、金貨を十枚、銀貨を三十枚ほど、革袋に入れて、と。

 

さあ、出発だ。

 




書けない、書けない。

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