ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ネクタイ嫌い。

ワンタッチネクタイ買おうと思ったんだけど、近場に良いの売ってねえ。


きゅうしゅつ

『ヒャダルコ』

 

「久しいな、お前ら。生きているとは思わなかったぞ。案外しぶといんだな」

 

「「「「………………え?」」」」

 

さて……。

 

由紀……、だったか?俺とはあまり関わり合いがなかったが、貴依が可愛がっていたはずだ。確か頭の中がお花畑の女だったな。見てくれは悪くはないが。

 

それと、胡桃。まあ、色々あって、昔、俺のものになった女だ。胸は平たいが顔はいい。

 

それと……、そう、悠里。愛しのるーちゃんの姉だ。こちらも良い女だ。ちょくちょく会っているし、好感度は高いな(確信)。

 

最後に……、あー、教師の顔と名前なんて覚えてねえんだが……。あっ、いや、この女は違う、見てくれが好みだから覚えてたぞ。慈だ。いい乳していやがるぜ。

 

「……は?え?あ……、ま、真凛?」

 

「ああ、お前の大好きな真凛だよ」

 

「お、お前、お前お前!!生きてたのかよ!!」

 

胡桃が抱きついてくる。

 

「俺が死ぬ訳ねえだろ」

 

「ははは!だよなあ!巡ヶ丘の大魔導師様がこんな程度でくたばったりする訳ないもんな!!」

 

可愛い奴め。

 

「真凛君!生きていたんですね!」

 

こっちは悠里か。

 

「ああ、俺は死なない」

 

「良かった……!」

 

この二人はそう。

 

ハーレムメンバー(予定)である。

 

「まりん……、真凛君?もしかして、くるみちゃんとりーさんの初恋の人っていう?」

 

「「なっ?!」」

 

「ち、違うし!」

 

「そ、そんなことないですよー!」

 

「この二人は俺の愛人だ」

 

「わ、オトナな関係だ!」

 

「何言ってんだお前は?!」

 

先程のシリアスな場面から、一瞬にしてコメディになる。

 

「でもでも、くるみちゃんもりーさんも、夜、寝言で、真凛助けてー、とか、真凛大好きー、って言ってるよー?」

 

「えっマジで?」

 

「そんなことを、私が?」

 

「言ってたよ?」

 

「「ううう……」」

 

「そうかそうか、そんなに俺が好きか。安心しろ、これからは俺が守ってやるぞ」

 

胡桃と悠里を抱きしめる。

 

「んぅ❤︎う、うるせー!この女誑し!」

 

「あ、ありがとうございます?」

 

ははは、可愛いなあ。

 

 

 

「あ、あの、えっと、明星真凛君、ですよね?」

 

慈が話しかけてきた。

 

「いかにも。大魔導師の明星真凛だ」

 

「こ、これは……?」

 

凍りついた教室を指差す慈。

 

「お前は耳が聞こえないのか?大魔導師と名乗っただろうに」

 

「え……?」

 

「凄いのは乳だけか?大魔導師だと言ったんだ」

 

「えっ、あっ、魔、導師?」

 

ふむ。

 

大人とは嫌なものだな。

 

夢を忘れ、疲れ切っている。

 

教師は皆そうだ、巡ヶ丘の大魔導師の名を聞いて不良だと、魔法を見せてもイカサマだ何だと文句をつける。

 

自分の常識、と言う名の偏見でしかものを語れないのだ。

 

なんとつまらない人間なんだろうか。

 

教師は駄目だな。

 

アダルトビデオ以外の女教師に価値はない。

 

と、本人に伝えたら。

 

「なっ?!なな、あ、あだると……?!!み、明星君はまだ未成年なのに、そんなものを見ちゃいけません!!」

 

「馬鹿を言うな、俺の年齢は三千四百と六十四だぞ。お前よりずっと年上だガキが」

 

「えっ、あっ、ええっ?」

 

「あくまで肉体の年齢が十八歳ってだけだ。年上を敬え、慈」

 

「は、はい?えっと、明星、さん?」

 

「いや、名前で呼べ。呼び捨てでいい」

 

「そ、そんな、えっと、真凛さん、と」

 

「……まあ、それでも良い」

 

真凛さん、か。

 

アリだな。

 

「あ、あの、真凛さんは、魔法使いなんですか?」

 

「いかにも。根源に至った最高の魔導師の一人だ。腕前は既に師を超えていると自負している」

 

「は、はあ」

 

慈は、軽く咳払いして、少しぼーっとする。

 

「………………い、いや、その、どう考えてもあり得ないですよ、明星君?!!」

 

どうした?

 

「明星真凛君……、学校で一番の不良で、飲酒や喫煙をして、バイクや車を乗り回して、学校もサボりがち……。それなのに、成績は学校で一番で、テストではどんな難問を出しても百点満点、運動神経も抜群で、短距離走では非公式とはいえ世界記録を更新したとも……」

 

そうだな。

 

「『部活殴り込み事件』、『殺人鬼制圧事件』、『暴走族壊滅事件』、『ピザ焼き窯無断建築事件』、『学校築地化事件』、『たこ焼きパーティ事件』、『テレビ局乱入ライブ事件』……。何故か退学にならないのが学校の七不思議の一つになるまで毎日大暴れしている不良、なのに!」

 

そう言えば、色々やったな。

 

そんなこともあったか?

 

「退学にならない理由は、この学院の校長に暗示魔法をかけてあるからだ」

 

「「「外道?!!」」」

 

いや、手っ取り早いだろ?

 

 

 

「明星君は、本当に魔法が使える、のね?」

 

「普段から使っていただろう」

 

「……確かに、まあ、そう言われると、一晩で校庭にピザ焼き窯と机と椅子を用意したり、学校の正門でマグロ解体ショーをやったりするには、魔法が必要、よね。物理的には不可能だし……」

 

「ああ、あれは土魔法や転移魔法を使ったんだよ」

 

「で、でも、本当に魔法使いなら、アピールすれば……」

 

「別に魔法が使えるからと言ってもてはやされようとは思わないな」

 

「魔法使いなら、最初から分かりやすい魔法を使えば……」

 

「意味もなく火や氷を出したり、無駄に空を飛んだりするのは面倒だし、無意味だ。魔力はほぼ無尽蔵とは言え、余計な魔力消費を省くのは魔導師の基礎の基礎だ」

 

慈が色々と聞いてくる。

 

「にしても、お前ばかり質問するのは不公平だし、つまらない質問には飽きてきたな」

 

「あっ、その、ごめんなさいね?明星君も、聞きたいことがあるわよね」

 

「そうだな、まず、お前のスリーサイズから聞こうか」

 

「な、ななな、明星君っ!そ、そう言うのを女の人に聞くのはですね、せ、セクハラって言って、やっちゃいけないんですよ!」

 

「知っているが?」

 

「あ、あと、先生にお前って言うのは駄目です!」

 

「立場を考えろ。お前ごときが俺に何を教える?」

 

「うぅ……」

 

全く……。

 

胡桃が前に出る。

 

「まずさぁ、お前が魔法とか超能力とか、なんかそういう不思議な力が使えるっていうのは、何となく理解したよ。えーと、それで、不思議な力でここに来たのか?」

 

「ああ、遠見の魔法で街を見ていたら、しぶとく生き残っているお前らの姿が見えた。死にそうだったが、そのまま化け物の仲間入りと言うのは惜しい気がしたからな、助けに来たぞ」

 

「そうなのか……。その、ありがとな」

 

「気にするな。お前のような美女を死なせるのは寝覚めが悪いというだけだ」

 

「美女、かぁ、えへへ。それで……、助けに来てくれた、のか?食料とか、安全な場所とか、当てはあるのか?」

 

「ふむ、お前らが望むなら、うちに来るか?ここよりはマシだぞ」

 

「えー?学園生活部はー?」

 

と由紀。

 

「……?」

 

「ま、真凛、ちょっと」

 

胡桃に引っ張られる。

 

小声で、こう言った。

 

「由紀は……、こんなことになって、ちょっとおかしくなっちゃったんだよ。学校がこんなことになる前のままだって、幻覚を見てるんだ……。下手に否定しないで、その、優しくしてやってくれないか?」

 

ふむ。

 

「良いだろう」

 

治すことも可能だが、それは洗脳に近い。脳を弄る訳だしな。無理に治療せずとも良いだろう。

 

ならば、こうしようか。

 

「由紀。俺は実は、大金持ちでな」

 

「そうなんだ!凄ーい!」

 

「それで、この学校に多額の寄付をしてやったんだよ。そうしたら、思い切って学校を全面的に大改装することになってな。だから、学校には暫く立ち入り禁止になる。お前達、あー、学園生活部?も、出て行かなきゃならないんだ」

 

「そうなの?」

 

「だから、その間は学校が休みでな」

 

「お休みかー」

 

「休みの間は、課外学習を兼ねて、うちの館に招きたいと思っているんだ。慈……先生が引率だ。あー、ほら、メイド体験とか……、そう、他にもうちの会社の仕事の手伝いとか、そう言うのをやるんだ」

 

「えー!凄い!面白そう!行く行くー!」

 

と、由紀に伝えたところで。

 

「こんな感じで良いか?」

 

「ああ、ありがとな、本当に。じゃあ、これから、その、真凛の家に?」

 

「ああ、移動しよう。瞬間移動……、は由紀が驚きそうだな。慈、車はあるか?」

 

「ありますけど、四人乗りで……」

 

「俺はバイクで先導する」

 

「……ありがとう、明星君」

 

「真凛さんと呼べ」

 

「うぅ、え、えっと、真凛、さん」

 

そうだ、その方が可愛らしいぞ。

 




真凛の起こした愉快な事件とかについてはそのうち書く、かも。

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