ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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東京はマジキチが多くて笑えますねえ。


4話 礼儀

「ご苦労」

 

「お、おい待てよ!答えただろ!答えたのになんで!う、ゔぁ」

 

分かったことをまとめよう。

 

俺は常にメモ帳とペンを持ち歩いている。

 

何というか、癖だ。

 

後ついでに、俺は字がめちゃくちゃ汚いし、メモは英語の筆記体で書いている。その方が早いから……。日本語は漢字がね?画数が多いんだよ……。

 

ドイツ語?

 

いつの話をしているんだ?

 

今時の医者はドイツ語なんてできないぞ。

 

カルテ?

 

近頃は日本語か英語だ。

 

重要な論文は、大抵は英訳されてるしな。

 

英語できてりゃ困らないんだよ。

 

まあ俺は日常会話くらいならドイツ語もできるが……。

 

そんなことより、メモした内容だが……。

 

6月6日に、大きな地震が発生。

 

それと共に街が壊れて、殆どのインフラが止まった。

 

電気、ガス、水道……。

 

電気は、自家発電可能な設備以外は停止。

 

ガスは、災害に伴い安全装置が発動、停止。

 

水道は、一ヶ月くらいは使えたが、段々と水が濁っていき、今では出なくなった。

 

そして、インターネット……。

 

5G通信、衛星通信、テレビ、ラジオ……、あらゆる無線通信が切断された。

 

そして更にそこに、『モンスター』が湧いたそうだ。

 

大きな獣、骸骨の剣士、醜いゴブリン……。

 

そういうモンスターがどこからともなく湧いて出て、人々を殺し始めた。

 

こいつらは、警察がモンスターに発砲しているシーンを見たらしいが、どうやら、鉄砲はあまり効かない様子だったそうだ。

 

だが、『モンスターから奪った武器』や、『スキルを使った攻撃』なら、モンスターを簡単に倒せることが分かったらしく、それで工夫して戦ってきた、とか。

 

また、『肉弾戦、もしくはその延長線上にある攻撃』……、つまり、鉄棒で殴るとかでもそこそこに効くらしい。

 

そして、田舎の農村を襲撃すれば、楽に食べ物を得られると思って、ここまで逃げてきた、と。

 

都会は強いモンスターが多く、食べ物も全くないから、多くの人間が田舎に逃げ込んでいる、とか。

 

以上の情報から判断すると……。

 

「逃げよう」

 

村を捨てるべきだと分かる。

 

こんな、知能が低そうな連中でも……、いや、知能が低い連中こそ、田舎に行けば食い物があるなどと思っている。

 

どう考えてもそんなのはあり得ないのに。

 

日本の農家が使う肥料や家畜に食わせる飼料は、その多くが海外から輸入されている。

 

また、田んぼを耕すのにも収穫をするにも、トラクターを使っているのだ。ガソリン駆動の、な。

 

だが、世の中には、ちょっと土遊びすれば野菜なんて簡単に作れる!などと思っている連中が多過ぎる。

 

そんな気狂い共が、大挙して押し寄せてくる?

 

冗談じゃない。

 

すぐに移動しなければ。

 

俺は、この村に存在する全てを、田んぼも、家畜も、家も、全てを黄金の塊にした。

 

そうしたところ、金の塊が一キロ分ほどできた……。

 

「うーん、一キロの金か……。どうにか圧縮できないだろうか?例えば、金より価値のあるレアメタルとか……」

 

すると、金延べ棒は、30gほどの細い腕輪に変化した。

 

その腕輪は、黄金よりも美しく、自らで光を発して輝く超金属でできていた。

 

恐らくこれはヒヒイロカネか、アポイタカラか……。

 

なるほど、『変換』の法則が分かってきたぞ。

 

変換はかなり自由だ。

 

制約は一つだけ。

 

『同じ価値があるものにしか変換できない』ということだ。

 

例えば、金1gは、牛肉2500g、野菜4700g、オーブントースター、電気ケトル……、辺りに変換できる。

 

金一グラムは大体七千円くらい、七千円有ればkg単位の食料や簡単な家電くらいは買えるだろう?

 

つまり、そういうことだ。

 

なので、ほぼ価値のないもの……。

 

例えば、金を砂などに変換しようとすると、とんでもない量が出てきてしまう。

 

にしても、この能力……、便利過ぎないか?

 

今は、嗜好品どころか衣食住にすら困っているらしい。

 

そんな中で、今の世の中で役に立たない希少金属などを、今の世の中で一番必要な衣食住に変換できるのだから。

 

喜ばしいことだ。

 

だが同時に、警戒もしなければならない。

 

他人にバレたら、面倒なことになるのは目に見えている。

 

能力を隠しながら生きていかなければなるまい。

 

とにかく、村はもう駄目だ。

 

都市部から、流民が流れ込んでくる。

 

逃げねば。

 

安住の地を探す旅の始まりだ……。

 

 

 

まず、目的地を決めたい。

 

クズ共を拷問した結果から、都会は危険。

 

死んでしまっては元も子もないからな。

 

なら、適度に都会なところを目指すべきだろう。

 

モンスターがそれなりに強くて人が近寄らず、かと言って、俺が死なない程度のところ……。

 

とりあえず、近くの街に行くか。

 

と、その前に……。

 

「待場の爺さん」

 

俺は、死んだ待場の爺さんの死体を抱え上げた。

 

そして、埋めてやる。

 

もちろん、肉片になった待場の婆さんを可能な限りかき集めて、同じ墓に埋めてやった。

 

別に、ジジババが死のうが何とも思わないが、最低限の礼儀は示さなくちゃならない。

 

『礼』こそが、人と獣を分ける境界線だと、俺は思っているからだ。

 

好ましい人ではなかったが、ここの村の住人に世話になったのは事実。

 

礼儀に則り、俺は形だけは弔い、墓を立てた……。

 




エルデンリングでデータが四時間分巻き戻されてマジギレ。

ゲームシステムはバグ多いなと思うが、ストーリーは本当に好き。

あー書きてえ。

てかもう書いてる。

なろうテンプレチート主人公さんに無双してください!と言わんばかりの雑設定ファンタジー世界で、外付け良心回路(良心があるとは言ってない)に操作される外道主人公が、外道なのに何故か結果的に世界を救ってしまうお話。

もう既に十一章までのストーリーができている。十一話ではなく、話の区切りとして十一章。

と言っても、いつもの「なんか捻った話にしよう!」とかなくて、とにかくなろうテンプレを羅列する形になるが。

このすばelonaみたいなノリ?

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