ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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もうマジでとっとと人の脳内を覗いてその人間をシミュレーションする機械を作ってくだち。

小説を書きたいんだけど書きたくないんです。

書きたいものがいっぱいあるんだけど、その度にネタを探して頭を悩ませ校正して……。

もう嫌だ、俺の脳内をシミュレーションして、俺が書きたい小説をコンピュータに書かせてくれ。


4:訓練生達の初期艦

教官は療養のため休暇。

 

別の教官が手配された。

 

「教官の平沢聡太軍曹だ。よろしく頼む」

 

「「「「よろしくお願いします」」」」

 

「槻賀多候補生もよろしく……、ああ、私は、前の教官のように、どちらが上かで争うつもりはない。ただ、必要なことを教えるだけだ」

 

その言葉を聞いた狂死は、それに納得した。

 

下手に出ている人間にまで噛みつくことはない。獣故に、無駄に吠えはしないのだ。

 

「まず、諸君らには初期艦を建造してもらう」

 

「建造?艦娘ってのはプラモデルみたいに作るもんなのか?」

 

鹿波が訊ねた。

 

「鹿波候補生、敬語を使いなさい。あー、建造だが、資材を使って儀式を行うと、艦娘が生まれる。その儀式をやってもらうということだ」

 

「儀式ぃ?あー、えっと、俺達がなんかこう、歌って踊ったりするのか……、するんですか?」

 

「そんなことはしない。祈祷をすれば良いだけだ」

 

「祈るだけってことか、ですか?」

 

「そうだ。さあ、社に来たまえ」

 

 

 

「御宅坂候補生、前へ!」

 

「はいですぞ!」

 

社。

 

赤い鳥居のある、鹿島大明神を祀った小さな社だ。

 

ここで、資材を使って妖精さんに祈祷することにより、艦娘が建造される。

 

因みに、実はあまり場所は関係がない。

 

妖精と資材があれば、理論上はどこでも艦娘を建造できる。

 

「き、祈祷と言っても、何をどうすれば……?」

 

御宅坂が戸惑う。

 

「想像するのだ」

 

「は?」

 

「お前を守り、助けてくれる女を、想像するのだ」

 

「拙者を、守る……」

 

御宅坂は想像する。

 

自分を守ってくれる、同好の士を。 

 

その想いを感じ取った妖精は……。

 

『おっけーい!建造!パイルダーーーオーーーン!!!』

 

高速で屈伸運動しながら何事か意味のわからない言葉を叫ぶ。

 

すると、積み上げられた資材に紫電が染み渡るように走る。

 

瞬間、風が勢いよく吹き荒れる!

 

この場の全員が目を閉じた時、光と共に……。

 

艦娘が一人、現れた。

 

「貴方が……、私の司令官?」

 

「えっ、あっ、そうでござる」

 

「私、初雪。よろしく」

 

「よ、よろしくでござる」

 

美しい黒髪と、物静かな雰囲気を纏う少女。

 

御宅坂の初期艦は、初雪。

 

ネームシップたる吹雪の姉妹艦。

 

駆逐艦であるが故に、脆さと火力の低さがネックとなるが、この世界のシーレーン維持のために最も多く動員されているのは駆逐艦。

 

駆逐艦は最も多く存在する艦種ではあるが、小回りが利く故、護衛艦としての任務を主に行なっている。

 

深海棲艦によるシーレーンの破壊により、海を奪われた人類にとって、現在ある海を安全に使うことは最も重要と言っても過言ではない。

 

確かに、戦艦や空母の戦闘能力によって、深海棲艦に侵略された領域を奪還することも重要ではあるが、それ以上に、現在残っているか細いシーレーンを維持することの方が大事という意見もある。

 

この糸のようにか細いシーレーンによる細々とした貿易があるからこそ、人間は今現在、生きていられる……。

 

戦艦や空母が未来を取り戻すために戦うのなら、駆逐艦は今を守るために戦うのだ。

 

戦闘能力的にも、大型艦にすら大打撃を与えられる魚雷を持ち、機動力の高さを生かして翻弄する、使いやすい存在でもある。

 

「駆逐艦か……。初期艦としては最適だな。次、鈴村候補生!」

 

「は、はいっ!」

 

次に呼ばれたのは鈴村だ。

 

鈴村は想像する。

 

自分と共に肩を並べて戦ってくれるパートナーを。

 

『良いねぇ!イクゾーーー!!!』

 

妖精が謎のパラパラダンスを踊り、再び紫電が迸る。

 

そこに光が満ちて……。

 

「ユーが私の提督デスか?私は金剛デース!」

 

栗毛に巻き髪の美女が現れる。

 

鈴村の初期艦は金剛だ。

 

「金剛って言うのか。よろしくな」

 

「よろしくデス、提督♡」

 

戦艦。

 

戦艦は極めてレアリティが高く、戦艦持ちの提督は十人もいない。

 

具体的に言えば三十四人の中で八人と、戦艦を持つ提督は殊更に少ない。

 

何故か?

 

戦艦のような強力な力を持つ艦娘を召喚するには、より高度な素質を持つ提督が必要だからだ。

 

提督は、素質があるかないかの二元論ではなく、素質が強いか弱いかなのである。

 

素質が弱い提督は、駆逐艦や海防艦などの小型の艦娘としか縁を結べない。例えば、先の御宅坂などは比較的素質が弱いのである。

 

それと比べて、妖精の声までもが聞こえる鈴村は、高い素質を持っており、強力な艦娘、戦艦の金剛と縁を結べたのだ。

 

金剛は、現在確認されている艦娘の中でも、中々に高い戦闘能力を持つ戦艦である。

 

他にも、癖の強い扶桑型や伊勢型などがあるが、基本的に正面戦闘では金剛型の方が上と見做されている。

 

その圧倒的な火力と防御力により、深海棲艦を圧殺することが可能だ。

 

「金剛か!素晴らしいな!次、堀内候補生!」

 

「おう!やあってやるぜ!来ォい、艦娘ッ!!!」

 

次に指名された堀内が叫ぶ。

 

願うは、自分の心強い相棒を。

 

『ええでー』

 

今度は、高速で回転する妖精。

 

また同じように紫電が迸り……。

 

「貴方が私の提督さん?」

 

「そうだ!俺は堀内鹿波!天辺を獲る男だ!!!」

 

「ふふっ、良いじゃない!私は瑞鶴、空母の瑞鶴よ!よろしくね!」

 

「おうっ!」

 

空母、瑞鶴。

 

ツインテールの勝気な美女が現れた。

 

空母。

 

戦艦は、最強の存在であるが、もう一つの最強存在は空母である。

 

下手をすれば、戦艦よりも高い打撃力を持つ存在……、それが空母。

 

空母は、単体の運用だけでなく、他の艦種との連携により、より高度な戦術を実現するピース……。

 

戦艦が飛車なら空母は角行と言ったところである。

 

制空権の確保の有無によって、戦場は大きく変わるのだ。航空戦力はとてつもなく大切である。少なくとも、日本はそれをミッドウェーで学んだはずだ。

 

「ほう、空母!今年は豊作だな。次、早乙女候補生!」

 

「はいっ!」

 

そして、早乙女が指名される。

 

早乙女が願うのは、自分を受け入れてくれる勇気ある人。

 

『行くぜ行くぜ行くぜ行くぜーーー!!!』

 

妖精は、どこから取り出したのか、割れた桃の仮面をつけて棒切れを振り回して何事かを叫ぶ。

 

そして旋風。

 

「貴方が私の提督?」

 

「うん、そうだよ」

 

「んー!可愛い男の子なのね!イクはイクって言うのね!」

 

「イクちゃん、よろしくね」

 

現れたのは青髪を結んだ、大きな胸の美少女。

 

伊19である。

 

潜水艦。

 

潜水艦は、ある種の鬼札である。

 

どんなに強力な大砲を持つ戦艦も、水中から静かに忍び寄り、高火力な雷撃を撃ち込まれればひとたまりもないのだ。

 

冷徹な海の暗殺者、それが潜水艦である。

 

そんな潜水艦は、戦艦並みにレアリティの高い存在だ。

 

現在、日本には三十四人程の提督が存在しているが、潜水艦の艦娘はたったの六人しか存在していない。

 

「潜水艦……!これまた、今年は良い候補生が集まったな。……次、槻賀多候補生」

 

そして、狂死は……。

 




あー、もう。

やっぱりアレだな、スタート時点でやりたいこと全部やっちゃってると、やる気が出なくなっちゃうな。

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