ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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旅人なので逃げたり奇襲したりと言う展開が多くなる。

追記

フランス語でモンスターはモンストル(monstre)です。

誤字ではないです、すみません。


7話 RTAが如く

「貴女達は誰かしら?」

 

「マリー・アントワネット……、貴女に説明して、理解されるのかしらね。まず、第二次世界大戦はご存知?」

 

「第二次世界大戦……、ええ、ええ、聖杯の知識として、その戦争の知識はあるわ」

 

「そう。私達はね、その時に戦ったフランスの戦艦の……、船幽霊みたいなものよ。私がコマンダン・テスト。こっちがリシュリュー」

 

「まあ、船幽霊……?」

 

「一種の神霊で、人の信仰が集まってできた、人の形をした船のMonstreよ」

 

「化け物だなんて!私はそんな風に思わないわ!私が生きた頃よりずっと先の未来で、勇敢に戦った兵士さんよ!」

 

「……そう。ありがとう、女王陛下。そう言ってもらえると、戦った甲斐があったと思えるわ」

 

ふむ、艦娘とマリーさんの仲は良好っぽいな。

 

「でも、良かったわ。貴女達の心には愛と安らぎがあるもの!とてもとても素晴らしいことよ!お相手は旅人さん?」

 

「……分かるのかしら?」

 

「それはもう!私だって結婚してたのよ?愛することって素晴らしいわよね!」

 

良かった、マリーさん、まともだ。

 

その調子でうちの艦娘をまともにしてほしい。

 

「立香、何か食べたいものは?」

 

「折角フランスに来たんだからフランス料理が食べたい!」

 

「よーし、良いだろう。皆んなは?」

 

「米はありますか?」

 

「肉」

 

「メトヴォルストはあるかしら」

 

上から順に、頼光さん、ニキ、マルガレータだ。

 

「OK、全部ある」

 

 

 

「戦場でこのような贅沢ができるとは思いもしませんでした」

 

「いやあ、米くらいなら沢山あるから」

 

「肉美味え」

 

「ジビエね、了解」

 

「故郷の料理がここで食べれるなんて思わなかったわ」

 

「オランダの北部だよね?あの辺はソーセージが美味いんだよね」

 

頼光さんは山盛りのご飯、ニキは猪の丸焼き、マルガレータは故郷のドライソーセージを出すと喜んだ。

 

因みに、立香とマシュ、マリーさん、モーツァルト、艦娘二人にはフランス料理を出した。

 

「あら!旅人さん、これ美味しいわ!私がまだ女王だったら、コックにスカウトしちゃうくらいに上手なのね!」

 

「本当に美味いなあ……、これはプロの技だよ、恐れ入った」

 

マリーさんとモーツァルトから褒められた。

 

尚、俺はニキと猪の丸焼きを食っていた。

 

 

 

昼休憩を挟み、召喚サークルを設置して拠点を作る。

 

マリーさんが言うには、マリーさん達は、ジャンヌオルタ達、悪のサーヴァントに対するカウンターとして召喚されたのでは?という説があるとのこと。

 

なる、ほど?

 

んん?

 

そ、そうなのか?

 

それで、他にも同じような、カウンター側のサーヴァントがいるんじゃ?味方になってもらおう!って話に。

 

なるほど?

 

いまいち、全体的にフワッとした話だが、味方を増やすのには賛成だな。

 

いかにこっち側が強いって言っても、あっちには聖杯がある。

 

その気になれば、サーヴァントをほぼ無限に呼び出すこともできるだろう。

 

と、なると。

 

こっちも頭数をできるだけ揃えて、電撃作戦で聖杯を奪うしかねえぜ!

 

ニアころしてでもうばいとる。

 

と、そこに、聖女マルタが。

 

なるほど、ヒットマンか。

 

ガメラ、いや、タラスクとか言うドラゴンがいたが、まあ、物量で圧殺できたわ。

 

流石に一人で攻めてくんのは舐め過ぎでしょ。

 

……いや、聖杯があるから、サーヴァントはいくらでも替えが効くのか。

 

捨て駒にされた、ってことか。

 

マルタさんは、ジャンヌオルタ達に、とても強い竜が味方していると言っていた。

 

そのためのドラゴンスレイヤーがリヨンの方にいると、ヒントもくれた。

 

じゃあ、行くしかないでしょ、リヨン。

 

 

 

リヨン。

 

既に滅んだあとらしいが、かつてそこには騎士がいたらしい。

 

その騎士が、なんか、こう、頑張ってリヨンを守っていたらしいが……、と、近くの町で聞いた。

 

騎士かあ。

 

ドラゴンスレイヤーの騎士なんて割といっぱいいるよな。

 

誰だろうな。

 

途中、野盗の類とかが出たが、うちの艦娘がノリノリで惨殺し、全員がドン引きしていた。

 

「テストさん、リシュリューさん、何故殺したんですか?!」

 

「え?邪魔だったし」

 

「どうせこれも、人理修復されればなかったことになる話なんでしょう?別に人間ごときが何人死のうが構わないわ」

 

「そ、そんなこと……」

 

マシュは本気で悲しんでた。

 

なので、艦娘には、人はできるだけ殺さないようにと伝えた。

 

リヨンでは、リビングデッドが出た。

 

「ねえ、あれは殺していいの?」

 

「人間と違いが分からないのだけど」

 

と、艦娘がサイコパスっぷりを発揮。

 

ドン引きしたマシュに、あれは倒して良いやつだから戦ってくれと言われた二人が、からくりでリビングデッドを殺す。

 

「この世界は凍りついて「チェストーーー!!!」ぷへぇ?!!!」

 

なんか、敵ボスっぽいのがカッコつけて現れたから、先手を打って殺しにかかる。

 

俺のドロップキックが顔面に突き刺さり、吹っ飛んだ変な男。

 

俺は倒れた男の足を掴んで、ニキの方にぶん投げる。

 

「やっちまえニキ!!!」

 

「え?お、おう!!」

 

槍をぶっ刺されて変な男は即死。

 

「やったぜ」

 

「旅人さん」

 

「待って立香。俺には最初から、あの男がオペラ座の怪人というサーヴァントで敵だってことが分かってたから」

 

「そ、そうなの?」

 

「俺の『瞳』は大体なんでも分かるんだよ」

 

彼の地、ヤーナムにて手にした、脳内の瞳。

 

頭蓋の奥に概念的な瞳を形成し、多くのものを見通す。

 

少なくとも、敵か味方か、肉体の様子、名前、魔力の流れ、見えざるもの、外法の神々とその眷属、力の波動、色々なものが見える。

 

説明しづらい能力だけど、常人には見えないものが見えちゃう人ってことかね。

 

おかげさまでその騎士様の反応も見えたね。

 

とっとと捕まえてこようか。

 

「くっ、また敵か……!!」

 

「うるせえ!行こう!!!(ドン!!!)」

 

「がはっ?!!!」

 

腹パンで沈めた騎士様を、バスに放り込み、撤退を提案。

 

「逃げるの?」

 

と立香。

 

『おーい!おーい!あ、繋がった!気をつけてくれ、そっちにサーヴァントをはるかに超える極大の反応が』

 

「わーってる!多分ドラゴンだ!逃げよう!!!」

 

「もう遅いわ!ファヴニールの炎に焼き尽くされなさ」

 

「こやし玉ポーイ」

 

『フギュルルオオオオオオオン?!!!!ンガアアアアア!!!!』

 

「くっさ!!何これくっさ!くっさい!!!くさすぎて頭痛い!!!」

 

「良し今だ、バスに乗れーーー!!!!」

 

「え?え?何やったの旅人さん?!」

 

「良いから逃げるんだよォー!!!」

 

 

 

「こやし玉はドラゴンがエリア変更するくらい逃げる」

 

「????」

 

「あれはね、ドラゴンが嫌いな匂いがする成分を濃縮還元した匂い玉だよ」

 

「それで撹乱して逃げた、ってこと?で、このお兄さんは?」

 

「ドラゴンスレイヤーさんだ」

 

「なるほど……?それより、追っ手とかは大丈夫かな?」

 

「このバスはうちの工廠で作られた特製のマシンでね。この乗り心地で時速300kmは出てるのよ。あっち側がアキレウスみたいな俊足のサーヴァントを呼び出さない限り、追いつけないよ」

 

「……なんていうか、アレだよね。旅人さんって、割と抜け目ないよね」

 

「んー?そりゃあ、常に最悪を想定して動いてるからな」

 

「最悪って、例えばどんな?」

 

「ドラゴンが三体ぐらい追加で投入される、とか」

 

まあ、つまりは。

 

「一本先取だ、ジャンヌオルタさん」

 

ってか。

 




元から戦闘描写得意じゃないんで良いんですけど。

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