ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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はい、久々のプログラマ転生。

おさらいです。


43話 おさらいしよう

全ての授業の単位が貰えた。

 

理論上、今すぐ卒業できるが、面白そうな授業は暇潰しに聴講していく。

 

『料理科』とか『音楽科』は面白いし、『哲学科』とかは非常に興味深い。

 

コネで教師になったクズ共には蛇蝎のように嫌われたが、実力で教師になったような奴らには「面白いガキがいる」と話題になり、結構為になる話が聞けている。

 

時代が違えど、有能な奴は有能だし、長く生きた人間には何かしらの知見があるものだ。

 

俺には未来知識というアドバンテージがあるが、才能的には上には上がいるはずだから、慢心してはいけないな!

 

ついでに言えば、コネで上に上がってきた奴も、頭ごなしに否定したりはしないぞ?

 

俺が嫌いなのは、親父のような努力しないカスだ。

 

クソ野郎と断定すれば切り捨てる。

 

 

 

さて、座学はこれでOKだ。

 

だが実は、この学園は軍学校の側面が結構強いので、実習の方がかなり多い。

 

現在は九月だが、九月から十一月は、座学をそこそこにやりながらも、基礎的な戦闘魔法……、中級相当の魔法を覚えさせられる。

 

そして、十二月から二月は、実際にモンスターと戦うことになるらしい。

 

三月以降は実地訓練を定期的にやるとか。

 

ん……、ああ、十二月〜二月のモンスターとの戦闘訓練は、学園のグラウンドで、捕まえてきた弱いモンスター……、例えば『ゴブリン』や『ウルフ』辺りとの戦いになるそうだ。

 

殺すことに慣れるのが第一らしいな。

 

世の中には俺のように、理由があれば迷わず殺せるほど割り切りのいい人間はそう多くないのだ。

 

ってかそもそも、いかに魔法を使えるとは言え、十二のガキが迷いなく殺しが出来るのはヤバくねーか?

 

俺はヤバい人だったのか、怖いな。

 

一方で、三月からの実地訓練は、森の中に入ってキャンプのようなことをやるらしい。

 

キャンプしつつ、森に入り、特定のモンスターを仕留めて持ってくるとか。森の中に隠されたものを見つけるとか。そんな感じ。

 

そして、六月から八月までの最後の学期では、『ダンジョン』なるところに入っての実地訓練をするんだとさ。

 

ダンジョンというのは、言わばモンスターの巣だな。

 

古き良きwiz式らしい。

 

不思議な力でモンスターがリポップするとかはないっぽいな。

 

ついでに、ダンジョンとは領域のことを指すので、洞窟だけがダンジョンではないとか。

 

つまり、森や廃城、廃村に離小島……、開けた土地もダンジョンになり得る。

 

……そのダンジョンとかいうの、既に潰した記憶があるぞー?

 

実家の隣に、『魔の森』とかっていうのあったじゃないですか?

 

あそこ、今思えばダンジョンだったんやろなあ……。

 

最奥に大型の女王蟻がいて、そいつがモンスターを産んでいるシーンを見ちゃってさ。

 

取り敢えず、不愉快だから殺してから解体したんだが、そしたら直径一メートルはありそうなクソデカ魔石が取れてね。

 

大喜びしたね、うん。

 

そっかあ、アレがボスモンスターだったのかあ……。

 

魔の森には依然としてモンスターの残党が大量にいるが、半分は開墾しちゃったからなあ。

 

弟には、森林資源は大事にしろよと伝えてあるが……。

 

なるほど、なるほど。

 

つまり、何一つ問題ないということか。

 

 

 

恐れるものなど何もないということが理解できた。

 

ダンジョン実習!だから何?こちとら魔の森を潰したモンやぞ。

 

と、つまりそういう訳だ。

 

粋がるつもりではないが、事実、一学年の最終試験であるダンジョンを既にクリアした過去がある俺は、学校に通う意味などもはや無いと言える。

 

二、三学年も授業内容は変わらないらしいので、三年間余裕ってことでもある。

 

三年間もの余裕……。

 

時間を無駄にするのは良くないな。

 

となるとやはり商売か。

 

いや、部下のスカウトに秘密結社の基地の確保……、部下の訓練、商売の管理も最終的には部下にやらせたいから、組織構造も考えなきゃならない。

 

やることは山積みだな。

 

まあ、少なくとも、最初は商売だな。

 

組織運営に必要なのはとにかく資本だ。

 

金がなければ始まらない。

 

最悪魔法で解決できるとは言え、万が一のために、部下を養えるくらいの金を得ておきたい。

 

それで、売るものは……、ゲーム機だ。

 

目の肥えた知的階級のマーガレット先生に認めらるほどのものだし、売れるのは間違いない。

 

問題は売り方だ。

 

この世界の終わってる倫理観では、必ず高額転売される。

 

絶対だ。

 

なんか、昔は転売ヤーなんていなかった!みたいなことを言う人もいるが、全然そんなことはないぞ。

 

今、不正に転売している奴を転売ヤーと呼ぶならば、昔の転売ヤーはヤクザだった。

 

ヤクザが副業として、プラモデルやらゲームソフトやらを買い占めて高額で売り飛ばすようなことをやっていたんだ。

 

それよりも前となると、米相場とかか?

 

米相場を見て米を買い占めて高額転売する転売ヤーの元祖みたいな存在が、昭和前からいる。

 

十九世紀でもそれなんだから、十三世紀ほどの社会構造を持つこの世界でも当然あり得るはず……。

 

え?買うのが転売ヤーでも、売れた量が多ければ良い?

 

アホか?

 

俺はこれから、ホビーや家電などのメーカーを目指していくんだよ。

 

庶民でもちょっと頑張れば買える凄い魔導具家電のメーカーにな。

 

特に今は名前を売る段階な訳で、幅広い客層の顧客に製品を届けなきゃならない訳だ。

 

それが、高額転売ヤーに製品を独占されれば、我が社(まだできてないが)の宣伝行為に支障が出ることになる。

 

本来なら銀貨二枚で手に入るゲーム機が、何倍……、下手すれば何十倍もの値段で転売されれば、人々は「高くて買えないものなんだな」と諦めてしまう。

 

そうなれば、俺がこれから銀貨一枚程度でどんどん作っていく予定のゲームソフトの売り上げも下がる……。

 

凄まじい機会損失と言えるな。

 

遍く民に、たったの本体込み銀貨三枚で末永く楽しく遊べる玩具があると教えてやらねばならないのだ。

 

生憎、データがないのでなんとも言えないが、うちのようなゴミプロビ領地持ち無能カス貴族でもなければ、貴族からすれば銀貨三枚など端金も端金。

 

職人や宗教関係層もピンキリではあるが、それでも銀貨二枚なら、一、二週間分の晩酌を我慢すれば充分手に入るラインだ。

 

現代の日本円にして三万円くらいな訳だからな。

 

つまり、俺の作るゲーム機をこの世界の物価で例えると……、平民用のシャツ一枚、麦6kg、豚の丸焼き一つ……、辺りのものと等価だってことだな。

 

もちろん、魔法で作っているので実質的な原価はゼロだが、そこは技術費ってことで。

 

とにかく、転売ヤーの抹殺。

 

これに尽きる。

 

 




時間がなくて全然書けなくて、もう気が狂う。

1145141919810日の有給オナシャス!

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