ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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チキンカツを作るぞチキンカツを作るぞ。


34話 苛立つ錬金術師

やはー。

 

君沢エイラだよー。

 

私はねー、ママがドイツ人でねー、元からエイラって名前だったから、この世界でもエイラって名乗り続けてるんだよー。

 

でねー。

 

リープちゃんがねー、なんかねー。

 

変なのをねー、持ってきたんだよー。

 

「どう?分かる?」

 

「んー……、少なくとも、私達『職人組』が作ったものじゃー、ないねー」

 

出来の悪い、缶詰だなー。

 

気密が雑だからー、中身は腐ってるしー。

 

冶金技術や加工技術が未熟だからー、均一な形じゃないしー。

 

「なんかー、本物のー缶詰を見た人がー、無理矢理見た目だけパクったー?みたいな感じーかなー?多分ー、これ作った人はー、缶詰の趣旨を理解してないーねー」

 

なんかー、缶詰の見た目だけー、真似しましたー、みたいなー?

 

贋作ってやつだねー、よくあるらしいねー。

 

「そっか……。念の為に聞くけど、この、贋作缶詰の『黒竜会』ってのに聞き覚えはあるか?」

 

んー……。

 

「ないよー?って言うか、そんな不吉な名前を名乗る人達とー、お知り合いにはーなりたくないなー」

 

黒色もー、ドラゴンもー、この世界ではどっちも、縁起が悪いーものだもんねー。

 

黒はー、『黒死病』って疫病のー、象徴でー、不吉って言われててー。

 

ドラゴンはー、災害の象徴ー、異教徒の象徴ー。

 

まともな人ならー、そんなのを商会の名前にー、しないんだよねー。

 

地球で言えばー、ゴキブリ商会ってー、名乗ってるみたいなー?

 

やばい人達だよねー。

 

怖……。

 

っと、そこにー、私と同じ『職人組』のみんながー、来たよー。

 

「おや?リープ殿、来ていらしたか」

 

眼鏡にー、老け顔のー、長髪のー、オタクー。

 

萩原均、プレインちゃんだよー。

 

プレインちゃんはねー、『調教師』の加護を持っているからー、それで家畜の面倒を見つつー、強いモンスターをテイムして飼ってるんだー。

 

何気にー、強いモンスターはー、お金持ちさんに売れるからー、稼ぎ頭だよー!

 

それにー、家畜はー、私達のごはんになるヤツだからー。胃袋を握られてしまっているのだー。

 

「へー、偽物が出たんだー」

 

おさげにー、眼鏡のー、地味な見た目の女の子ー。

 

橘彩花、アヤちゃんだよー。

 

アヤちゃんは、植物を操る『植物術師』でー、畑の世話をしてるんだー。

 

普段はー、騎士団の薬草園のー、管理もやってるー。

 

この子にも、胃袋を握られてしまっているー!

 

「この偽物が何か問題でもあるのでありますかな?」

 

ちょっとぽっちゃり気味でー、坊主頭のー、ゲジ眉さんー。

 

西田智弘、ワイズちゃんー。

 

ワイズちゃんはー、女の子の生命線ー、甘いものを生産してるんだー。

 

つまり、養蜂家ってことだねー。

 

ワイズちゃんがいないとー、私達は甘いものが食べれないのでー、死んじゃいますー!

 

「そりゃそうじゃないの?缶詰って画期的な発明なんだから、パクろうとして当然でしょ☆」

 

ゴスロリにー、濃いメイクー。

 

曽根地莉里、リリーベルちゃんー。

 

リリーベルちゃんはー、『占星術師』だからー、高額だけど必ず当たる占いでー、貴族相手に大儲けー。

 

「い、いや、こ、こ、これは拙いんじゃないかな。こ、こ、こんな風に、そ、粗悪品を、市場に、な、流され続けると、か、缶詰自体の、商品の、し、信用が、なく、なくなるんじゃ……」

 

吃りのー、モジャモジャ頭のー、丸眼鏡くんー。

 

塩川晋太郎、シンちゃんー。

 

シンちゃんはー、『器物術師』っていうー、特別な魔法使いでー。

 

マジックアイテム・スマートフォンを作るのにー、役立ったんだよー。

 

みんなでねー、こうしてねー、集まってねー。

 

ボードゲームしたりしてー、遊ぶんだー。

 

まー、今日は遊びじゃないけどねー。

 

「シンの言う通りだ。このまま、こんな粗悪品を流されたら、市場価値が落ちちまう。それに何より、『本物の』缶詰の出どころが分からなくなる……」

 

「「「「あー」」」」

 

それはそうだねー、ピンチだー。

 

「あー、て……。気づかなかったのか?」

 

リープちゃんにー、呆れられちゃったー。

 

「うんー。だってー、いいものは真似されるのがー、当然だってー」

 

「我々が作ったマジックアイテムも、既に大分パクられてますからなあ」

 

「ぼ、ぼぼ、僕が作った、洗濯板……、パクられて、も、もう、売れない……」

 

そうなんだよねー。

 

もう既にー、私達の開発したー、マジックアイテムはー。

 

かなりー、パクられてるからー。

 

いつものことかなーってー。

 

「おいおい……、危機感を持ってくれよ。今回はマジでヤバいんだ。調べたところ、どうやら他にも、現代製品のパクリみたいなマジックアイテムが出回っているんだ」

 

「そうなのー?でもー、ただのパクリならー……」

 

「但し、安全基準とかは一切守られていない!」

 

それは……!

 

「つまりー、劣化コピーどころかー、見た目だけ真似したー、危険なのがー、売られてるってー、ことー?」

 

「ああ、そうなる。このままじゃ、お前達『職人組』の商売にも差し障りが出るだろうな」

 

そ、そんなー!

 

「ど、どうしよー!」

 

ううー……。

 

誰なのー?!

 

何で私達のお仕事の邪魔をするのー?!

 




いややはり唐揚げも……?

あ、書き溜め終わりです。

終わりでーす。

あー……。

次はポストアポカリプス×ダンジョンで行きます。久しぶりの更新、待っている読者はいるのやら……。

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