ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

1702 / 1724
袋麺、サッポロ一番塩ラーメンが個人的には一番美味えかなーって思うんですけど、たまには違うの食いてえな……。

学生時代は確か、ラ王の袋麺を狂ったように食ってた時期があったけど……。


19話 実績:ブローナック王との謁見

出てきたのは、まあ、やはりと言うべきか。

 

王侯貴族と言うよりは、戦士という雰囲気の大男だった。

 

筋肉でムキムキ!ではなく、適度に脂肪を乗せた巨漢、プロレスラーって感じの風貌で。

 

赤い髪をざっくりと刈り揃えて、髭をたくさん蓄えた、デカいドワーフみたいなオヤジだった。

 

そんなアスレッドの王、ブローナックは、大きな目玉を見開きこちらを睨め付けてきた。

 

何これ?威圧されてんのか?

 

俺の方が確実に強いし、身体も大きく、武器も多い。

 

怖がる必要性がないな。

 

俺はそのまま、声をかけた。

 

「俺はあんたの娘を守り、ここまで送り届けた。それに対する褒美がその視線なのか?」

 

礼を失している。

 

それは自覚しているが、よく考えてほしい。

 

何故、自分より弱い奴らにペコペコ頭を下げなきゃならないんだ?

 

それは、俺のプライドが傷つくってだけじゃあなく、俺を慕ってついてきてくれている嫁達の格を下げる行為だ。

 

礼節を重んじるのは日本人の美徳だが、偉い人は偉そうにするのが本来正しい人の在り方だろう。

 

「ほう、貴様!儂に対して頭を下げないのか!」

 

大きな声を張り上げて、ブローナック王は玉座から立ち上がる。

 

「認識のすり合わせをしたい。そちらにとって、『娘を救われた』というのは、どれほどの価値があることなのか?まずはそこからだ」

 

「……肝の座った男だな。余程、腕に自信があると見える」

 

「その辺りの話をするならば、今ここでお前を殺すのに一呼吸あれば充分なくらいだからな。俺を脅しつけて報酬を払わない、なんて真似は許されないと思え」

 

ブローナック王は笑った。

 

「儂を殺すか。できるか?」

 

王は周囲に目線を向ける。

 

護衛の、側近らしき騎士が四人。王のすぐ側にいる。

 

その上で、城の広間の入り口に、衛兵が二人。

 

広間から別の部屋に繋がる扉が四つあり、そこにそれぞれ二人ずつで八人。

 

腰に斧を吊して、戦えそうな雰囲気の王本人。

 

合計で十五人か。

 

できるか、と聞かれれば……。

 

「試してみるか?」

 

と、答えてやるか。

 

やれってんならやって見せるけど?

 

「……その目。本気だな?本気で『できる』と思っている男の目だ」

 

あへぇ〜……。

 

目を見れば分かる系のアレ?

 

んな訳ねーだろ。

 

人間は目線を合わせあっても何も分かり合えねーんだよ。

 

ニュータイプだって分かり合えずに殺し合ってただろうが。

 

まあ、そう思われても不都合はないのでスルーするが。

 

「良かろう。儂の大切な娘を救った礼ならば、欲しいものを何でもくれてやろうではないか」

 

ほーん、何でもね。

 

国くれっつったらくれんのかよ?

 

いや、要らないけどさ。

 

「じゃあ、立場が欲しい」

 

「立場?」

 

「身分だ。俺を騎士にしろ」

 

「ほう?儂を殺せるほどの力を持つのに、儂に仕えたいと言うのか?」

 

「例えあんたを殺して国を簒奪したとして、それで民が従うか?言うことを聞かない民をいちいち捕らえて、殺して回るか?俺は面倒は嫌いだ」

 

「ふむ、初歩とはいえ統治を解するか。騎士にしては学もあるようだ」

 

まあ大卒ですし。

 

「俺は、俺とその嫁達が食っていけるだけの食い扶持があればそれでいい。どこか辺境の村でもくれれば、あとは勝手にこちらでやる。従軍も、しろというなら俺が出て、嫁と一緒に砦の一つや二つなら落としてやるよ。税も納める」

 

「ふむ……、村の代官を兼ねた騎士か。従軍と納税の義務も果たすのならば、こちらとしても文句はない」

 

じゃあ?

 

「……よかろう!貴公に騎士の位を与える!土地の選定などについては後日行い、顔合わせを兼ねた式典は一月後に行うこととする!」

 

「分かった」

 

 

 

次の日。

 

俺はまたもや、ブローナック王と顔を合わせていた。

 

城に泊めてもらっていたので、朝から呼び出されたのだ。

 

何でも、アーデルハイト姫が無事に戻ってきたことを祝うため、そして俺の仕官のお披露目を兼ねた宴を近日中にやるので、それに参加しろと言うことらしい。

 

申し訳ないが衛生観念ガバガバの飲食物を口にしたくないため、断りを入れようとした。

 

すると、王が出てきてこう言った。

 

「流石に、宴に特別な理由もなく出席できんと言うのは、臣下になる身の者として相応しくないのだが」

 

まあうん、それはそう。

 

戦士階級だもんな、バリバリの体育会系だ。

 

飲み会が断れるはずもない。

 

「ではせめて、俺が食う飲食物はこちらで用意させてくれ」

 

「毒でも盛ると思っているのか?!この儂がそんな卑劣なことをするとでも?!」

 

いきり立つ王。

 

気持ちは分かるが……。

 

「いや、この国の料理は舌に合わなくてな。口にした瞬間に吐き出してしまうかもしれん。それは、食わないよりも礼を失しているだろう?」

 

「何と……、そうなのか。確かに、吐き出すのは無礼だが……」

 

「宴は近いうちにいつかやる感じなんだろ?もう既にメインディッシュはあるのか?」

 

「いや、家畜を潰そうと思っている」

 

「それなら、俺が森で鹿でも仕留めて、それをこれから来る妻と俺が調理しよう」

 

「狩猟は水物だぞ、そう簡単に仕留められるか?」

 

「やってみせる。ここいらで最も旨い獣は?」

 

「それならば、ヴァルツァの森に出る『アーマーディアー』だな。鎧のような甲殻を持つ大きな鹿なのだが、身体は矢を通さぬほど頑丈で、群れで行動するモンスターだ」

 

「分かった。妻が来たら、俺は森に行ったと伝えてくれ」

 

「良いだろう」

 

話がまとまった。

 

狩りに行くか……。

 

×××××××××××××××

 

《市民の証》

・市民権を手に入れる◯

———クエスト成功

 

《傭兵の栄光》

・傭兵ランクを「銀」にする×

 ・オプション:傭兵ランクを「金」にする×

———クエスト失敗

 

《きらきらの金貨》

・土地を買うための金を手にする×

———クエスト失敗

 

《貴族の護衛》

・アーデルハイト姫をアスレッド王都まで護衛する◯

 ・オプション:世話役のレオナをアスレッド王都まで護衛する◯

———クエスト成功

 

《宴のメインディッシュ》

・ヴァルツァの森でアーマーディアーを五匹狩る

・アーマーディアーを調理する

 ・オプション:魚モンスターの肉を提供する

 ・オプション:鶏モンスターの肉を提供する

 ・オプション:ほうれん草を提供する

 ・オプション:ニンニクを提供する

 ・オプション:タマネギを提供する

 ・オプション:キャベツを提供する

 ・オプション:デザート類を提供する

 

×××××××××××××××

 




昨日もらった感想に、「建築物や衛兵の話たすかる」みたいなのがあって嬉しかった。

実際、ファンタジー世界の設定を構築しても、こんなん誰も見てないだろ……と若干思っていたので。

自作、主人公の差別意識が滲み出るモノローグで、現地世界を面白おかしく罵倒するシーンが多いので、そこを受け入れてもらえるのはかなり嬉しい……。

現在、この作品は37話まで書けてたんですけど、もう1話書きました。38話で一区切りだけど、もうちょい行くかなあ……。

他者視点とか嫁の視点とかいるかな……?いるなら番外編じゃないけど、他人視点を絡めて主人公の英雄っぷりを語れるけど、ぶっちゃけ作者が読者として他の小説を読んでる時は、あんまり他者視点いらねーよって思っちゃうんですよねえ。作者としては他者視点を書くのは楽しいし、世界観設定を開示しやすいんですけど……。

んー、ちょっと悩む。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。