ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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毎日頑張ってます!


第13話 闇テックバトラー、アレイスター現る! Dパート

「お前……、アレイスターだな?!何でここにいるんだっ?!」

 

俺は、思わずそう叫ぶ。

 

裏テックバトラーって言うのは、テックバトルに凄いお金を賭けた『賭け試合』や、非合法組織同士の『潰し合い』なんかに出てくる悪い奴らだ!

 

そして、裏テックバトルという、ロボテック同士の殺し合いをする!

 

ロボテックは、ココロAIの性質上、機械のデータのようにバックアップを取ったりできないんだ。

 

だから、ボディに搭載されたフェムトICのチップを壊されれば、搭載された人格データ……ココロAIも消えてしまう……。

 

ロボテックは、人間と共に生きる相棒で、家族なんだ!

 

それを……、それをっ!

 

壊すだけじゃ飽き足らず、壊し合うロボテックを見て娯楽にするなんて……!

 

そんな奴らは、俺は嫌いだっ!

 

敵意を込めた俺の叫び。

 

……しかし、アレイスターは、振り返ることもせずに無視した。

 

くそ……!無視かよ!

 

アレイスターは一体何故ここに……って、あ!

 

ま、拙い!

 

「バタリオン!早く逃げろ!」

 

「はっ?!な、何を言ってるんだ、このガキ?!」

 

「良いから逃げろ!アレイスターは……!」

 

 

 

『エイワス、オペレーション:パターン1をロード』

 

『了解、オペレーション:パターン1、システム:バトルモード』

 

 

 

無機質な、血の通わない、電子音声が二つ。

 

瞬間、エイワスは、赤色の流星となった。

 

凄まじい加速。

 

目で追うことができない速さ。

 

同時に放たれる真紅のレーザーの雨霰。

 

『グワーーーッ!』『イヤーーーッ!』『アバーーーッ!』『サヨナラ!』

 

バタリオンのスクラプは、たったの十秒で十二体が……、完全に『殺された』!!!

 

エイワスが、倒れたスクラプから、フェムトICを抜き出して……。

 

「や、やめろーーーっ!!!!」

 

『私は死神だから……!フフ、フフフアハハ、ハハハハハハハハハ!!!!!』

 

握り、潰した……!

 

あ、あいつ……、殺した!殺したんだ!

 

悪意を持って、ロボテックを殺した!

 

ロボテックには普通、『良心回路』が設定されているから、基本的には人を傷つけられない。他のロボテックの完全な破壊もできないんだ。

 

……でも、ロボテックの『ココロ』が壊れてしまうような、強度の負荷を与え続けることによって、その『良心回路』を麻痺させることが可能らしい。

 

これだけ残虐なロボテックを作るのに、アレイスターは……、あいつはどんな酷いことをしたんだ?!

 

許せねえ……、許せねえっ!

 

「テックバトルは!ロボテックは!人を笑顔にするものなんだ!アレイスター、お前はそれを……!」

 

「や、やめるでごんす、ライト!」

 

「そうですよライト君?!殺されてしまいます!」

 

「止めるな!ダイスケ、ケンジ!あいつは……、あいつだけは許せねえ!!!」

 

しかし、そんな俺をまたもや無視して、アレイスターはバタリオン達に近寄った。

 

そして、変声器を使った電子音声で、こう言った……。

 

『バタリオンだな?《依頼》により始末する』

 

依頼……だと?

 

誰かから、何かの依頼を受けているのか?

 

裏テックバトラーだもんな……、そうだよな。

 

確かに、バタリオンのやり方は乱暴だし、裏テックバトラーの中にはバタリオンと戦う奴らもいるらしいとは聞いている。

 

アレイスターもそうだってことか……!

 

「ひ、ひいいっ……!お、俺達は下っ端で、組織のことなんて何も知らないんだ!頼む、見逃してくれえ!」

 

『訊くことなど、ない。依頼人の望みは、バタリオンの殲滅……。貴様らにも消えてもらう』

 

「や、やめろーーーっ!!!」

 

『……ふむ、神聖な学舎で殺しはいけないな。であればこうしよう』

 

 

 

『二度と、テックバトルができない身体になればいい』

 

 

 

そう言うと、エイワスが動いた……。

 

エイワスは、バタリオン達の腕や指を、片手に装備した大型の刃付き棍棒で……切り落とし、て……!

 

「うわあああっ!」「ぎゃあああっ!」「やべて!やめでぇ!」「助けでェー!」

 

なんて……、なんて酷いことをするんだ、アレイスター!

 

「アレイスター!俺と勝負しろ!お前みたいな奴は絶対に許せない!ぶっ飛ばしてやる!」

 

しかしまた……、アレイスターは、俺に顔を向けることもなく。

 

バタリオン全員の手指を壊したら、そのまま空へと飛んでいってしまった……。

 

結果的には、俺達はあいつに助けられた。

 

けど、それでも……!

 

あんな奴を、許す訳にはいかない……!

 

〜ED「瞬く星の海で」〜

 

 

 

次回予告!

 

俺、炎神ライト!

 

バタリオンの襲撃のせいで一時休校になった桜丘中学校!なので、俺達は秋葉原でのバトルテック大会に出て腕を磨くことになった!

 

しかしその秋葉原のテックバトル大会には、何故かお兄ちゃんがいて……?!

 

ゼットお兄ちゃんと、最強のロボテック「パナギア」が、俺達コンビの前に立ち塞がる!

 

今まで一回も勝ったことがないけど……、今日こそは勝ってやるぞ!

 

次回、「聖王ゼットと聖騎士パナギア」!

 

絶対見てくれよな!

 




サイバーパンク学園の続きを書いています。

次は、「学園予算戦争編」です。

生徒会総会にて、学園を支配する十二種の公的機関こと「委員会総会」が集合し会議をするところからスタート。

その後、ヤバい奴らがヤバいことを言い始める。

放送委員会「予算足りないから他所から奪おうよ!」

緑化委員会「機械文明はクソなので全破壊して原始共産主義の世界を目指します」

図書委員会「馬鹿共が暴れそうなので、ボランティア部に依頼を出して皆殺しにします」

保健委員会「私は医者だ(ギュッ!)」

生活委員会「こわいので不干渉で……」

風紀委員会「秩序を乱すものは、皆死ねばいい!」

そして始まる、年間予算をかけた大戦争。


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