ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ぐぐぐぎぎぎ……。

時間がない……、時間が……。

お盆休み終わってしまった……。


10話 馬鹿の相手は疲れるね

「とにかく、このままじゃなし崩し的に、十字軍遠征をやらされちまうんだよ!何とかしろゴリラ!」

 

「そんなん言われてもなあ」

 

もう無理じゃない?

 

 

 

そんなこんなで二年が過ぎた。

 

結局、俺は逃げきれていなかった。

 

俺一人だけで逃げたとしても、普通に生きていく自信はまあまああるが、クラスメイト全員を見捨てんのも寝覚悪いし……。

 

一応、全員が戦うところは見たが、中には殺す気で向かって来られると割とヤバい格の奴も何人かいたからな。見捨てて逆恨みとかされたら怖いってのもある。

 

なので、今の今までズルズルと……。

 

だが、それも今日で終わるだろう。

 

火の国の王が直々に下した命令。

 

『盗賊退治』だ……。

 

 

 

「盗賊って言っても、専業の盗賊なんてそう多くはない。基本的に相手は半分傭兵になるだろう。何故かと言うと、戦場は有限であるからだ。常に戦争をやっている訳ではないってことだな。そんな訳で傭兵は、戦争があるうちは雇い主の賃金目当てに戦って、戦争が終わればその辺で乱暴狼藉を始める訳だな。と言っても、傭兵なんて、共同体の庇護下に入れなかった奴らだからな。犯罪者も当然いるが、中には罪もなく追放された人とか逃亡奴隷とかも多いと思うぞ。もちろん、まともな傭兵団もあるんだろうが、今回はまともな奴ではないな。大体が逃亡奴隷とか食い詰め農民とかだ」

 

したり顔でペラペラ解説するのは、いつもの蓮華。

 

ドヤ顔でエグい解説をしているな。

 

……周りの顔が歪んでいくのに気付かずに。

 

「もう良い、やめろ」

 

ガチギレしているのは、不良の鹿角。

 

よく日に焼けた肌に青筋を立ててキレている。

 

「ひ、ひっ!な、何だよお前!この僕が解説してやってるんだぞ?!感謝しろよ!」

 

「聞きたかねえんだよそんな話!これから殺し合いをするのに、何でやり辛くなるようなことを言いやがるんだ?!」

 

「だ、だって、それは……!」

 

「何だよ、はっきり喋れよ!」

 

「ひぃっ!」

 

俺の背後に隠れる蓮華。

 

うーん、こいつ、かなりダメな奴だなあ。

 

俺以外とは、優しいメイドさんくらいとしか会話してなかったから、コミュ障に磨きがかかってしまっている。

 

「鹿角、やめろ。こいつは頭は良いが基本的にアホなんだ。許してやってくれ」

 

「阿字!」

 

「だが鹿角、蓮華の話は嘘じゃないし、しっかり聞いておくべきだとは俺も思うぞ」

 

蓮華はアホだが、考えなしに知識自慢をしている訳じゃない。

 

俺は、蓮華が言いたいことを汲み取っていた。

 

「あぁ?!何でだよ!!」

 

キレる鹿角の気持ちもよく分かる。

 

分かる、が……。

 

「殺す相手のことは、ある程度知っておいた方が良いだろう?」

 

「良くねぇよ?!何言ってんだお前?!!」

 

「いや、知っておいた方が良い。この世界にいる以上、これから俺達はもっと殺すぞ?相手によって躊躇えばこちらが死ぬ」

 

「……それと、殺す相手を知ることに、何の関係があるんだよ?」

 

「慣れるだろ?適当に殺しまくって、ある日突然、罪悪感に押し潰されて自殺するよりは……、今のうちから、誰をどんな理由で殺すか知って実感して、自覚しておいた方が良い」

 

そう、つまりそういうことだ。

 

蓮華も、敵が何なのかくらいは知っておいて、それを業として背負うべきだと、そう言っている訳だ。

 

「……ッそ、れは」

 

「戦場だ。多分、女子供も殺すことになる。あらかじめ知っておけよ、自覚しておけよ。いざという時にしくじらないようにな」

 

……まあ俺は、半年くらい前から傭兵として王都近辺でモンスター狩りとか蛮族狩りとかしてちょいちょい小銭稼ぎしてんだけどね。

 

言うて、奴らは殺されて当然よ?

 

そりゃ、遥か遠くの国から連れて来られて、奴隷にされた訳だから仕方ない部分はあるけどさ。

 

でも、今現在に、無辜の民草を踏みつけて刈り取ってるんだから、ねえ?

 

まあその辺の倫理とかについて考えるのはダルいし、殺せば金になるとだけ。

 

この国の人間も蛮族だけど、魔族も現代日本人からすりゃ普通に蛮族だ。話も通じねーし殺しちゃえ!

 

……俺も蛮族だな!

 

「そ、そうだ。ぼ、僕は、殺す相手が何者か、ちゃんと知っておくべきだと思った。食い詰め者が盗賊になるから、必然的に相手は元農民とか元奴隷とかだ。僕達には、それを知っておく義務が……あると思うんだ……けど、どうだろうか?」

 

蓮華が、俺の背後に隠れながらも、顔を半分だけ出して、皆にそう言った。

 

微妙な雰囲気が広がる……。

 

「……良いか?これから向かう先の村に、傭兵団のような盗賊団がいるらしい。こいつらを全員殺すのが今回のミッションだ」

 

俺は、その雰囲気をリセットするかのように、こう言い放った。

 

「……殺すことの是非については、今更何も言わないけどさ。せめて、女子だけは下がらせてくんねーかな?」

 

おお、久しぶりに会ったな。

 

ジョックの白道だ。

 

「うんそれ無理。お前が女子全員を一生守ってくれんならそれでも良いけどさ、違うんだろ?」

 

「そう、だよなあ……。やっぱ、そうなるよなあ……」

 

天を仰ぐ白道。

 

「あー……、畜生。殺し合いとか、したくねえなあ……」

 

あ、ちょっと泣いてる。

 

だが、聞き分けが良いのはマジで好感持てるわ。

 

けどまあ、その辺は当たり前か。

 

良い加減、自覚してきたはずだ。

 

このクソ貧しくて世知辛くて野蛮な世界で……、殺し合いを避けて生活するとか、無理だろうと。

 

だがここで、一人の空気が読めない男が声を上げる。

 

「お、お前ら、おかしいよ!なんでそんな平然に殺し合いをやろうとしてるんだよ?!気持ち悪いよ!」

 

ナードの鈴木である。

 

まあ、うん……。

 

うん……、こいつ、アホだなあ……。

 

全員が、白けた目で鈴木を見た。

 

「どう考えてもおかしいだろ?!何でわざわざ殺し合いをするんだよ?!そんなことしないでも、普通に冒険者でもやれば良いだろ?!」

 

冒険者って何だよ。

 

「あー……、何言ってんだお前?」

 

「だから、冒険者だよ!この世界ってファンタジーなんだろ?!だったら、冒険者とかあるだろ!」

 

はぇーえ?

 

もう二年も経つのに、そんなことも調べてねーのこいつ?ヤバくない?頭が。

 

「ねーよそんなもん。モンスターの退治をやるのは傭兵だ。傭兵の手に負えなけりゃ騎士だ」

 

俺は冷静に突っ込んでやった。

 

そもそも教える義理もないんだがなあ……。

 

あ、因みに、村落レベルではモンスター退治をするのは狩人だな。

 

モンスターって言っても一応は生き物だから、その辺にいきなりドラゴンは湧いたりしない。モンスター退治専門家の必要性は薄いんだ。

 

ってか、モンスター退治専門の冒険者とか言うアホらしい組織を運営できるほどのノウハウも富も人材も、この世界にはない。

 

「だ、だったら、普通にバイトでも……!みんな進んだ文明の日本から来たんだから、いくらでも働き口があるだろ?!」

 

んな訳ねえだろ、アホなのかこいつ。

 

てか進んだ文明て……。まだ他人を見下してんのか。

 

「身分保証がない俺達の立場は、所詮は流民だぞ。まともな働き口なんてある訳ないだろ?」

 

「そ、そんな訳……!だって、俺達は勇者で」

 

「ああ、勇者だな。王様の胸先三寸でいなかったことにされる、異世界人だ。だからつまり、殺されても何しても、誰も助けてくれない。誰も報復しないからな」

 

だから、王様から命令されたら断れないんだよな。

 

もし今回、「散々飯食わせてもらって訓練までしてもらっておいて、やっぱり戦えませーん」などと舐めたことを宣った場合、殺されても文句は言えない。

 

と、俺は、アホにも分かりやすく説明してやった。

 

「そ、そんな……?!じゃ、じゃあどうするんだよ!」

 

「あぁ?そんなん前々から……、って、そうだったな、お前は聞いてなかったのか」

 

「……え?」

 

 

 

「俺らは、みんな進路が決まってんだよな」

 




今日は朝からブルアカのストーリー動画を見ていました。

いやぁ……、サイボーグ学園もの、書きてえですね……。

阿頼耶識みたいなヤベー手術を連続で受けて生き残り続けた化け物サイボーグ主人公!

セクハラ教師として、サイボーグ学園都市に赴任!

色々考えてる訳よ。

ツンデレ娘が夜道で誘拐組織に襲われて気絶するも、そこを主人公が颯爽と救う!

そしてツンデレ娘は、視覚カメラに残っていた破損映像から、「セクハラ教師のはずの主人公らしき人に救われた?」と思って、主人公のことを嗅ぎ回るように……!とか。

ツンデレ娘がね、最初は、「ただのセクハラ親父よ!もー、サイテー!」とか言ってたのに、圧倒的なスペックの高さと教導力を見せつけられて、徐々に惚れ込んでいく……みたいなのをね?!!

舞台の学園都市は、太平洋に浮かぶ超巨大メガフロート。なんだかんだで壊滅した東京の都市を再現している感じ。例えば「カブキシティ」とか「アキバエリア」とか。

学園長は、主人公の後輩の軍人女。ハニトラなどで敵国でスパイをしていた女だったが、今はロリ義体に換装してのじゃろり学園長やってる。

主人公「……お前、後輩か?コードネーム、ヴィクセンの」

学園長「ワシこそが学園長なのじゃ〜……ァ?ッスゥー……、先輩、ですか?マジで勘弁してください……」

そんな感じで、学園長からの依頼で、学園都市に潜むSCPの要注意団体みたいなイカれ野郎共と戦っていくのだ……。けど、主人公の存在は軍のトップシークレットだから、大っぴらに暴れることはできない。そして、学園都市の自治自立の精神から、メインで動くのはあくまで生徒達!主人公はサポートと尻拭いをやる訳だね!(主人公がチートで全てを終わらせない理由付け)

あっこれ書きてえなあ……。

需要は全然ないだろうけど書きたい……。

流行りなんて知るか、俺が書きたいものを書くんじゃ……!!!


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