ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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これで良い?

四話しか書けてないけど……。


26話 箱舟計画

「クソクソクソクソ、あの豚野郎!!!あいつ抹消してえ!!!」

 

ルシファーの野郎に煽られた次の日、俺はブチ切れながらキーボードを叩いていた。

 

「だあッ!!!」

 

エンターキーを叩く。はい、デスクワーク終わり!

 

『お疲れ様です、旦那様』

 

顔を思い切り叩いて……。

 

「しゃオラ!DDSnet第二次計画!『箱舟計画』を始動するぞォッ!!!!」

 

「「「「おう!」」」」

 

 

 

箱舟計画……。

 

簡単に言えば、無作為に抽出した人類を集めて、世界の崩壊から守り、人類種の滅亡を防ぐ計画だ。

 

なんというかこう……、世界を守ることを至上命題としたDDSnetにしては、大分弱気な……、まるで、世界が滅ぶことを前提としているかのような後ろ向きな計画ではあるが、転ばぬ先の杖として必要だと俺は思う。

 

そして、今回のこの計画は、実験目的も大きく含んでいる。

 

その一、異世界レベルの超大規模異界の生成、及びその活用。

 

その二、完全オリジナルの悪魔、『デモノイド』の実験。

 

その三、悪魔との共生社会を作るための社会実験。

 

この三つの目的がある。

 

一つ目、異世界創造について。

 

今までDDSnetが異界の創造を行ってきたデータを使った最大規模の実験である異世界創造は、DDSnetの総決算である。

 

もちろん、世界の受胎クラスの世界改変から逃れるための避難所を作るという意味合いも当然あるが、それと同じくらいに、異世界をどうやって作るか?どうやって運用するか?のデータ取りをしたい。

 

異世界……。

 

有名どころで迷い家、きさらぎ駅なんかか?大きいところだと妖精郷とか。

 

妖精郷レベルの巨大な異世界を作るとどうなるのか?そのデータが欲しい。

 

俺の見通しでは、そもそも異世界はいくつか存在している以上、作っても害はないと見ている。

 

コロンゾンも、異世界を作っても問題はないと観測している。

 

作る目処はついているから、その辺りは問題ないが、運用方法をどうするかが迷っている。

 

作った後、正常に動作するかのテストも必要だ。

 

海や川、山の恵みがしっかりと人間の食べられるものなのか?空気は、水は、人間に害がないか?そう言ったところを調べる必要がある。

 

その二、人造悪魔について。

 

俺は、仲魔のD言語プログラム弄っている最中にふと気がついた。

 

……「D言語の解析はそれなりに終わってるし、一からD言語でプログラムを書けるんじゃねえのかこれ」と。

 

それにより、労働用、家畜用の悪魔を作り出すことができるのではないか?という画期的な試みだ。

 

三つ目……、社会実験。

 

一つ目と二つ目から、悪魔、人造悪魔がいる人工の異世界で、人間が暮らしていけるのか?それを調べる。

 

 

 

マグネタイトの貯蓄は充分。

 

さあ、やるか。

 

まずは、まっさらな巨大な異界を作る。

 

そして、ここに世界を作る。

 

どうやってか?

 

「召喚……、『地母神:ティアマト』!!!」

 

超巨大な地母神、ティアマトを召喚。

 

普通、デビルサマナーなら、ティアマトを召喚するならば、戦闘に役立てるため『邪龍』で召喚するのだが、俺は今回、エヌマエリシュの伝説を再現するために、わざわざ地母神の側面を持った分霊を召喚したのだ。

 

「ありす、やってくれ」

 

「うん……、『ムドオン』」

 

こんなのと真正面から戦ってられるかよ。俺はマルドゥクじゃないからな。

 

「キェアアヤァアアアアア!!!!!!」

 

大きな断末魔を上げて、ティアマトは死んだ。

 

俺は、その死体を、愛刀の『ヒノカグツチ』で解体していく。数十日かかる作業だ。

 

そして、身体を両断して、片方を空に、片方を地面にし、乳房を山に、瞳を二本の川にした。

 

「お、おおお……!」

 

みるみるうちに、何もなかった虚無の異世界に大地と空、山と川ができた。

 

だがこれだけじゃ足りない。

 

「召喚、『魔神:ポセイドン』」

 

ポセイドン、海の神を異世界に放流すると、海が湧き出た。

 

「召喚、『天津神:アマテラス』」

 

天照大神、太陽と生命を司る神。放流すると、太陽と生命が生まれた。

 

「召喚、『魔神:オーディン』」

 

オーディンは天候の神の側面もある。放流すると雲と風が現れた。

 

「召喚、『女神:イシュタル』」

 

イシュタル、豊穣の女神を放流すると、木々や植物が立ち並んだ。

 

そして、俺は、草花が生えた大地にアタッシュケースを置く。

 

これはデータサーバーだ。

 

数千体の悪魔が入っている。

 

「召喚……、『デモノイド:デミナンディ』『デモノイド:スレイヴ』」

 

「「「「モォ〜」」」」

 

「「「「ガピ、ガガガ、ピー」」」」

 

牛型家畜用デモノイド、デミナンディ。

 

そして、単純労働用デモノイド、スレイヴ。

 

この二体を召喚する。

 

「スレイヴ部隊!三百体は畑を耕せ!百体はデミナンディの世話!二百体は鉱山の開発だ!行動開始!」

 

「「「「ガガガ、リョーカイ、シマシタ、ガガガ、ピー」」」」

 

こんなもんか……。

 

「ありす、真由子、検査を手伝ってくれ。行くぞ」

 

「「はい!」」

 

………………

 

…………

 

……

 

検査の結果、問題は特になかった。全体的に良好、人が住める空間だ。

 

なら、次はインフラの整備だ。

 

これはちょっと裏技ってか、アウト寄りなんだが……、強行させてもらう。

 

まず、ダンタリオンを連れて、各種インフラ開発会社に乗り込む。

 

全社員を洗脳する。

 

異世界に連れて行き、工事をさせる。

 

これで完成だ。

 

もちろん金は払った。

 

 

 

最後に、実際に人を入れてみることにする。

 

移住希望者を募る……。もちろん、デビルサマナー関係者とその家族のうちからだ。

 

すると、望まずに異能者になってしまった人間や、デビルサマナーの家族などが続々と集まり、人口千人を超えた。

 

とりあえず、いったんこれで締め切り、生活をさせてみる。

 

 

 

……一ヶ月過ぎたが、人類は問題なく生活できていた。

 

念のため、うちのミアハに健康診断を実施させたが、健康被害がある人は一人もいなかった。

 

実験は成功と言っていいだろう。

 




仲魔   COMP 悪魔人間

ライドウ  メガテン用語わかんないよー! ヤタガラス

     YHVH 電霊   シュヴァルツバース

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