ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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あーやばい。

休みだとバリバリに書けるな……。


6話 またまたおかしなヤツのご登場だ

「では次ぃ!そちらの無能女から行きましょうか!」

 

「ひっ……!い、嫌だあっ!」

 

「黙れ!訓練だ!お前のような無能は、人一倍の訓練が必要なのだ!」

 

叫ぶボーンズは、今度は、吉祥寺の腕を掴んだ。

 

なるほど、なるほど。

 

よく理解できた。

 

「ぶ、ぶっふぅー!ふーぅ!ふふーぅ!!!来い!来い!来ぉい!!!」

 

「い、ぎぃ!痛い、腕が……!」

 

恐らくは九十キロは超えているだろう握力、リンゴくらいなら握り潰す剛力で、吉祥寺の細腕を掴んでいる騎士ボーンズ。

 

美女を壊せるからだろうか、鈴木をリンチした時よりもかなり興奮していた。勃起したものの先が、先走りで濡れている。

 

吉祥寺は、そこそこの体格と、ちょうど良い程度の肉付きがあるが、所詮は女。

 

脂肪と筋肉を含めて、体重130kgはあろうかというボーンズに掴まれて、抗うことなどできるはずもない。

 

「さあ!構えろ!」

 

「あ、ああ、あ……!」

 

「来ないならぁ、こちらから行くぞお!!!」

 

「うわあああっ!!!」

 

 

 

足払い。

 

「ぐっ?!」

 

素早く転がって受身を取るボーンズ。

 

うん、まあ、見てられん。

 

鈴木は男だし、個人的に嫌いな奴だからどうなろうが構わん。

 

だが、性格はまあまあ悪いが、美人の吉祥寺がリンチされるのは、流石に黙って見てられんだろう。

 

「貴様ぁ!神聖なる騎士の勝負に横入りとは!何様のつもりだあ!!!」

 

「なるほど、よくできてるな?」

 

俺は、長棒をくるりと回す。

 

「お前のようなサディストの異常者に、使えない加護持ちの三人をリンチさせることにより、他全ての勇者をビビらせる、と。短期的に言うことを聞かせるんなら、恐怖は最適な道具だもんな」

 

「……貴様」

 

「ついでに失格勇者の三人を始末できれば、食い扶持が減って万々歳、と?よくできているな、蛮族の癖に頭が回ると褒めてやろう」

 

「……潰す、潰す、潰ぅ、してやる!!!私はボーンズだぞ、誇り高き騎士ボーンズ・マルチーロゥだぞ!侮辱は許さなあああい!!!!」

 

「宝蔵院流槍術阿字派、阿字肇……。いざ、参る」

 

とは言っても、カッコつけたは良いものの……。

 

騎士とやり合ったことなんて流石にないぞ。

 

しばらく様子見……、軽く牽制!

 

突き、引いて、突く!

 

「ぬう!」

 

「硬っ……?!」

 

盾、不自然に硬いぞ?!なんだこれ?!

 

「ぶひいーっ!ぶふぅー!馬鹿め!『騎士』の加護には、弱いとは言え『身体強化』と『武具強化』の力があるのだ!加護なしとは違うぞ!」

 

はえー!

 

なるほどな、なんか異世界的な魔法パワーがあるのか。

 

こりゃ力比べもまずそうだ。

 

見た目も太くて強そうだが、見た目以上に強いってことでしょ?

 

やばいやばい。

 

が、まあ、それならそれでやりようはいくらでもある。

 

一合武器を交えれば、大体のことが分かるものだ。

 

力任せ、剛力、堅牢。なるほど、シンプルだ。そして強い。

 

が、それつまり、翻って。

 

不器用、止まれぬ、不細工となる。

 

「ぶはあっ!」

 

一撃、外側から、素早く強く飛んでくる、危険だ、が、下手。

 

であれば、こう。

 

横薙ぎの木刀に対して、一歩退く。

 

それと同時に、敵の内側に導くように、全身の回転から生み出される遠心力を込めて、木刀の峰を叩く!

 

「お、おおっ?!!」

 

ぐるん。

 

力強く、全身の力を使って横薙ぎを放ってきたボーンズは、その勢いのままくるりと回る。

 

そして膝裏を、棒で突く!

 

「が!ああ!」

 

そうだねえ、膝裏は鍛えられないからなあ、痛いだろうなあ。

 

で、崩れたボーンズ。

 

武術的に言う「死に体」というやつ、つまりは隙だらけだ。

 

そこに思い切り、振り下ろしの棒の一撃を……!

 

 

 

「そこまで」

 

 

 

いやに、通る声。

 

女の声だ。

 

女の声とは思えないほどに、低い声だった。

 

「は、はひ、ははひい……?!!」

 

ガタガタと、先ほどまで大興奮して暴れ回っていたボーンズが、お化けに怯える幼子のように震え始めた。

 

下のモノはシナシナに萎えたようだ。本気でビビっている。

 

「あ、ひ、あ……、ひ、『姫殿下』!これは違うので———」

 

「黙れ」

 

「ぶぷぺらあっ?!!!」

 

白銀の美しいガントレットに包まれた正拳が、ボーンズの顔面に、信じられない速度で突き刺さる。

 

それを受けた130kgは目算であろうという巨体のボーンズが、縦に回転しながら吹き飛び、石造りの城壁に突き刺さった。

 

怖……。

 

「……我が国の者が失礼した」

 

そう言って、目礼した女は……。

 

白銀のフルプレートメイルを着込み、豪奢な赤い羽飾りがついた兜を小脇に抱える、美女だった。

 

この世界の女とは思えない、185cmにまで達する長身。

 

鍛え抜かれた、しかし太くなり過ぎないシャープな筋肉。

 

陶磁器のような美しい白肌、澄んだ空のような碧眼。ブロンドの長髪だが、中性的な顔の作りは、どちらかと言えば美青年に見える。

 

頬についた大きな古傷など、女とは思えないだろう。

 

だが、重心や腰の形、喉仏の有無などから、女と俺は判断した。

 

「……失礼。貴女は?」

 

「む、重ねて失礼した。私は、『神の子とアゼル王神殿の清き戦友達』……、人呼んで『聖堂騎士団』の総長(グランドマスター)、フローレンス・ゴッドランド・サラマンドラだ」

 

ウゲェーーーッ!!!

 

内心で叫んだ。

 

「えっ何それ?テンプル騎士かよ……」

 

小声で呟いたのは、流石のインテリ、吉祥寺。

 

テンプル騎士は……、拙い!!!

 




ハマるゲームをガーっとやりこんでチャージすると、創作意欲がどんどん湧いてきて、一日で万単位の文字が書ける……。

これを35話、クズ社長を10話ほど書き溜められた……!



クズ社長はねえ、ひっでえ話になってます。

崩壊後の世界で必死に生きている人達を、チームクズが「生の映画」とか言って観察して、酒飲みながら笑って見てるんですよ。

しばらくは生の映画編が続くと思います。

ってかね、クズ社長はあれ、支配者側の話だから。バトルものではないから。

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