ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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今ハウジング書くの楽しくてヤバイ。


121話 一般人のダンジョン攻略 中編その2

ダンジョンに潜った愚かなニンゲン達を観察している。

 

二階層のケイブバットという、地球上のどんなコウモリよりも大きい、翼を開けば2mを超えるほどのコウモリ型モンスターに噛み付かれ、怪我をして。

 

あるいは、ケイブバットの死に様に恐れをなして。

 

二つのパーティが撤退した。

 

その姿は実に無様だった。

 

さあ、次は三階層。

 

現れるモンスターはホーンラビット。

 

ホーンラビットは、中型犬くらいのデカイうさぎに、10cmくらいのツノが生えているモンスターだ。

 

普通に人間の腹部くらいまで飛べるので、鋭利な刃のついた体重10kgの肉の塊が土手っ腹に突っ込んでくるということになる。

 

下手すりゃ死ぬぞ!

 

さあ、見ていこう。

 

まずは……、おっーとぉー?

 

無職駄目人間パーティだ。

 

『こいつ、ぴょんぴょん跳ねるから、タイミング合わせれば簡単に避けられるな』

 

『お、肉だ!』

 

『100gで千百円もするぞ?!拾え拾え!』

 

「また金の話か」

 

「筋金入りじゃなあ」

 

次に行こう。

 

社畜パーティだ。

 

『あっ、じゃあその、ハンマーで潰すんで……』

 

『あ、はい』

 

『その、じゃあ僕が引きつけますんで……』

 

『あ、はい、ありがとうございます』

 

「暗いなあ」

 

「目が死んでるのじゃ」

 

次ー。

 

底辺動画配信者パーティは?

 

『きゃー!かわいー!』

 

『うお、こいつ結構素早い!』

 

『うわ!今の見ました?!ジャストアタック!』

 

『ドロップした肉踊り食いしまーす!』

 

「はよしね」

 

「死ねなのじゃ」

 

格闘家パーティ!

 

『はああっ!!!』

 

お、飛びかかってきたホーンラビットを捕まえて、首の骨を折ったか。

 

『しぇああ!!!』

 

突進を避けて、手刀で首の骨を折る。

 

『どりゃあああ!!!』

 

突進にカウンター気味にフックを決める。

 

『しぇえい!!!』

 

突進する前に、弓の一撃で沈める。

 

「やるねえ」

 

「流石は武道家なのじゃ」

 

金持ち企業パーティ。

 

『僕が盾で動きを止めるんで、横から仕留めてください!』

 

『オッス!』

 

『うりゃあ!』

 

『良いぞ!』

 

「相変わらずのチームプレイで危なげなく突破だな!」

 

「まあ、バルカン鉄なら、ホーンラビットの一撃も怖くないからのう」

 

公務員パーティは?

 

『おおおっ!』

 

突進を避けて、通り過ぎざまに刀を一閃。

 

『ヂュッ』

 

ホーンラビットの首コロリ。

 

『クリアです!』

 

『トラップ確認ヨシ!』

 

『じゃあ、行きましょうか!』

 

「危なげないね」

 

「さっきからトラップへの警戒を怠っていないあたりもグッドなのじゃー!」

 

研究者パーティは……。

 

『これは……、ジャイアント種か?普通のウサギの二倍は大きいな。そしてこのツノ……、触った限りでは骨のようだ。サイのツノのようなケラチン質ではないのか……?一体、どのような進化の過程を……』

 

『ヂュー!ヂュチュー!』

 

『大久保教授ー、ま、まだですか?!こ、こいつ、意外と力強い!』

 

研究員がホーンラビットを押さえつけて、生物学の教授がそれを観察しているようだ。

 

『肉がドロップしましたー!あとで食べましょ!』

 

『ツノもドロップしました!貴重なサンプルだ!』

 

「相変わらずの好奇心」

 

「学者様は怖いのじゃ〜!妾も捕まったら実験動物なのじゃ〜!」

 

 

 

さあ、次は四階層だ!

 

四階層からはレッドボアという、イノシシのモンスターが現れる!

 

レッドボアは、体重70kgほどの赤いイノシシだ。

 

駄目人間パーティ。

 

『避けろ避けろ!』

 

『ははっ、100gで千八百円だ!サイコー!』

 

『殺せ!』

 

「怪我しつつもなんとか通過……、って感じかな?」

 

「怪我しても金の話しとるのお」

 

はい、社畜パーティ。

 

『あっ、ああ……』

 

『む、無理だ、もう無理だ!』

 

『ひいいいいっ!』

 

『痛えよお!』

 

全員怪我してるな。

 

打撲だらけだ。

 

それに、牙が刺さったところから血が結構出ているな。

 

普通の野生のイノシシだって、最悪人間を殺すくらいのポテンシャルはあるんだよな。

 

「まあ、あんな装備じゃなあ」

 

「残当なのじゃな」

 

「日頃の運動不足とか……、そもそも、ダンジョンに潜るコンディションじゃないんだよな、この人達」

 

「今日日、馬車馬でももっと休んでるのじゃ。徹夜明けでダンジョンに潜るとか、最初から自殺行為なんじゃよな」

 

『これ、労災下りるのかな……』

 

社畜の一人が呟いた。

 

「世知辛ぇ……」「世知辛いのじゃ〜……」

 

はい、社畜パーティは壊滅、と。

 

底辺動画配信者パーティはどうだ?

 

『凄い勢いです!勢いヤバ!』

 

『ヤベー!避けろ避けろ!』

 

『きゃー!怖ーい!』

 

『もうモンスター無視しましょ!先進もう!』

 

「半ば逃げるように五階層に進んだな」

 

「完全に悪手じゃな。次の階層はもっと厄介なモンスターが出るぞい」

 

格闘家パーティ。

 

『ふっ』

 

『プギィィィ?!!!』

 

『ええぃ!!!』

 

『ピギャ』

 

突進してくるレッドボアを華麗に躱して、ダンジョンの壁にぶつけて怯んだところを一撃で仕留めているようだ。

 

「上手い」

 

「上等じゃな」

 

金持ち企業パーティは?

 

『ガードは無理だ!避けろ!』

 

『ウッス!』

 

『ピギャア!!!』

 

『よし!壁にぶつかったぞ!やっちまえ!』

 

『うおおおお!!!』

 

「動きの精彩は欠けるけど、格闘家パーティとほぼ同じだな」

 

「まあ、そこそこの装備を持ってるしのう」

 

公務員パーティは。

 

『せいやー!!!』

 

通り過ぎざまに斬りつけて倒している。

 

『トラップ確認ヨシ!』

 

『進みましょう!』

 

「はい、プロ」

 

「プロじゃの」

 

研究者パーティは……。

 

『特記魔法道具類使います!退がってください!』

 

銃タイプの特記魔法道具類、試作型第一号魔法小銃を撃つ研究員。

 

『うおおーーーっ!!!サンプルーーーッ!!!』

 

『大久保教授、退がっててくださいっ!!!』

 

「相変わらず飛ばしてるなあ……」

 

「研究者怖い……」

 

さあ、お次は四階層だ!

 




ビルゲイツ系主人公の異世界セレブニキが、ハウジングスキルで無双するの楽し過ぎる。

世界観説明回をなんとか短くしたいんだが難しいな。

プロットがぶっ壊れて、今はドラゴン娘拾ったとこ書いてる。

ドラゴン娘拾って、魔族姫拾ってー、って感じか。

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