取り敢えず二年ほどRCAに通った。
その最中で、日本で政権交代しそうになったが、マスコミに野党の実態を暴かせ、連日報道を繰り返したら大人しくなった。
誰とは言わないが、二重国籍の人とか。
事業仕分け?んなアホなことさせる訳ねーだろボケが。スパコンは一位じゃなきゃ駄目なのか?駄目に決まってんだろ殺すぞ。スーパー堤防も必要なんだよ。
いやあマスコミ牛耳っておいて良かった。政権交代してたら割と本気で国外逃亡してたぞ。
マスコミにはちゃんと、正しい報道を求める真っ当な記者を採用させてるからな。逆に、災害や事件などでの遺族に突撃していくような不謹慎な馬鹿は即クビ。
まあ、予想以上に流行りまくったSNSとかでも死ぬ程叩かれてたからなあ、あの党。
この調子だと、俺が生きているうちには絶対に政権取れないだろうな。てかさせない。
……別に、今の与党が素晴らしいって訳でもねえけどな!!
まあ、良いことも悪いこともちゃんと放送されて、人々に知られるからな、下手なことはできないし、何かする時はちゃんと国民に説明するようになったのは良い点じゃない?
誤魔化したり、回りくどい説明をしたりしたらテレビで暴くからなぁ。俺の息のかかった人々が。政治家に優しくない世界だ。
因みにそのせいで都合が悪い左翼の方々は俺を嫌っておられる。
俺のシングルを叩き割った画像をSNSにアップされた時は割とショックだった。
あ、そうそう。RCAはまあ、流石世界一の美術大学なだけあって、センスの塊みたいなやつがぞろぞろいた。
お前達のセンスは素晴らしかった。音楽も、デザインも。だが!しかし!まるで全然!この俺を倒すには程遠いんだよねぇ!!
……と言う訳で、特に刺激を受けるようなことはなかった。むしろ、講師の代わりに教えてくれとせがまれで大変だったね。
次にハーバード行ったんだけど。
こっちでは経営学学びに。
リーマンショックで二百億ドル稼いだっつったら、もうお前が講師やれよと言われ、なぜかこちらでも教壇に立つ羽目に。
俺は結局何も学べてねえ。
だが収穫はあった。
一ノ瀬志希。
可愛い。
KAWAII。
「ねーねーねー!キミって、あの風見新九郎?」
「今まで生きていて他の風見新九郎には会ったことがないね」
「んー、きゃっち!」
「おおう」
抱きつかれた、と思ったら。
「すぅう〜、はぁあ〜、くんかくんか……」
嗅がれた。
この世界ではバリバリ全開のセクハラでは?
元の世界で言えば、突然二十代大学生に抱きついて匂いを嗅いだんだからね?
いかに子供と言えども許されざるよ。
「えへぇ……❤︎ナイススメルぅ……❤︎」
そして勝手にトリップした。
この子やべーんじゃねえの?
まあ、可愛いから良いか。
ってか、また原作キャラ……。
飛び級で大学行くような一ノ瀬志希と言う名前のちょっとやべー子他にいねえだろ。
「君、専攻は?」
「薬学だよー。トリップできちゃう凄ーいおクスリを作るの!」
こーれは志希にゃん。
「よし、気に入った。これ、俺の連絡先と名刺ね。日本に来たら会いに来てくれ」
「え?!い、良いの?!」
「うん?もちろん。可愛い女の子は誰でもウェルカムなのさ」
「だ、だってあたし、ヘンタイだから男の子には嫌われてて……。さっきだって、嫌だったでしょ?その、ごめんね、抑えきれなくて……」
「いや?別に嫌じゃないよ。ほら、おいで、志希の匂いも嗅がせてくれる?」
「え?え?その……」
抱き上げて首筋の匂いを嗅ぐ。あー、女の子の匂い。
前の世界線でやったなら変態野郎としてお縄を頂戴してたとこだが、この世界だと合法。
兎に角、性欲がない男性諸君には、性欲を出してもらおうと、ロリでも熟女でも狙ってOKとのこと。
つまり、今の、ロリに抱きつく20歳男性の図も合法、合法なのだ。
「ねえ、志希?俺ともっとヘンタイなこと、しない?」
「あっあっあっ、しゅる、しましゅ❤︎❤︎❤︎」
その後はまあ、一応大学院まで出たがね……。
なんか、志希とイチャイチャしてたら大学生活終わってた。
他の大学生には中々手出し出来なかったんだよね。やっぱね、良い大学行ってるとなると、良いとこの子が多くてさ。何かの間違いで孕ませたりしたら面倒ごと一直線って感じ。お得意のビッチムーブを封じて頑張った。
そうそう、大学院の最中に、艦船これくしょんとか、刀剣連舞とか、パズルアンドダンジョンズとか、アイドルマイスターシンデレラボーイズとか、色々ソシャゲ出してまた儲けたよ。それだけ。
たまに帰郷してちひろとかにも顔を見せてやった。
ちひろ達は元気そうだった。よしよし。
久し振りに会ったんで、全員とイイコトもやった。相変わらずこの子達は抱き心地最高ね。
さて、この世界は、概ね前の世界と同じように進んでいる。
秋葉原に通り魔は出たし(俺が捕まえた)、韓国から3ちゃんねるへのサイバー攻撃もあったし(即遮断して損害なし)。
あと、東北ででかい地震もあった。
あいにく、できることは特になかったんで、あらかじめ用意しておいた物資を大量に送りつけてネットで賞賛されたりした。
それだけ。
いやああの時は中抜きされないように直接総理大臣にアポ取って物資を渡したからな。
馬鹿正直に募金団体に金を渡したところで、変なのに中抜きされるに決まってる。事実、募金団体と言う名の金の亡者共から寄付しろと言われたが、俺氏これをスルー。
でさあ、俺、覚えてんのよね。
アイドルマスターシンデレラガールズの登場人物、一ノ瀬志希の年齢は18歳の高校生。
今、志希と俺は日本に帰ったところ。
志希は高校生やりたい、と高校生に。
年齢は16歳。
………………。
346プロは、ない。
影も形もない。
………………。
「アイドルマスター、始まらないじゃんかよ!!」
待て待て待て待て、どう言うことだこれは。
アイドルマスターが始まらない?!
美城常務は?武内Pは?!
どう言うことだ……、どう言うことだ!!!
テレビ業界は下火、今はテコ入れの必要あり。
なのに、346プロはない。
えっ、えっ、えっ。
あっ。
悟る。
「俺がやれってことか」
そうと決めたら早い。
こんなこともあろうかと、ってわけじゃないが、日本の買い占めた土地にイベントやテレビ企画などで使える建物群を作ってあるんだが、それを急ピッチで改築。巨大な複合施設346プロにした。
元々、ちょっとしたリゾートやカフェなどがある広大な土地だったため、広さや見栄えの問題は大丈夫だ。
院まで行ったが、就職先だった会社が突然潰れて宙ぶらりんだったちひろを拾い、小さなアロマショップの店員だった美優を攫い、フリーアルバイター麻理菜を取っ捕まえ、就職難に喘ぐ留美を回収。
バイトしながらアイドルを目指したが結果は芳しくない菜々、ブラック企業に捕まっていた心をゲットアウェイ。
先輩後輩のレナ、礼、瞳子、夏美、楓、真奈美を招来。
真奈美の知り合いだと言う、トレーナーの青木姉妹も呼び寄せる。
「さあ、始めよう……!!」
一年後、俺プロデュース346プロダクションの名は、世界中に轟いた。
俺自身が346プロになることだ。