あらすじはこんな感じ。
人外嫁ハーレムと現代帰還勇者
サヴァン脳と高いIQを持ち、沢山の勉強をしてきた天才少年、鎧嶺二(品性下劣)は、約束された将来があった。本人も、「アメリカのどデカイ大学を首席で卒業してどデカイ会社に勤めて、愛人作って遊んで暮らそう」とか思っていた。しかし、突然の勇者召喚異世界転移!高一から十年間、異世界で魔帝王とバトルする羽目に!……と言うのはもう終わった話。古代超文明の技術を解析し、空飛ぶ城と人型超兵器を得た嶺二は、十二人の人外嫁と隠居!しかし、あまりにも強大な力を持った嶺二を疎んだ王侯貴族は、嶺二の城ごと嶺二を日本に送り返した!しょうがないので嶺二は、北海道のど田舎で隠居生活をスタートする。しかし……、自重しない人外嫁が、変幻魔法使わないで、人外ボディのまま外を出歩いているんだが?噂を聞きつけてやってくるオタク、政府関係者、海外のスパイ!「まあ、軍隊だろうが核ミサイルだろうが俺らは殺せないし」そう言いつつユーチューバーデビューしたり魔法のアイテムを売りさばいたり!自重しないローファンタジー、ここに開幕!
中学校生活もあと半年。
高校は推薦で、受験勉強は不要らしいので、魔法の開発をして、俺が一人前であることを証明することにした。
まあ、最初だからめちゃくちゃ凄い魔法とかじゃなくて良いだろう。
それに、俺が思いつくレベルの魔法なら、師匠が既に作っている可能性の方が高い。
なら、適当にやるか。
「……何これ?」
「『今まで食べてきた中で最も美味しいチーズバーガーを出す魔法』」
「……????」
何かおかしいことしたか俺?
「いや……、あの……、僕の専門分野は生命で……」
「駄目か?」
「まあ、良いけど……。よし、じゃあ、君を一人前の魔法使いと認めよう!」
「で、なんかくれんのか?」
「え?特に何も用意してないけど……」
「はー?」
「わ、分かったよ……、じゃあ、マジックアイテムあげるね」
「わーい」
腕輪をもらった。
「これなんだ?」
「死んだ時に一度だけ自動で蘇生される腕輪。題して『蘇エール』」
名前ださっ。
「因みにそれ、魔法使いに売っても三億円はするから」
「おー」
そりゃ凄え。
「ありがたくもらっておく」
「まあ、君が死んでも僕がパパッと蘇らせるから気にしなくて良いよー」
「そうか」
こうして、一人前の魔法使いになった俺は……、まあ、若干調子乗ってた感は否めなかった。
そんなある日。
「ちょっとここ行ってきて」
と地図を渡される。
「やだ」
「バイト代、一日三万円」
「よーし、じゃあ行ってくるぜ。晩飯はここで食ってくから用意しとけよ師匠。今晩はカレーで頼む」
「オッケー、よろしくー」
地図通りに街を歩くと……、そこは郊外の廃工場。
行けばわかると言われたけどな……。
ん?
なんか……、鼻息?
俺は師匠に教わった通り、専門は生命だ。
生命の反応なら分かる。
分かる、が……。
「何だこりゃ?人間でも、動物でもねえぞ?」
おかしな反応を感じる。
廃工場のドアを開き、中に入る。
電気は点かない。
「『光球』」
魔法で光を灯す……、すると。
『ガアアアアアアアッ!!!!』
「うおあーーー?!!!」
黒い何かが襲いかかってきた!
転がって避ける。
「『光球、散開、固定』!」
光球の位置制御を手放し、廃工場の天井に、複数の光球を、廃工場全体を照らすように配置。
『グルルルル……』
黒い何かは……。
黒い……、何かだった。
形容する言葉が見つからない。
人型、やや猫背、頭はなく、胸に目と口。鋭い牙と爪、全身に黒い毛。
何この……、何?
……あ、思い出した。
多分これ、魔法生物だ。
魔法生物は、滞空魔力が集まってできる、若しくは魔法使いが魔法で作る、いわゆるモンスターだ。
知恵と理性があるやつ、獣並のやつ、強いやつ弱いやつ、人っぽいやつ、まんま化け物、色々いるらしい。
こいつは多分、滞空魔力から自然発生したタイプのやつだな。
このバイト命かかってんのかよ!師匠てめえ帰ったら殴るからな!
まあ良い、こいつを殺せば終わりなんだ。
「『即死』!」
即死魔法を唱える!
ただの人間ならこれで死ぬ!
「ガアアアアアアアッ!!!!」
効かねえだと?!
まあ、他者の生命を操作するのは難しいからなー。
魔法使いにも魔法生物にも、魔法抵抗があるし。
戦うとなると、外部から破壊するような魔法を……。
魔法、を………………。
アレ?!俺、戦えるような魔法覚えてねえぞ?!!
『シイイィイッ!!!!』
「ぐ、あああっ!!!」
速えっ!!!
クソ、血が止まらねえ。
ああ、畜生、焦るな、回復魔法は十八番だろ!
「『再生』『増血』『殺菌』!」
『アアアアアッ!!!!』
「ッ!『防壁』!」
弾いたッ……!
「『火球』!!」
『ゴアアアアッ!!!!』
効いてねえ!
『ガアアアアアアアッ!!!!』
ああクソッ!
避ける、受ける、回復する……。
そうやってどんどんジリ貧になっていった俺。
しゃーねえ、いのちだいじに、バイト代破棄して逃げよう。
俺が逃げようと後ろを向くと。
『ゲヒ、ヒヒヒヒ!!!』
「あ"?」
『オレノ、カチダ!!!』
喋れたのかこいつ。
ってかよ。
「テメエ、今、俺を笑ったな?」
『ゲヒヒヒヒ!!ヒヒヒ!!!』
「便器にこびりついたクソカスの分際で……、俺を笑いやがったな?」
『ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!!!』
逃げるのはヤメだ。
「……殺す」
さあ、考えろ。
どうやって殺す?
あっちの方が生命として格上だ。
どうやる?
どうする?
簡単だ。
「俺は俺を見下す奴を許さねえ」
俺が格上になれば良い。
魔法式構築………………!!!!
「『セフィロトドライブ』始動。『第十セフィラ:マルクト』解放……!!!!」
自己の変容。
俺は自分自身を改造し、半ば魔法生物と化して……。
『ゲ……?!』
踏み込む。
「死ね」
地面を踏み込み、魔力を放射し加速。
『ゲ、ハ……』
魔法生物の胴体を殴って破壊。
俺の勝ちだ。
「おかえへぶっ」
師匠の顔面を殴る。
「な、何で?」
「テメエ、分かってて俺を差し向けたな?」
「ああ、うん。だって君、一人前になったからって気を抜いてるんだもん」
「普通に口頭で言えや」
「言って聞くタイプじゃないでしょ、君」
「ああ言えばこう言うなあ?つーか、たった三万ぽっちで命かけさせんなや!」
「まあまあ、カレーできてるよ、食べる?」
「大盛りだバーカ!!!」
「セフィロトドライブ、か……。素晴らしい固有魔法だ。本当に面白い弟子だね、僕は良い拾い物をした。他の四人に取られる前で良かったよ。彼は僕の後継に……」
主人公戦闘コンセプト
旅人:引き出しの多さで勝負
真凛:器用万能型魔法使い
ジン:火器、奥の手は現実改変
衛斗:現実改変
ザンダー:超技術でぶん殴る
シグ:物理格闘
志導:バフデバフで物理で殴る