ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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タバサは既に抱かれてます。


9話 『ファイアボルト』

あなたは今、馬車に揺られている。

 

先程、依頼を受けて馬を借りたところ、『オールド・オスマン』の秘書を名乗るロングビルと言う女が急いで駆け寄ってきた。

 

ついでに、足手まといのルイズとキュルケも追加で。

 

あなたは、嫌そうな目で尋ねた。

 

何しに来た?と。

 

「フーケの手がかりが見つかりまして、それを伝えに……。それとお供をしに」

 

「貴族である私が盗賊風情から逃げる訳ないでしょ!」

 

「んー、成り行き?」

 

あなたは、全員邪魔だから帰れと言った。

 

だが。

 

「手がかりもなくどうやってお探しになるおつもりですか?」

 

反論された。

 

手がかりなどなくとも、あれだけでかい図体なら見つかると思うが。

 

「……え?あの、あれはゴーレムでしょう?」

 

だから、ゴーレムの怪盗なんだろう?

 

「え?」

 

ん?

 

タバサが裾を引っ張る。

 

「ゴーレムに意思はない」

 

驚きの新事実。

 

ゴーレムに意思はなかった。

 

しかし、あなたはゴーレムの冒険者を見たことがある。これはどう言うことか。

 

「ご主人様の世界では、ゴーレムに意思があるのかもしれない。けど、こちらの世界では、ゴーレムは術者の操り人形。意思はない。土くれならどこでも崩せるし、作り出せる」

 

成る程成る程……。

 

こちらの世界では、ゴーレムと言うのは道具のことを指すらしい。自律したゴーレムはガーゴイルと呼ぶ、とのこと。

 

では、ロングビルとやらの同行を許すとあなたは言った。

 

「ちょっと!私は?!」

 

お前は帰れ。

 

淫乱ピンクの上に剣も魔法も使えないしその他スキルもないとなるとオナホール以外の役に立たない。

 

性奴隷ならもっと小柄で締まりが良いタバサがいる。お前は要らない、と端的に伝えた。

 

「せいどっ……、あ、あんたは、貴族を、女の子をなんだと思ってるの?!」

 

ペット兼食料。

 

「ッ?!馬鹿!最低!死んじゃえっ!!!」

 

は?死ぬのはお前なんだが?

 

「ルイズは公爵家。殺すのはまずい」

 

タバサのワンポイントレッスン。

 

命拾いしたな雌犬。

 

あなたは吐き捨てると、ルイズの向こう脛に蹴りを入れた。

 

「痛っあっ?!!何で蹴ったの?!!私何か間違ったこと言って」

 

脇腹に回し蹴りを入れた。

 

「ぐへえ?!!」

 

ルイズが脇腹を押さえて崩れ落ちるのを横目に、キュルケを見やる。

 

「わ、私はね、貴方について行ったら面白そうかなって思ったんだけど、貴方が気に食わないなら帰るわ!だ、だから蹴らないで?」

 

頭を撫でながら、邪魔したら火炙りにするからなと笑顔で伝える。

 

すると、キュルケは、身体を小刻みに震わせながら。

 

「ひゃ、ひゃい……!」

 

返事をした。

 

 

 

あなたは、御者をロングビルに任せ、馬車の中でタバサを膝の上に、ルイズを左に、キュルケを右に侍らせた。

 

「ねえダーリン?ゲルマニアに来ない?貴方なら貴族になれるわよ?何ならお父様にお願いしても良いわ」

 

しなを作ってもたれかかるキュルケの胸を揉む。うむ、美味そうだ。

 

「あんっ❤︎貴方もタバサと一緒に来たらどうかしら?」

 

因みに、タバサの母は、正気に戻って以来、狙われる可能性を考慮してゲルマニアと言うキュルケの故郷に移り住んだらしい。

 

元の屋敷には、タバサの母に似せたガーゴイルを高値で買い取って置いておいたとのこと。

 

今聞いた。

 

「ん、ごめんなさい。話すつもりだったけど、フーケの騒ぎのせいで話しそびれた」

 

構わないとも。あなたは寛大だ。

 

「ちょ、あんた、この、どこ触ってんのよ!!」

 

ルイズが騒ぐ。胸だが?あなたは悪びれずに言った。

 

全く、狭い馬車の中で暴れるとは、躾がなってないな。

 

「ふざけないで!この変態!いきなり女性の胸を揉むなんて!!」

 

いや、揉むほどないんだが。あなたは文句を言った。

 

キュルケの胸を揉みながら、これくらい乳肉をつけてからそう言う台詞を吐けと言ってやった。これも思いやりだ。

 

「この、このっ!よくもまあ!」

 

暴れようとするルイズ。面倒なので腕力で押さえつける。

 

このまま絞め殺されたくなければ大人しくしていろとあなたは伝えた。

 

「変態ー!私を犯す気なのね!!そんなことさせないわ!例え身体を汚されたって心までは奪えないんだからー!!」

 

あなたは、タバサとキュルケに、こいつ口ではこんなこと言ってるけど、毎晩俺のベッドに潜り込んで来るんだぜ、本当は犯されたくてしょうがない淫乱女なんだと言いつけた。

 

「ご主人様の相手は私がする」

 

「あらあら、やだわルイズったら。私達に取られまいと必死なのね」

 

すり寄って来るタバサとキュルケ。

 

あなたは、美しい女を侍らせて、媚びへつらう姿を見るのが大好きだ。

 

あなたはいつも、ペットの少女、妹、妹猫、お嬢様、銀眼の斬殺者、黒天使それと人に化けさせたカオスドラゴンを侍らせていた。

 

時の皇帝のように、代わる代わる性行為をして、奉仕させた。好物の若い女の肉を喰らいながら、愛欲に爛れた日々を過ごした。

 

血霞の舞う死の戦場も良いが、女の愛液と汗、体液の匂いに塗れた淫靡な日常も悪くないのだ。

 

 

 

「あの、着きましたけど」

 

馬車が止まる。

 

御者のロングビルがおずおずと伝えて来た。

 

そう言えば、何しに来たんだっけ?

 

「フーケから破壊の杖を取り戻しに、ですよ?」

 

ふむ。

 

そうだったかな。

 

それで、あの小屋にいるのか?

 

「ええ、そうらしいです。まずは中を探索しー」

 

あなたは、愛用の神器、大鎌の★『黒の玉座』(生き武器、グレネード付き)を振り上げて、横に薙ぐ。

 

すると、首狩りの効果が発動し、小屋の上半分が斬り飛ばされる。

 

「「「「………………は?」」」」

 

うーん、やはりあなたの相棒は素晴らしい。あなたは、相棒である生きた大鎌、黒の玉座をそっと撫で、また敵の血を啜らせてやると約束した。

 

しかし、人を斬った感触はしなかったなとあなたは思った。

 

人を斬る感触はもっと甘美で、蕩けるように官能的だ。

 

あああ、人を斬りたい、人の首を斬り飛ばしたい。最近斬ってないし拷問もしてないので殺人欲を持て余す。

 

あなたの殺人欲は性欲のようなもので、殺さないと溜まる一方なのだ。

 

「あ、あんた、何を、したの?」

 

ただ斬っただけだとあなたは告げる。

 

そもそも、百メートル級のドラゴンを斬り殺すあなたからすれば、ちょっとした小屋くらいなら真っ二つにできるのだ。

 

「た、ただ、斬った、だけ?う、嘘よ、こんなの、スクウェアクラスの風の魔法にしか……」

 

まあ、なんでも良い。

 

それよりも、だ。

 

あなたはロングビルに、居ねえじゃねえかどうしてくれるんだと苦情を入れる。

 

「う、あ、そ、そう、ですね、す、すみません。近くを探してみます」

 

そう言うとロングビルは顔を青くしてフラフラとした足取りで森の奥へと消えた。

 

 

 

そして、半分になった小屋に入って、破壊の杖……、ってこれはマジックミサイルの杖じゃねえか。と思いつつ、タバサとあなた、ルイズとキュルケの二手に別れて少し辺りを散策していると。

 

『ーーーーーッ!!!』

 

先日見たゴーレムが出た。

 

ゴーレムは、あなたを捕捉するや否や、拳を振るって来た。虚を突かれた形で、タバサの回避が間に合わない。

 

あなたは、タバサの前に立ち、手のひらで拳を受け止めた。

 

効かねえぞオラ、あなたは吼えた。

 

そしてあなたは、手を翳して、ファイアボルトを……、唱えた。

 

そして、あなたの手のひらから発せられる、太陽のような熱を持った熱線。

 

周囲の木々を、大地を焦がして、熱光線が雲を貫く。

 

ゴーレムは熱で蕩けて、自重で自壊した。

 

「……凄い」

 

タバサは、惚けたように自壊したゴーレムを見上げた。

 

それを眺めつつ。

 

ふむ、思い出した。

 

と、あなたは呟いた。

 




ノースティリスのあいつは、すくつで百メートル超えのドラゴンの首を斬りとばす化け物です。ちょっとでかい土塊程度じゃどう頑張っても殺せません。

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