ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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労働、飽きてきた。



8話 若い力をスパークさせて

この一ヶ月間、腰を振っていた記憶しかない。

 

流石は野生の生き物と言うべきか……。

 

ジュラ娘達の欲求は、かなり強かった。

 

……とは言え、このままここで搾り取られるだけの日々を過ごせば、俺は早々に干物になってしまう。

 

良い加減、動き出すべきだろう。

 

俺は、隣で、裸のまま寝ているスミを起こして、野営場に向かう……。

 

「スミー、起きろー」

 

「んぇ……?先生?おはようのチューしてください〜」

 

「ん……、ほら、これで良いか?」

 

「えへへ……、もう一回お願いしましゅ」

 

「ほらほら、いくらでもしてやるから起きろー」

 

「ふぁ〜い」

 

 

 

「「「「おはよー!先生!」」」」

 

「はーい、おはよー」

 

完全に女子校のノリ。

 

おじさん、ついてけないよ……。

 

まあ、今はおじさんじゃないけどさあ。

 

何かこう……、アレだよね。

 

キャピキャピしてるよね。

 

死語?そうね。

 

さあ……、さっさと動くぞ。

 

今動かないと、ダラダラと延々に動けなくなりそうだしな。

 

えーっと……。

 

「トロ、リッケ、マメ!ちょっと来い!」

 

「うむ」「はい」「何アルカ?」

 

トロオドンのトロ、トリケラトプスのリッケ、マメンチサウルスのマメ。

 

この辺りは、まだ頭が回る方だ。

 

……しっかし、マメンチサウルスの原産地が中国だからって、中華娘にするのは安易過ぎて笑ったなあ。

 

まあ、それはさておき……。

 

「報告を聞きたい」

 

と、俺は言った。

 

「分かった。まず、これを見てくれ」

 

トロが差し出した資料を見る。

 

結果、半径二十キロ圏内に何もなし、とのことだった。

 

正確には、たまに廃墟は見つかるのだが、廃墟にはマジで何にもないそうだ。

 

しかし、北東十八キロ地点にある廃墟に、人がいたような痕跡を発見、とある……。

 

「人の痕跡とは?」

 

「うむ。それは、戦闘の跡だ」

 

聞くところによると、荒野には、ちょくちょく例の白バッタがいるようだ。

 

その白バッタを始末したような痕跡があるとのこと。

 

「始末した痕跡って?具体的には?」

 

「あの白いバッタの血液がぶち撒けられていたが、死体そのものは見つからなかったのだよ。恐らく、何者かが持ち帰ったのだろう」

 

「持ち帰った?」

 

「ああ。引き摺った跡もないようだし、どうやら、バッタの死体を『抱えて』帰ったようだな。知能がある存在の可能性が高い」

 

なるほど。

 

四足の獣であれば、獲物を抱えて持ち帰るなんてことはやらないな。砂が付くのを承知で、咥えて引き摺って帰るはず。

 

「あ、それと、老師の健康診断の結果アル」

 

む。

 

「……え?健康なのか、俺は?」

 

「そうアルネ。あんなにタバコ吸ってたのに、肺はピカピカ、歯も真っ白。下の方もビンビンの若者アル!」

 

「下の方とか言わんでくれっかなあ?」

 

イメージが……。

 

マメはお医者さんキャラであり、ジョークをよく言う設定だったが、こうして会ってみるとめちゃくちゃ下ネタ言いやがる。

 

「老師がビンビンな方が、ワタシ達は嬉しいアルヨ?」

 

「女の子がそういうこと言うなよ」

 

「外見年齢的に女の子って感じでもないアルし……」

 

そうかな?

 

そうかも。

 

 

 

とにかく、何かいることは理解した。

 

翼竜を集めて、偵察隊にして北東に飛ばす。

 

カメラを持たせておいた。

 

知的生命体を見つけても、撮影するだけで接触はするなと厳命。

 

プテラノドン、タペジャラ、シノプテルスをスリーマンセルで派遣した。

 

ああ、因みに、翼竜種のジュラ娘は、側頭部から翼が生えているぞ。

 

航空力学的には飛べないフォルムだが、その辺は、ジュラ娘の万能パワーである『ダイナミック・パワー』でどうにかしました!の一言で終わる。

 

ツッコミはしてはならない。

 

そして、一時間後……。

 

「帰還したぽよー!」

 

黄色い髪を隠しツーブロックにしたギャル風の美女……、プテラノドンのプテラが報告してきた。

 

「体感四十キロ地点くらいに、人がいたよー!はい、写真!」

 

デジカメを手渡されたので、データを見てみると……。

 

小さな廃墟に……、いや、ある程度改修された廃墟に、薄汚れた人がいたのだ。

 

廃墟はどうやら、風化した看板から察するに、ラーメン屋だったのだろう。

 

看板に書いてあるのは日本語に近い言語で、「ヨシダ製麵廠」と書かれている。味噌ラーメンの店だったらしい。

 

が、その看板には、カタカナで「コウエキ」と「モヘン」と刻まれていた。

 

建物自体は、屋根が抜けているところに、何かしらの生き物の革を使った天幕を打ち付けてあり、窓は全て開いている。いや、そもそも、窓がない。

 

家の前には、石を組んで作られた煮炊き場があり、そこで例の白バッタを焼いているようだ。

 

四十歳ほどのババアと、二十歳足らずの若い男がいて、バッタを食っている。食えるのかこれ?

 

ババア、男、共に薄汚い砂だらけの格好をしていた。

 

竹槍のように尖らせた鉄パイプが武器らしいな。傍に置いてある。

 

それと、男の方は弓のようなものも持っている。

 

接触禁止を命じられていたので、建物の中は見れなかったとのこと。

 

「よし、よくやった」

 

「えへへぇ」

 

俺は、翼竜偵察隊を撫で回す。

 

うお、ツーブロックのところジョリジョリだ。

 

ジョリジョリ……。

 

「センセ、ジョリジョリ気になっちゃう系?」

 

「ん、ああ、そうだな。撫で心地が良くてな」

 

「そなの?もっと撫でてオッケーだよ!」

 

「おう」

 

 

 

ふむ……、『コウエキ』か。

 

つまり、交易のことだろう。

 

なら、人はもっといるはずだ……。

 

探してみようか。

 




知り合いの作者、みんな大体病んでて草も生えない。

やっぱイライラがないと小説なんて書けないんやね。

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