ハードオンの楽しい思いつき集   作:ハードオン

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ピザ食ってデブになった。


40:大三元姉妹

人間、大昔の地球のように、膨大な年貢を支配階級に納める訳でもなければ、働く時間はそう多くなく、必然的に余暇ができる。

 

ましてや、超能力を使って生活を便利にしているともなれば、余暇の長さは推して知るべしってなもんだ。

 

昔はブラック企業なんてもんがあったらしいが、今の時代は人権意識が高まり過ぎてそういうのは許されなくなった。

 

と言うより、進んだ科学が社会から雇用を奪い、働くことそのものが難しくなったのだ。

 

現代人の俺からすれば信じられないことだが、昔はコンビニに店員がいたり、工場に工員がいたりしたそうだ。

 

令和から二つの元号を跨いだ万保の日本では、社会のほぼ全てがオートメーション化されているので、雇用が少なく、そもそも躍起になって働かずとも食っていける。

 

俺達が乗っていた飛行機も完全オート運転だった。

 

まあ何だ、つまり……、俺達は暇していた。

 

サバイバル生活とは言うが、もう既に盤石な基盤を作った今、やることはそう多くはない。

 

となると、学生の本分たる勉学や、戦闘訓練などに時間を割ける。

 

メンバーの中には、小学生くらいの子供もいるから、流石に義務教育分の勉強くらいはさせた方が良いよなーってみんな言ってる。

 

俺自身も、まだまだ学びたいことは山ほどあるからな。

 

スマコンにDLしておいた書籍データを漁るか……。

 

と、俺がスマコンを開いたところで三人の女が現れる。

 

「どうも、はっちゃんです」「どうも、まなちゃんです」「どうも、しーちゃんです」

 

「なんだこいつら?!」

 

「「「私の能力が必要ですか?」」」

 

憶舵發、間中、白芽の三つ子だな。

 

全員、ボブカットの黒髪に三白眼、スタイルも普通という普通オブ普通な女だ。

 

強いて言えば、それぞれの瞳の色が、緑、赤、白であることが特徴か。

 

それ以外は本当にマジで普通。

 

アイドルもののアニメとかのセンターになりがちな「普通の女の子」とかじゃなくって、本当にモブキャラっぽい見た目をしている。

 

だが、不細工ではない。

 

そもそも、超能力は百パーセント確実に美形で、身体能力も知能も極めて高い。

 

そして必ず、通常の人間にはあり得ない色や形のパーツがある。

 

凄い奴は、動物の耳や尻尾が生えていたり、鱗や角があったりとかするそうだ。

 

実際、何人かそういう奴もいる。

 

因みに俺は、人間の常識の範囲内でだが、耳が尖っているぞ。ほら、いるだろ?耳占いで言う火耳みたいな。この耳の人は人格がおかしいですとよく言われる形だ。だからダークエルフの渾名で通っていたんですね。

 

他にも、素原タマとかは、猫耳と尻尾が生えてたぞ。

 

遷貌是印も、生まれつき中性だったらしいし。

 

世が世なら、ヒーローになるためにアカデミアに通っていたかもしれない存在だからな、俺達は。

 

実際のところ、あまりにも奇形な能力者は生まれた瞬間に奇形児として殺されたみたいだが……。

 

それはともかく、この三人娘は何がしたいんだ?

 

「何の用だ?」

 

「「「スマコンを貸してください」」」」

 

「何で?」

 

「「「私達の能力で、スマコン内のデータを書類にしているのです」」」

 

あー……?

 

そう言えば、こいつらの能力は、記憶共有と記憶転写と完全記憶だったな。

 

「言っておくが、俺はスマコンにかなりデータを入れてるぞ?」

 

「「「ありがたいですね」」」

 

そうか、全部転写して製本する気か。

 

「ああ、じゃあまず、読みたい本があるからそれから転写してくれ」

 

「「「どれになさいますか?」」」

 

「この『新説地盤工学』と『都市計画大系1・2』、それと『大規模な治水の方法論』を頼む」

 

「「「……何をやる気なんですかね?」」」

 

いや、街づくりしようかなと。

 

「「「まあ、分かりました。ですが、その三つはしーちゃんが既に記憶しているバックヤードにある本なので、こちらの『悪滅の刀』『魔術界戦』『撃発の巨人』などを転写させていただきます」」」

 

「え?そんな本読んでたのか?」

 

女の子がそんな本を読むか?

 

「「「……私達にも、黒歴史はあるのです」」」

 

「あー……」

 

つまり、知識チート的なことをやろうとした経験があるのか。

 

「「「知識だけあっても、実践したことがないので、結局私達は無力です……」」」

 

なるほどね。

 

「「「まあ、御要求なさった本については、今日中に転写致しますので、出来上がり次第お持ちします。しばらくスマコンを借りても?」」」

 

「良いぞい。パスワードは17731216だ」

 

「「「……何故にボストン茶会事件?」」」

 

「特に意味はない」

 

 

 

そして、その後。

 

石で大きな建物を作り、そこを図書館として開放した。

 

憶舵三姉妹は、そこで司書として活動するようになったらしい。

 




マジで何もしない主人公の設定資料が一万六千文字を超えた。

これは……、書くか?

マァジでなあ……、思いつき集だからなあ。

この前言ってた、ソウルシリーズ的世界で生き抜いた気狂い主人公が、信奉する女神と共に、このすば的世界に異世界転移する話も34話第一章完まで書けてるんよ……。

けものフレンズ的ソシャゲ女の子達を引き連れて地獄みたいな砂漠系ポストアポカリプス世界に異世界転移する話と、未来世界でギシン帝国的なのとアーマードコア的兵器に乗って戦った未来サイボーグが相棒のAIと共に近世ナーロッパ世界に転移するロボットものは、まだ第一章の半分ずつしか書けてない。

GWなのに全然書けてない。たすけちぇ!

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