ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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大変だ、傭兵業が忙しくて小説を書く暇がない。


4話 はいはいテンプレテンプレ

「『ゲーノモス』『ニンフ』召喚。ゲーノモスは土を盛り上げて椅子を作れ。ニンフは水を出して飲ませてくれ」

 

『ムッムッ!』『はあい』

 

土色の丸いボールのような精霊と、水でできた女性型の精霊。

 

土精霊と水精霊である。

 

どうやら、スキルレベル1で呼び出せるのは、これにシルヴェストルとザラマンデルを加えた『四大精霊』ということらしい。

 

そしてスキルレベル2の今、これら四大精霊はかなりシームレスに呼び出せるようになっていた。

 

今や、二体同時に召喚していても、負荷的にはMP自然回復量の方が上回る。

 

スキルレベル一つごとに、召喚できる枠が増えると見てOKなのかね?

 

まあその辺は良いとして、とりあえず昼飯にしようか。

 

今日は半チャンラーメン餃子セットだ!

 

……そんな感じで、美味いものを食い、寝て、起きて。

 

ちょっとずつ進み、歩く。

 

その過程で、道端に出てくるモンスターを蹴散らし、レベルも上げる。

 

……本来、レベルってのはそうそう上がるもんではないらしい。

 

俺がこの一月でレベル25、スキルレベル3まで上げられたのは、単に効率化のお陰だ。

 

精霊を使って、近隣のモンスターを追い立てて集めて根こそぎ殲滅すれば、相手が雑魚モンスターであってもチリも積もればでかなりの経験値を稼げる。

 

スキルレベルも、本来、普通の人ならそのスキルを使っている時にしかスキル経験値が入らないのだが、俺の場合は召喚を維持しているだけでずっと経験値が入り続ける。

 

なるほど、これは正にチート能力だな。

 

「で、話の続きなんだがな?俺はその時、イタリアの南部の方……ああ、そう言う西の国があってな、そこの安宿で寝てたんだよ。晩飯は外食でトマトのスープを飲んで、膨れた腹を抱えながら幸せな気持ちで床についたもんさ。だが、この後が酷いんだ!爽やかな朝、俺が起きたら、現地のマフィアに囲まれてて〜……」

 

『えー、怖あい』

 

『何やってるのさ……』

 

道中は、喋れる精霊である、ニンフとシルヴェストルの二体と話つつ、移動していた。

 

内容は基本的に俺の話だ。

 

こいつらの話は、聞いても要領を得ない。

 

「そういえば、お前らって今までどこにいたんだ?」

 

『どこにい〜?』

 

「召喚される前だよ」

 

『精霊はね、どこにでもいて、どこにもいないんだよ』

 

「はあ?自意識がなかったってことか?私は誰ここはどこ、ってな具合に?」

 

『意識ってなあに?私達、いると思えばいるし、いないと思えばいないんだよお』

 

「訳が分からんな……」

 

要するに、こいつらについて聞こうとすると、「自分って何?」とか「自意識の明確な定義がないと何とも言えないよ」とか、そういう哲学の領域に踏み込むような話になってくるらしい。

 

それくらい、曖昧な存在なんだろう。

 

なので、仕方がないので、一方的に俺が話す。

 

精霊達とは、人型でも顔が人じゃないので表情は分からんが、仲良くなれたような気がするな。

 

 

 

ああ、そしてそう。

 

一ヶ月。

 

旅の末に、ついに……。

 

「人里だー!」

 

人里に着いたのであった。

 

それなりの大きさの都市だ。

 

街の名前は……。

 

「『ノースウッドの街』へようこそ!」

 

ノースウッド……、『リーフェンハイム王国』の北にある、小さめの街だ……。

 

 

 

「さあ、通行税を払ってもらおう」

 

衛兵。

 

獣の皮を煮しめて作った、ハードレザーの鎧を着て、鉄の兜を被った男。膝に矢を受けてそうだ。

 

そんな男が、税金を払えと手を出してくる……。

 

「おーおーおー、久しぶりの人との出会い、プライスレスな経験に涙もちょちょ切れそうだがチョット一寸待ってくれませんかね衛兵さん?本当に大変申し訳ないんだが、金がない」

 

「何?金がなければ、ここを通す訳には……」

 

「まだ話は終わってないんですよ、もう少し聞いてくださいな。俺はモグリ……まあつまり、魔法の学院などで学位を得た正式な免状を持たないって言う意味のモグリだが、術師なんですよ。その力を活用して、道中で狩った狼の毛皮があります。それを対価とするのは可能ですかねえ?」

 

俺はそう言って、背嚢から狼の毛皮を取り出した。

 

「ほう……、これは良い毛皮だな。良いだろう、通れ」

 

「おお、助かります。あなたに感謝を」

 

実は、あの小屋のある林で、狼を何匹か仕留めておいたのだ。

 

その皮を剥いで、処理して、持ち歩いていた。

 

この世界は貨幣経済が貧弱故に、物々交換もそれなりに通じるのだ!

 

そうしてすんなりと街に入れた俺は、バックパッカー逃亡者時代に培ったコミュ力でその辺の人に話しかけて、この街の情報を得た。

 

ノースウッド、木こりの街。

 

リーフェンハイム王国が貴族、北方の雄『プリムローズ伯爵』が、当時の戦争相手だった隣国に勝つ為に林業を推進。

 

この世界ではまだ、石炭や高炉のような高効率な製鉄法が生まれていない為、鉄を作るには膨大な量の木が必要。

 

それ故の、林業推進だったようで……。

 

この北の地に木こり達を入植させ、林業をやらせたのがおよそ六十年ほど昔。

 

林業をやる木こり達を目当てに、それを守るための冒険者ギルドが建ち、冒険者のための娼館が建ち、増えた人々を養う為に畑ができ……。

 

そして今は、それなりの規模の街になっているという話らしい。

 

そんなこの林業の街で、俺のような無頼漢が食っていくには?

 

十秒にもわたる熟考の末……、俺は。

 

「行くか……、『冒険者ギルド』に……!」

 

冒険者ギルドへ行く事を選んだのだった。

 




アーマードコア、二日で二十四時間もやった。

あまりにも嬉しくてつい……。

そんな訳で今は全然書けてない。助けて。


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