ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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R18で書け。

その言葉はごもっともです。

しかし、バスタードなどの例もあり、少年誌レベルの話でも、ある程度のエロは許されると、そう信じているのです。


5話 カーネの供述

わふぅ。

 

クラン、灰の指先の末席を汚させていただいております、ハイコボルトのカーネです。

 

……交渉では、舐められないような知性的な言葉遣いも大事だと、ご主人様に申しつけられました。わふ。

 

まあ、本当の私はお馬鹿さんなので知性的な言葉遣いなんてしないんですけど……、外国語を含めて色々と叩き込まれました。

 

知恵熱で倒れることもありましたけど、その度に、「回復魔法の練習台になる」と言って治療され、泣いても笑っても勉強させられました。くぅーん……。

 

でも頑張ればご褒美に美味しいものも食べさせてもらえるし、エッチもしてくれます。

 

怒ると怖いし、殴られちゃいますけど、馬鹿なことをしなければ滅多に怒りませんし。

 

……でも、普段から割と怖いです。わふん。

 

ご主人様は、誰かを殺したり、宝物を奪ったり、女の人を犯したりするのが好きなんだそうです。怖い人です。

 

でもでも、強くてかっこよくて優しいご主人様のこと、私達は大好きです!

 

そんなご主人様と私達のここ数年の生活を回想してみましょう……。

 

わんわん。

 

 

 

 

 

「と、言う訳だ。計算と読み書きは今後このマリーに習え」

 

「「「「ええー?!!」」」」

 

「文句があるなら聞くが、文句を言った後どうなるかは保証できないなあ?」

 

「う、うう、わ、私達は、ご主人様に習いたかったのに……」

 

ご主人様にお勉強を教えてもらいたかったのに……。ご主人様になでなでされて、時にぺんぺんされるのが良かった。

 

「安心しろ、戦闘、斥候、銃の扱いは今後とも俺が教える」

 

「うー……」

 

「もちろん、覚える気がなければクビだ。能無しはいらん」

 

「そ、それだけは嫌ですっ!!」

 

「なら努力をして結果を出せ」

 

「わふぅ……」

 

「因みに、そいつは誰なんです?」

 

エーバーが尋ねます。

 

「私はマリー。マリー・デュオニシア・ドライデン。リッチのモンスター娘」

 

「1560年も生きたアンデットだそうだ。確認したが、知能も知識も評価できる。俺の参謀にすることにした」

 

「なっ?!」

 

参謀……?!

 

ず、ずるい、ご主人様、何で、その女ばっかり!

 

「あらかじめ言っておくが、これは正当な評価だ。マリーは価値を示した。お前達は何も結果を出してはいない。その分差があるのは当然だ」

 

半泣きのリィンがご主人様に尋ねます。

 

「どうすれば……、どうすればご主人様は、もっと私のことを愛してくれますか……?」

 

「……そうだな、別に、役に立たずとも、その美貌があれば愛人として飼うのも吝かではない。しかし、真に重用されたいのであれば、技術を身につけろ。良いな?」

 

「「「「はいっ!!!」」」」

 

……私には分かる。

 

ご主人様は、私達を愛してなんかいないです。

 

メスを愛しているオスのフェロモンの香りはよく分かってます。

 

ご主人様からは、そのフェロモンの香りが全くしないんです。

 

例え、笑顔で私の頭を撫でてくれている時でも、思い切り犯してもらっている時でも。どんな時でも、ご主人様は私達のことを愛していないんです。

 

……えへへ、でも、良いんです。ご主人様の分まで、私がご主人様のことを目一杯愛しますから。

 

それに、いずれ、赤ちゃんができれば、ご主人様にもちゃんと愛することの素晴らしさを知ってもらえます!自分の子供を愛さないお父さんなんていませんから!

 

今はまだ、お仕事や訓練が大変で、赤ちゃんは駄目って言われてますけど、頑張ればご主人様の子供を孕むことを認めてもらえるはずです!

 

 

 

「カーネ、アクア、お前らは身体の構造上、銃が持てない。故に、斥候としての技術や交渉術などを教える。特にお前らは人と違う形の生き物だ、下手に格闘技を教えて型に嵌めるのは良くないしな、どうするか……」

 

そうだ!ここで自分の得意なことをアピールしたら!

 

「あ、あの!私、鼻が効くんですよ!」

 

「ごぽ、私、体内で毒を生成できる」

 

アクアも主張しました。

 

「ほう……?」

 

ご主人様は、私に目隠しをすると、塩をひとつまみ入れたペットボトル?と言う不思議な容器に入った水を嗅がせた。

 

「どっちに塩が入っているか、臭いで分かるか?」

 

「はい、こっちです!わふん!」

 

「成る程……、差し詰め、軍用犬人間と言ったところか。使えるな、これは」

 

「ほ、本当ですか?!」

 

「ああ、お前のその鼻は有用だ。次、アクア。毒を生成できると言ったが?」

 

「ごぽぽ、体内に、取り込んだ毒物を作れる。それを、相手に引っかけたりして、倒す」

 

「毒と言っても色々あるだろう、毒物の種類は?ウイルスなのか細菌なのか?」

 

「ごぽ?ういるす?さいきん?分からない」

 

「……これは天然痘のウイルスアンプルだ。飲め」

 

「ごくごく……。?!、ご主人様、これすごい。人に感染る危ない毒。疫病」

 

「分かるのか?ではこれはどうだ、炭疽だ」

 

「ごくごく……。これも危ない。霧にして飛ばせば人も獣もみんな死ぬ」

 

「素晴らしい!お前はBC兵器人間か。これからは毒物の知識を教え、毒物を摂取させる。聞いておくが、普段から毒を撒き散らしたりはしないんだろうな?」

 

「ごぽぽ、それは大丈夫。毒の霧も毒液も、自分の体積以上は出せないし、体内で作った毒はいつも分解しておいてあるから、漏れたりはしない」

 

「良い子だな、お前達は」

 

えへへー、ご主人様に褒められちゃったー!わふー!

 

 

 

お店の方はあんまり手伝わせてもらえません……。

 

食品衛生?とか言われました……。要するに、私の毛や、アクアの水滴が食材に混ざると良くないんですって。

 

私はそんな汚い子じゃありませんよ、ご主人様の為に綺麗にしていますよと言ったけれど、やっぱり駄目だって……。

 

拠点にしているマリーのお屋敷にご主人様が設置したシャワーを毎日浴びているのに……。

 

お店は大きくなって、最初は、ハーブやスパイスので、で、でもんすとれーしょん?のために売られていた串焼き屋も、いつのまにかしっかりした飲食店になりました。

 

私も勉強したからちょっと分かるけれど、宣伝、情報、沢山の人に知ってもらうことは大事です。

 

沢山の人にお店のことを知ってもらえれば、沢山の人がお店に来ます。

 

そして、ご主人様は、土地を買い取って、美味しいご飯を出すお店を作りました。

 

お店の名前は、ビストロ・グリーズ。料理をしているのはたまにご主人様、いつもはリィン。

 

美味しい料理が沢山ですごいです。

 

でも、ご主人様もリィンも、本気じゃなくて、他の料理屋の料理よりちょっと美味しいくらいに抑えている、そうです。

 

私は、みんなに美味しいものを沢山食べてもらった方がみんなが幸せになれるんじゃないかな、って思ったけれど、ご主人様は、「そんなことをすれば面倒な連中に目をつけられる。ちょっと美味しい料理屋くらいにしておくのがいい」って。

 

私は、勉強したから、その面倒な連中が誰なのか分かりました。

 

お客さんを取られた他の料理屋と、貴族です。

 

要するに、私達にいつも食べさせてくれる、ほっぺたが落ちちゃうくらいに美味しいご飯やお菓子を売ったら、他の料理屋さんが困っちゃう。

 

怒って怒鳴り込んでくるかもしれない。そしたら大変。

 

それと貴族。

 

貴族は偉くてわがままだから、美味しいご飯をくれるご主人様を独り占めにしようとするに違いない!そんなの絶対に駄目です!ぐるるぅ!

 

……だから、ご主人様は、そう言うのに見つからないように、色々考えているんです!なんて賢いんだろう!

 

だから、出しているメニューは、ハーブ入りの腸詰め肉、猪肉と野菜のスープ、タレとハーブの串焼き肉、トマティアのパスタ、ちょっといいパン、飴とキャラメル、アプルルの蜂蜜漬け、それとちょっといいワインとよく冷えたエールと蜂蜜酒だけです。

 

普段私達が食べているものはもっと美味しいのです!

 

えっと、えっと、チーズがとろーりのピッツァとか、お肉がいっぱいの牛丼に、サクサクのクロケット、アクアパッツァも美味しかったですし、ボルシチも、ハンバーグも、全部、全部、とっても、とっても、とーっても美味しいんです!

 

お菓子も、ふわふわのシュークリームに、ほろ苦なガトーショコラ、甘酸っぱいアップルパイに、ミルフィーユ、クレープ!

 

お酒も、美味しいワインと甘い香りのウイスキー、アプルル風味のカルヴァドスに火が出るようなウォッカ!

 

ご主人様のアイテムボックスはすごいです!

 

……そんなご主人様のアイテムボックスは、ご主人様の秘密の魔法らしいです。

 

でも、ある日、ご主人様のアイテムボックスを使える権利を得られる魔法を、ご主人様が作りました。

 

ご主人様は、自分の魔法はクラウドみたいなもので、そのアクセス権を分配すると言っていました。沢山勉強していたけれど、ご主人様の言っていることはたまによくわかりません。

 

わからないんですけど、私達には、レベル3相当のアクセス権が付与されるそうです。

 

みんなのおへその下に、ハートの形の刺青みたいなものを刻んでもらいました。

 

これで、日用品と一部施設、一部設備、一部薬品に、食料、刃物と小火器と爆発物にアクセスできるようになった、そうです。

 

私は手のひらの形が人間と違うので、人間用の銃は使えませんけど。

 

銃は恐ろしい道具です。

 

筒の中に、衝撃を与えると爆発する火薬という秘薬を詰めて鉄の礫を飛ばす武器です。

 

殆ど理解はできませんでしたけれど、緻密な機構で一秒間の間に何発も礫を飛ばすのです。

 

とてもとても速く弾が飛ぶので、見てから避けるのは殆どの生き物にはできないです。それと、速ければ速いほど、うんどうえねるぎー?があるので、当たったら身体に穴が空いてしまいます。

 

爆発物はもっと恐ろしく、沢山の火薬で吹き飛ばしてしまうのです。

 

あんなものが当たれば、私なんて肉のかけらも残らないですね。

 

そんなものを使えるようになったのはちょっと怖いです。

 

でも、ご主人様の秘密の魔法を分けてもらえたみたいで、ご主人様に信用してもらった証みたいで、私は嬉しいです。

 

 

 

 

 

……とまあ、このような経緯で、ご主人様の魔法、『武器庫』のアクセス権を得ました。

 

そして、現在。

 

「ふむ。これでお前らはリィンはビストロ・グリーズのオーナー、ロッソが店員、エーバーがハーブ屋のオーナー、カーネとアクアが用心棒兼会計。マリーが全体指揮、帳簿。これで俺が指示せずとも回るようになったな」

 

「「「「はい!!!」」」」

 

「俺がいなくても回るな」

 

「「「「……はい?」」」」

 

「俺は暫く、クランメンバー集めをする。お前達はこの街でいつも通り過ごせ。訓練も怠るなよ」

 

え?

 

それっ、て。

 

お、別れ、です、か?

 

「「「「いやあああああ!!!」」」」

 




つまり、怒られないギリギリを攻める。

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