総合力的に見たらカップ焼きそばとかかなり強いね。
「え?ダルい」
「え?!普通ここで断る?!ここは快くお話ししてくれるべき時じゃないかしら?!」
えー?
「ほ、ほら、ディナーを出すから!」
「いや自分で作るし」
「えーっと、えーっと……、じゃあ、チューしてあげる!」
「臭そうだし」
「なあっ?!!く、臭そう?!!」
俺は、フランシスを捕まえて匂いを嗅ぐ。
うわ、汗臭い……。
「うーん、やっぱり臭いな」
「しょ、しょうがないでしょ?!旅の最中に沐浴なんてできないんだから!」
あー、そうね、それもあるか。
「でも、俺は毎日風呂入ってるからなあ」
魔法で。
「くんくん……、本当ね……。アンタ、すごく良い香りがするわ……」
俺の髪を一房手に取り、匂いを嗅ぐフランシス。俺はロン毛だ。
ふと、至近距離でこちらと目が合う。
すると、フランシスの顔は、一瞬で真っ赤になった。
「う、えと、あ、アンタ!その……、い、良い男じゃない!」
あーはいはい、顔ね。
顔良いんだよ俺。
どれくらい顔がいいかというと、漫画ならバックグラウンドに花が咲くレベル?
マジな話、顔だけなら、少女漫画のイケメンキャラなんて目じゃないくらいにイケメンだ。「おもしれー女」とか言っても余裕で許されるレベル。
身綺麗だし、顔も良いから、女にはモテる。
服も新調したから更にイケメンは加速した。
実際の話、村の若い女達はほぼ全員俺に惚れていたらしく、魔導師だと露見する前から追っかけがいたくらいだ。
で、だ。
フランシス。
可愛くはある。
洗えばまあ、抱いてやっても良いかな?
俺は指を弾く。
「きゃっ!」
フランシスは、びくりと身体を硬直させた。
「ん?ああ、お前が臭いから、汚れを消してやっただけだ」
デリートマジックで体表の汚れを消してやった。
「そ、そうなの。消されるかと思ってびっくりしたわ……」
「大丈夫だ、消そうと思わなければ消えないから」
「そ、そうなの……?え?!じゃあ、何かあれば消されるってこと?!」
「まあその時は、目撃者全員を消して『なかったこと』にするから……」
「邪悪?!」
そんなん言われましても……。
「安心しろ、存在の根源から消してやるから、痛みを感じる間も無く一瞬で消えられるぞ!」
「安心できないわよ?!」
「それは良いからとりあえずチューしてくれ」
「えっ、あ、うん……」
頬を染めて、俺に触れたか触れないかくらいのキスをしてくるフランシス。
あらまあ、可愛いね。
だが俺はそういうお遊びみたいなキスは許さない。
「にゃ?!んんっ……?!」
俺は、フランシスを抱きしめて、思い切りキスしてやった。思いっきり舌も入れた。
「な、な、な……?!」
エラーを吐いているフランシスを無視して、俺は飯の準備を始める。
今日はハンバーガーにするっかー。
俺がハンバーガーのパティを焼いていると、再びフランシスが寄ってきた。
「えっと、えっと、その、ね?」
「どうしたフランちゃん」
「フ、フランちゃん?!そ、その、ファーストキス……」
「ん?ああ、気にするなよ」
「逆ゥー!私が言うべき台詞よそれ?!」
「で?どうした?飯でもタカリにきたか?」
「い、いや、それは……、あっ!美味しそう!」
パティが鉄板で焼かれて、豊かな肉と香辛料の香りが広がる。
「なんだ、やっぱりタカリか。まあ、顔がいいから恵んでやるよ」
「ち、違くて!その、ファーストキスが!」
「えっ?処女もくれる?」
「あげないわよ!!!」
「いくらだ?」
「お金の問題じゃないわよ?!ってか、ちゃんと話を聞いて!」
ンモー、めんどくせぇなあ。
「何なんだ?」
「乙女の唇を無理矢理奪った責任を取りなさい!」
は?
何だそれ?
「どうしろって?」
「騎士爵の子程度に手篭めにされたと言えば、父上はお怒りになるわ……。だから、私と正式に婚約できるくらいの手柄を立てなさい!」
「やーだよめんどくせぇ」
「なっ……?!」
「国や教会から認められずとも生きていける方法はある。俺はそうするだけだ。最悪、領地に戻れば暮らしていける」
「そ……、そんなの、無理よ!」
「何故無理なんだ?」
「国家に牙を剥くような逆賊、早々に討滅されるわ!」
「討滅?そんなことをする奴らはこうしてやればいい」
俺は指を弾く。
すると、無限に広がるような野道が削られ、地平線の彼方まで何もない空き地ができた。
もし、十万の軍勢がここにいたとしても、俺には敵わないのだと示したのだ。
「ッ……!」
顔を青くして息を呑むフランシス。
赤くなったり青くなったり、忙しない奴だ。
「あ……、暗殺は?」
「こうすりゃいい」
俺は指を弾く。
すると、鋼のゴーレムがゾロゾロと生み出され、俺の周りを固めた。
「た、食べ物は?」
「こうだな」
俺は指を弾く。
パン種を生成して、エイダに渡した。
息が上がっている、興奮している、恐怖しているフランシス。
「あ……、アンタは、神様なの?」
「違う。だが、魔法を使いこなせれば、人は神にでもなれるんだよ」
尤も、真に神などという存在がいたならば、それは俺ですら勝てないだろう。
俺は、人間が想像できることは大体できるようになったが、神ならば、「人間が想像すらできない圧倒的な力」があるはずだからな。
ポストアポカリプス現代日本ローファンタジーもの……。
医大卒主人公!医者として活動するも、医学界のクソっぷりに切れて田舎に帰り、畑を耕し続けて三十四歳!
ある日いきなり、世界がローファンタジーに!都市部には大量のモンスター!自衛隊全滅!国家解体!
しかし、限界集落で畑を耕し自給自足している主人公は、そんなことに全然気づかなかった!
モンスターに出会うも、鉈とか猟銃で仕留めて「うお、害獣やんけ」でお終い。レベルアップ?うーん、幻聴!
世界崩壊から半年後にようやく固有スキルを自覚、スキルは『変換』だった。
価値あるものを同価値の別のものに変換できるというスキル。
主人公はこのスキルを使って……!「おお、これで収穫した野菜を金に変換して保管できるじゃんか。楽ゥ〜」別に無双とかしない。
けどある日、都会から落ち延びてきたレイダー達に村を滅茶苦茶にされて、村人達も皆殺しにされてキレる。
もちろん、義心からではない。医者時代に散々やられた、「他人から私生活を壊されること」にブチギレたのだ。脳内に、出たくもない飲み会合コン、残業アンド残業で時間を削られた恨みがフラッシュバックする……!
そして、副次スキル『ミダス王の手』に目覚め、レイダーを黄金に『変換』してしまう。
そして主人公は、めちゃくちゃになった村を全て、小さくて高価な金属である『オリハルコン』に変換して腕輪にし、何もなくなった村から旅立つのだ……。
みたいな?
スキルは一人一つ、二つ持つ奴は百人に一人、三つ持つ奴は一万人に一人くらい。
スキルのレアリティはコモン、レア、エピック、レジェンド。
モンスターを倒すとレベルが上がる。
ボスを倒すとスキルが強化。
どうします?硬派に相棒の犬とか馬とかと二人旅にしますか?それとも、いつもの添え物ヒロインでお茶を濁しときます?
何かこう……、某漫画家じゃないんですけど、女子高生とイチャイチャする話を書きたい感がありますねえ!
女子高生だけの避難キャンプとかさあ!なんか強いやつが支配してる砦とかさあ!
今回はもっとゲームチックに行きたいんだよね。クズ社長ことポストアポカリプスダンジョンは、アレはガワの部分はゲームチックですけど、内部処理は魔法寄りですからね?語ってない設定ですが、人類が理解しやすいものがゲームだったのでゲーム的な処理をされているだけで、他の亜人とかからすると全く違うステータス画面が見えてます。つまりポストアポカリプスダンジョン世界でのステータスは、地球人類の集合意識から作り出されたシステムなんですね。
けど今回は違くて、かなりゲームチックにやっていく。
ボスを倒して土地を解放しよう!みたいな?
解放した土地に指導者がいると、モンスターが湧かないよ!みたいな?
MMORPGみたいにクエストが出されたりとか?
そんなんを考えてます。
予定は未定!