ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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見てる人意外といらっしゃるみたいなんで、超特急で1話だけ仕上げました。


第5話 スパロボっつってんのにインファイトで決着をつけようとするカス

「我々、クラッシャー隊は、エルガン・ローディック氏の指示を受け、次元獣や機械獣、ヘテロダインなど、様々な地球の危機に対して立ち向かっていく特殊部隊である」

 

「zzz……」

 

「……新台君、聞いているかな?」

 

「んあ?あー?聞いてるよ?クラッシャー隊は、エルガン・ローディック氏の指示を受け、次元獣や機械獣、ヘテロダインなど、様々な地球の危機に対して立ち向かっていく特殊部隊なんだろ?」

 

「……ふむ、聞いているなら構わない」

 

「旅人さん、寝ながら話を聞くとは、器用な真似をするな……」

 

 

 

「悪いな、赤木。俺達はサラリーマンで、正義の味方じゃないんだよ」

 

お、なんだか知らんが、ダイガードチーム解散の危機だ。

 

大変そうだね。

 

でも、この手の話は外野が手出しして解決する話じゃないだろうから、そっちはそっちで頑張ってね。

 

そうしている内に、クロウは、一回の出撃で200G貰うって契約をした。

 

「じゃあ、俺もそんなもんで良いよ。ぶっちゃけ、タダで働かされるのは腹が立つからってだけで、金がもらえるなら普通に働くし」

 

「分かった。よろしく頼む。しかし……、これでは、すぐに動けるのは、さやかさん、クロウ君、そして新台君だけか……。仕方がない、竹尾ゼネラルカンパニーへ依頼を出して、手伝ってもらおう」

 

「竹尾ゼネラルカンパニー?」

 

「宇宙の何でも屋だ」

 

 

 

その後は、赤木が離脱しようとするメンバーを説得したが、断られていたりした。

 

俺達に与えられた命令は、待機。

 

何かあるまで待っておこうって話だ。

 

クラッシャー隊に元からいたメンバーの人達は、宇宙で探索だかなんだか、別の仕事をしているらしい。それと合流するから、その人達が帰ってくるのを待つ訳だ。

 

甲児君は、部屋に篭って色々と思い詰めている。まあ、唯一の身内が亡くなって、色々と思うところがあるんだろう。そっとしておいてやることにした。

 

なので、俺は、クロウと赤木君と一緒に食事をすることに。

 

「すいませーん、厨房借りて良いですか?」

 

「はーい!どうぞー!」

 

職員さんに許可を取り、パパッとオムライスを作った。

 

「「……美味いっ!」」

 

クロウと赤木君は喜んでいる。

 

「旅人さん、料理上手なんすね!プロ並みですよ!」

 

一応、俺は、年齢的には赤木君より年上だと言うと、赤木君はなんか後輩っぽい口調になっていた。

 

「いやいや、赤木君もこれくらい出来なきゃモテないよー?」

 

「い、いや、モテるとか何だとかそういうのはまだ良いですよ〜!まだ若いんだし、相手なんて探せばどこかには……」

 

「そうやってまだ大丈夫!なんて思っている内に、三十代四十代と過ぎていき……」

 

「ぎゃーっ!怖い話はやめてくださいよー!」

 

「クロウはそういう、浮いた話とかないのか?」

 

「いやいや……、俺はそういうのは良いぜ。女は苦手だ」

 

俺と赤木君は一歩引いた。

 

「違うわ!ホモじゃねえよ!……そういう旅人さんはどうなんだ?」

 

「俺?俺はまあ、前の世界では二百人くらいの嫁さんがいたな。逃げたけど」

 

「「二百人?!!」」

 

「そうだよ。まあ、何というかこう、人間ではないんだけど」

 

「って言うと、宇宙人か?聞いた話によると、宇宙には巨人がいるだとかなんだとか」

 

「いや、うちの嫁はもっとオカルト系。その前の嫁は確か中学卒業したばっかりのちっちゃい子で、その前は妖怪の女の子で、その前はアマゾネスのお姉さんで、その前は本屋の看板娘で、その前は」

 

「「待て待て待て待て!!!」」

 

「え?何?」

 

「冗談だよな?」

 

「マジだって」

 

「えっ……、百人斬りって奴ですか?」

 

「覚えてる限りだと一万二千六百人は超えてるね」

 

「「す、すげぇ……」」

 

 

 

「ところで、旅人さんよ。お前、ソレスタルビーイングの紫のガンダムに狙われてたけど、心当たりはあるか?」

 

食後のコーヒーを飲むクロウが俺に訊ねた。

 

「ん?あー、えっとね、ちょっと頭の中を覗いたらバレちゃってさ」

 

俺も、食後のウォッカを飲みながら答えた。

 

「……頭の中を、覗く?」

 

「まあ、魔法みたいなもんかな」

 

「はあ、なるほど……。世の中には『ニュータイプ』みたいな存在もいる訳だし、おかしくはない、のか?」

 

「まあ、俺なんて大したことはできないよ。精々、死人を蘇らせたり、隕石降らせたり、邪神を召喚したり、他人を即死させたり、地球の裏側に転移したり……、そんなもんかな」

 

「バリバリ凄いことしてるんだが????」

 

そうかねえ……?

 

「俺の知り合いはもっとヤバかったからなあ……」

 

「いやいや……、旅人さんの世界、おかしくないか?」

 

「おかしくないよ、普通だよ」

 

ただ、定期的に敵性宇宙人やら怪獣やらが攻めてくるだけだよ。

 

そんな話をしていると……。

 

警報が鳴った。

 

「何だ?」

 

「集合の合図だ」

 

なるほど。

 

大塚長官から話を聞く。

 

「トライダーG7が、あしゅら男爵率いる機械獣軍団と交戦に入った!援護を頼む!」

 

とのことだ。

 

俺とクロウは普通に従ったが……。

 

赤木君達、ダイガードチームはいまいち、って感じだ。

 

さて、どうなるか……。

 

 

 

とりあえず出撃。

 

よく分からんけど、くろがね屋の店員の皆さんが、あしゅら男爵の部下達をボコボコにしてる。

 

うーん……?

 

『クロウ、悪い!俺、あっちの手伝いに行ってくるわ!』

 

よく分からんけど、手が足りないだろう。

 

機械獣軍団は、俺抜きでも対処可能だろうし、俺はこっちの対処をしよう。

 

『あっち……?そうか、くろがね屋さんの方の加勢か。分かった、頼む』

 

『おう。それと、あしゅら男爵にも喧嘩売ってみるわ』

 

そう言って俺は、アルトアイゼンから飛び降りた。

 

その落下中に。

 

「《加速》《英雄》《リジェネレーション》《ピオリム》《スカラ》《バイキルト》《スクカジャ》《ラクカジャ》」

 

バフを盛る!

 

バフモリモリは基本なのだ!基礎性能が低いとバフるっきゃないのだ!

 

俺みたいに素質も才能もないものはこうやるしか方法はないんだ。つまり、バフ盛ってハートを磨くっきゃない!きれいに磨くっきゃないんだ!

 

飛べ!俺!

 

「こんちわーーー!!!」

 

「「「「グワーッ!!!」」」」

 

なんか回転しながら叩きつける技!!!

 

あしゅら男爵の兵士を蹴散らしながら、ダイナミックにエントリーした俺。

 

「あ、女将さん!今日もお美しいですね!」

 

「お、おう……。加勢に来たのかい?手は足りてるよ?」

 

「ああ、いや、ここであしゅら男爵を仕留めておこうかなーって思いまして」

 

「ふむ……、まあ、やってみな」

 

「あ、それと、俺は人妻には絶対に手を出さない主義なんで、その辺は安心してください」

 

「そうかい」

 

「大体にして、女将さんに手を出したら、甲児君とシロー君に何で言えば良いのかって話になるじゃないですか。人間関係ギスるの嫌なんで……」

 

「ッ?!気付いてんのかい?!」

 

え?女将さんの子供が甲児君とシロー君だってこと?

 

「あ、はい、見れば分かります。名乗り出ないってことは事情があるんですよね?黙ってますよ。じゃ!」

 

俺は、あしゅら男爵に向けて駆け出した。

 

「あしゅら男爵!ここで仕留めるぞ!」

 

「「やってみせろ!人間風情が!」」

 

あしゅら男爵の鋭い手刀が俺の土手っ腹を貫く!

 

「グワーッ!」

 

やられたフリしとこ。

 

「「フン!他愛のない……」」

 

そう言って、あしゅら男爵が油断した瞬間に……。

 

「《エーブリエタースの先触れ》……!」

 

「「な、何ぃっ?!!!」」

 

俺は、星の娘『エーブリエタース』の悍しい触手を召喚して、あしゅら男爵を拘束する。

 

それと同時に、土手っ腹の穴は、《リジェネレーション》で再生している。

 

「《マカカジャ》《マカカジャ》《マカカジャ》そして、《ヨグ=ソトースの拳》ィッ!!!!」

 

三回のバフで高めた、超高威力の大魔法。

 

歪んだ空間から虹色の衝撃波が発生する!

 

「「ぐおおおおおおっ!!!!」」

 

あしゅら男爵が、三十メートルほど吹っ飛ばされる。

 

「やったか?!」

 

「「き、貴様あああああっ!!!!」」

 

あ、やってないのね。

 

となると、俺の火力じゃ殺しきれないかなー。

 

じゃあこうしようか。

 

今、《鑑定》の魔法で見たんだけど、あしゅら男爵が持っているあの『バードスの杖』ってのが重要アイテムらしい。

 

あれ壊そう!

 

俺は、『生ものの素材槌』を取り出す。

 

この素材槌というのは、ノースティリスという異世界のある地方で使われる道具で、この槌で叩いたものは『材質が変わる』のだ。

 

例えば、鉄の素材槌で叩けば、叩いたものは鉄になる。

 

ではこの、生ものの素材槌で叩けば?

 

生ものになるのだ!

 

「おらっ!」

 

「「ム?!」」

 

あ、でもダメですね、避けられちゃったわ。

 

素材槌が電柱にヒットする。

 

すると、電柱は、ブヨブヨの肉の塊になって倒れてしまった。

 

「「な、な、何だこれはーっ?!!!」」

 

「勘弁してくれよなー。素材槌のストックはあんまりないんだよー」

 

俺がそう言いながら、懐から更に素材槌を取り出す。

 

「「チィ……!雑魚かと思えば、厄介な奴ではないか!」」

 

そんな風に睨み合っていると……。

 

『ブレストファイアー!!!!』

 

ロボット戦の方の決着がついたみたいだ。

 

「「クッ、仕方ない、撤退だ!」」

 

あ、逃げた。

 




あーーー。

甘いもん食いてえわ。

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