ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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バレンタインなんでモロゾフのちょっと高いチョコレートをコンビニで四千円分買って家で食べた。

チョコもらえるリア充は死ね!みたいなことは言いませんけど、甘いものたくさん食べられて俺は満足です。




62話 魔法発動

ダンジョンに潜る。

 

イザベルさん、シンシアさん、カリーナさん、全員参加だ。

 

一層はスライムしか出ないらしい。

 

「スライムなら行けそうか?」

 

「まあ、はい、多分」

 

内臓とか血とか出ないしね。

 

「良いか、スライムは基本馬鹿だ、何も考えてねえ。ただ、こちらの顔に張り付かれたら窒息して死ぬかもしれない。それだけは気をつけるんだよ!」

 

「はい」

 

まあ、この辺ならどうにかなるね。

 

スライムなんて蹴りで倒せるよ。

 

水風船を蹴ったみたいな感触かな。

 

「あの、ドロップアイテムとかは……?」

 

「ん?」

 

「その、スライムって、何か落とさないんですか?その、素材とか」

 

「あー……、スライムのコアが銅貨一枚くらいで売れるぞ。懐かしいなー、ガキの頃、小遣い稼ぎにスライムを潰したっけか」

 

へー。

 

「スライムコア、って何に使えるんですか?」

 

「さあ……?シンシアに聞いてみな」

 

すると、シンシアさんが答える。

 

「スライムコアは、水の汚れを吸う。あと、食べると少し甘い」

 

「えっ、食べるんですか?」

 

「食べる」

 

えー。

 

 

 

まあ、一層は特に何もなく……。

 

二層に。

 

二層にはコボルトが出るらしい。

 

犬かあ……。

 

うう、斬るのやだなあ。

 

『ガウゥ……』

 

あ、いた!

 

人間の骨格を無理やり当てはめたみたいな……、気持ちの悪い犬のようなモンスターだ。

 

ぼろぼろの布を腰に巻いて、棍棒を持っている。

 

「まず負けないよ、噛まれないように気をつけな」

 

「はい」

 

はー、あー。

 

……よし。

 

「やああ!!」

 

『ギャッ!!』

 

首を斬り落とした。

 

「ゔっ……!!」

 

血、血がプシャーって!!

 

う、あ、も、戻しちゃ駄目だ!

 

落ち着いて……!!

 

ふぅ。

 

「よし、よく出来たな!」

 

イザベルさんに褒めてもらう。

 

んあー、イザベルさんしゅき。

 

めっちゃ褒めてくれるからやる気が出る。大好き。

 

いや、レズとかではないです。

 

 

 

ふー、学習した、学んだよ私は。

 

急所を一撃で斬り飛ばせば、内臓とか出ない。

 

なるべく首を斬り落として倒そう。

 

血がプシャーなら……、まあ、見る分には耐えられ、耐えられる、はず!

 

四層、ゴブリン。

 

……あ、魔法も使っておこう。

 

「ファイアボール!」

 

『ギィィィ?!!』

 

バスケットボールくらいの火の玉がそれなりの速さで飛んでいき、着弾。

 

ゴブリンを吹っ飛ばして炎に包む。

 

ゴブリンは悲鳴を上げながら暫く動いていたけど、やがて黒焦げになって動かなくなった。

 

「詠唱短縮……、良い」

 

シンシアさんからお褒めの言葉。

 

「詠唱編纂の練習は?」

 

「アッ、してます」

 

詠唱編纂……、魔法は、詠唱を弄ることで、威力や射程、範囲なんかを変えられる。

 

でも適当じゃ駄目で、適切な語句を当てはめた上で、言葉に魔力を乗せないとちゃんと発動しない。

 

つまりこんな感じかな。

 

「燃え盛る『三つの』火球よ!ファイアボール!」

 

三つの火球が飛んでいく。

 

「合格点」

 

シンシアさんは色々と辛口だけど、褒めてもらえた!やった!

 

「でも、腕が上がればこんなこともできる」

 

と、ゴブリンの集団に向けてシンシアさんは。

 

「燃え盛る五つの火球よ、拡散し、敵を追え。ファイアボール」

 

五つのファイアボールがそれぞれ別のゴブリンに当たった!

 

「す、凄い……!」

 

「ふふん」

 

ちょっとドヤ顔のシンシアさん。

 

 

 

剣技も、魔法も、覚悟もまだまだだなあ。

 

これからもっと頑張らないと……!!

 

 

 

×××××××××××××××

 

「ほう、あの女、中々やるな」

 

「ええ、人間にしてはかなり……」

 

今日はエトワールが来ている。

 

「私も、自慢ではありませんが、魔法においてはハイエルフでも上の方です。しかし、あれは人間にしては相当ですよ」

 

「確かに……、五つの並列処理をあそこまで簡略化するとは」

 

「ですが、ご主人様から見れば虫けらも同然では?」

 

「窮鼠猫を噛むと言うだろう?」

 

「ご主人様が猫であれば、その諺は成り立ちますけど、あの女とご主人様との戦力差は鼠と猫程度では済みませんよ」

 

 

 

エトワールは、品種改良で種がない上に皮まで食べられるブドウを千切って口にした。

 

「んん〜❤︎」

 

エルフは主に、果物と野菜を好み、肉や魚は淡白な味付けのものを好む。適度に甘いものや酸っぱいものが好き。脂っこいものや塩気が多いものは苦手なようだ。

 

「ヨーグルトにたっぷりの果物のシロップ漬けを入れて……、混ぜながら食べるんです。それが一番美味しいですよ」

 

「ダイエット中のOLみてえな食生活だな」

 

「いえ、肉も嫌いではありませんよ。特に茹でた鶏肉なんかは好きです」

 

そう言って、目の前のオレンジソースがかかった茹でた鶏肉を小さく切り分けて口に運ぶ。

 

その隣には野菜スティックがごまだれとともに鎮座。

 

それと小さなパン。

 

脂質と炭水化物が圧倒的に足りていない。

 

俺はハンバーガーを齧りながら、会話を続ける。

 

「魔法、ねえ」

 

「はい」

 

「各国の研究施設で色々と研究させているが……、これは本当に面白いものだな」

 

魔法とは、魔力というある種のエネルギーを操作及び変換する技術のことである。

 

と、エデンの学会で、二十年ほど前に明確な定義がなされた。

 

また、忍術、呪術、精霊魔法、気功なども、魔法の亜種として認定。

 

魔力は、滞空魔力『マナ』と内在魔力『オド』、次元の狭間にある膨大な魔力『エーテル』に大別される。

 

魔術ではオドのみを、魔法ではオドとマナを、魔導ではエーテルを含む全てを使える。

 

定義としては、魔術では、オドのみで魔力を詠唱に乗せ、限定的なエネルギーの変換。

 

魔法では、オドとマナで、魔力の操作によるエネルギーの変換。

 

魔導では、オド、マナを動力源としエーテルを異次元から引き出して、膨大な魔力によって行うアカシックレコードの編纂による現実改変。

 

自由度は魔術、魔法、魔導の順に高い。威力や規模の大きさもだ。

 

例えば、同じファイアボールと定義される術でも、魔術ならばどんなに頑張っても数百度の炎の球を飛ばすことしかできないが、魔法なら展開数や熱量をある程度まで変化させられる。魔導ならば、現実ではあり得ない温度や概念的な効果を持つ炎を展開可能だ。

 

しかし、魔術にも利点がある。

 

魔術は、適性さえあれば使える、というところだ。

 

魔術は、その生命体に適した魔術であれば、魔力操作も簡単に、詠唱するだけで使えるのだ。

 

どれくらい簡単かというと、魔力操作のような地味な訓練をせずとも、少し気合を入れて詠唱すれば、今まで魔法が使えなかった人間にすら使えるくらいだ。

 

「ですが、魔術も中々に面白いかと思いますよ」

 

「ああ、間違いなく、人間の間では主流になるだろうな」

 

「人間はどんどん、楽な方へと逃げる生き物ですからね。より使うのが簡単な魔術に移行していくでしょう」

 

この世界においては、数年間訓練してやっと火の玉一つ出せるようになる魔法と比べて、誰でも簡単に使える魔術の方が好まれるだろう。

 

より真理に近い魔法を、人々が忘れる頃には……。

 

人間は知らず知らずの内に、家畜に成り下がるだろうな。

 

魔剣の勇者パーティの全滅に合わせて、世界改変を行う。

 

その時に、魔術について人間側に流そう。

 

さあ、どうなるかね?

 




手作りチョコもらうより市販の高級チョコもらう方が嬉しい……。

いつもは節約して、業務スーパーのやっすい板チョコ食べてるんですけど、ギフト用の高級チョコはやっぱ違いますね!

表現力クソザコナメクジなんで上手く言えないんですけど……、高級チョコって、甘過ぎずにくどくなくて、濃厚なんですよ。風味も良くって美味しい!

高級チョコを食えるのはバレンタインだけだから、来年も楽しみ。

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