ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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相変わらず主人公さんに人の心がねえな……。


20話 改造人間

まずは、あからさまに一番やばいカッパーから施術していこうか。

 

この調子じゃ本人の希望とかは聞けないな。

 

じゃあまあ適当に、バイオ人工臓器をぶち込んでやるか。

 

全身麻酔、呼吸器をつけて、衛生的な天幕を張る。

 

「どうするつもりだ、これはどうやっても無理だろう」

 

シルヴィアがそう言った。

 

「まあ、死んでなけりゃどうとでもなるさ」

 

俺がそう言った。

 

 

 

カッパー、鳥人。

 

コンセプトは……、軽量化だな。

 

鳥人らしく空を飛べる方が良いはずだ。

 

金属パーツで重くなりすぎると良くないだろう。

 

人工臓器は有機パーツのものを適当にぶち込んで繋げて、と。

 

両手両足はどうしようか?

 

実弾系は重くなるから……、うーん?

 

そうだな、飛びながら射撃できたら強いだろうな。

 

一番軽いイオンビーム照射装置を両腕につけて、脚には折りたたみ式のクローで良いだろう。

 

合成強化樹脂パーツをメインに、イオンビームやクローはメタルパーツ。

 

色は羽の色と同じブルーを基調に、フレームの色はホワイト。装甲パーツは薄めだが、それでも、生半可な金属よりも丈夫だ。

 

平面が多めで、鋭角なデザインにした。

 

臓器の中にこっそりエネルギージェネレーターを紛れ込ませて、チューブで両手足と脳幹にラインを繋げるのも忘れない。

 

あとは輸血しときゃそのうち目を覚ますはずだ。

 

ロードランナーに放り込む。

 

 

 

次だ。

 

虎獣人のパラス。

 

「パラス、君はどうなりたい?」

 

「ど、どうって、元に戻りたいよ!」

 

「元には戻れない、鋼の手足だ」

 

「それでもいい、また歩けるなら、良いよ!」

 

「でも、ただ戻すだけじゃつまらないだろう?何か特別な機能をつけたい」

 

「特別な機能……?」

 

「そう、例えば、両手両足に全てを切り裂く爪をつけるとか」

 

「よ、よくわかんないよ、あたしをどうするつもりなのさ……?」

 

「強くするつもりだ」

 

「強くして……、あたしは戦うの?」

 

「そうだ」

 

「じゃあ、目一杯強くしておくれよ!今度は、もう二度と、こんな目に遭わなくて済むように……」

 

「了解だ」

 

はい全身麻酔。

 

となると、両手両足に陽電子の刃である『ポジトロンブレード』を取り付けるしかないな。

 

爪と拳、そしてかかとにポジトロンブレードを取り付ける。

 

両手両足の爪から十センチくらいの爪が出て、拳とかかとには六十センチほどの刃渡りのブレードが出る。

 

曲線と平面を組み合わせたメカニカルなデザインで、フレームは灰色で、装甲パーツはブラウンを下地にしたレインドロップ迷彩にしておく。

 

それと、暗視、熱感知の切り替えができる半有機パーツの眼球を入れる。

 

アリスに神経を接続させて、と。

 

完成だ。

 

ロードランナーに放り込む。

 

 

 

次、蜥蜴人のガリア。

 

「ガリア、希望は?」

 

「へへへ……、いやァ、あっしの身体はもう旦那のもんすよ。どうぞ、ご随意に」

 

おまかせか……。

 

今俺は、晩ご飯は何が良いかと尋ねたときに、何でも良いと言い返されたお母さんの気持ちになった。

 

「お前は傭兵だったらしいな。武器は何を使っていた?」

 

「ショートソードとボウガンっすね」

 

「魔法は?」

 

「クリエイトウォーターとティンダーだけなら……」

 

なるほど……。

 

「使いたい魔法とかはあるか?」

 

「そりゃあ……、あっしは蜥蜴人でございやすから、龍人のような炎の魔法が使ってみたいと思いやすね」

 

炎、炎か。

 

部分麻酔。

 

尻尾は骨のような白い無機パーツを付ける。

 

魚の骨のような様相で、ブレードとしても使えるし、尻尾の先端のブレードは取り外し可能。

 

腕は、火炎放射器とヒートパンチャーを内蔵したバイオニックアームを接続。

 

デザインは邪魔にならない程度に程よく角張っている、曲線が多めのアームパーツ。灰色のフレームにダークレッドの装甲を少なめに。

 

手のひらに火炎放射器の噴出口、マニピュレーターに安定型超熱伝導金属を使い、ヒートハンドを形成。触れたものは焼ける。

 

耐火用血液と皮膚にするための肉体改変ナノマシンも注入。

 

「いだだだだぁ?!!!痛いっすよ旦那ぁ!!!」

 

「我慢しろ、神経接続は痛いんだよ」

 

 

 

次、ネオン。

 

「どんな脚がいい?」

 

「ふ、普通ので……」

 

「普通のでは戦闘に役に立たないだろう?」

 

「ひ、ひぃ……!わ、私、何されちゃうんですか……?」

 

「ナニカサレルだけだから安心してくれ」

 

「何されちゃうんですか?!!」

 

「まあでも、体術はあまり使えないんだよな?」

 

「は、はい」

 

「じゃあ、空飛ばすか」

 

「え?!」

 

はい、部分麻酔。

 

シャープなブースター付きのメタルレッグを装着、神経接続。

 

女性らしいシルエットを崩さない、細身のレッグパーツ。灰色のフレームに白い装甲。足の裏やふくらはぎにジェットブースターを取り付け。人工筋肉ではなく、油圧ポンプ式。

 

姿勢制御用プログラムも脳内に転送する。

 

「痛いっ!いやあああっ!!!痛いよおっ!!!」

 

「よし、これで終わりだ」

 

 

 

牛獣人のリード。

 

右腕がないようだな。

 

「どんな腕がいい?」

 

「そりゃあ、丈夫で力強い腕だ!」

 

「それだけじゃアレだし、なんか機能を付けるか」

 

「アレとは何だ……?」

 

「じゃあ、テスラエレキアームで」

 

「お、おう」

 

部分麻酔。

 

電気と磁力を操るメカニカルアームだ。

 

灰色のフレームに黒の装甲をガチ盛り。曲面を多く使い、金色の装飾も入れる。割とファンタジーな装甲になったな。これもまた、しなやかさよりもパワーを優先して油圧ポンプ式。

 

耐電皮膚、血液のナノマシンも注入。

 

「ぐああああっ!い、いでええええ!!!」

 

「男だろ、我慢しろ」

 

 

 

狼獣人のアルゴン。

 

「……痛いのか?」

 

「めっちゃ痛いぞ」

 

「そうか、痛いのか……」

 

「痛くてもやるぞ」

 

「分かっているさ」

 

「安心しろよ、こう見えて、俺も全身作り替えているからな」

 

「そうは見えないが」

 

「皮膚の下は鋼鉄だ」

 

「なるほど……、どうやら、凄い人に拾われちまったらしい」

 

「で、どうする?」

 

「左腕は利き腕じゃないからな、好きにいじってくれて構わない」

 

「ふむ……、軟体巨大腕かな?おっと、その前に、武器は何を使っていた?」

 

「槍だ。両手で扱う槍。だから、あまりバランスが崩れるような大きさは困る、な」

 

「なるほど、巨大腕はボツ……、じゃあ、マイクロウェーブ発生装置を付ける」

 

「よく分からんが好きにしてくれ」

 

それと、左目には、照準システムと熱感知システムを付ける。

 

腕は、武器を使うとのことなので、人工筋肉式のバイオニックアームにする。

 

平面で鋭角な灰色の装甲板を貼り付け、重厚な印象に。しかし、軽量合金を使用しているので、重さは普通の腕と変わらない。

 

手のひらにマイクロウェーブ照射装置を仕込んで完成。

 

接続。

 

「ぐ、ぎ、あああああっ!!!」

 

「はい、おしまい」

 

 

 

こんなもんか。

 

家に帰ろう。

 




あー、最近は書けねーや。

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