朝!栗!
「はい、午前やること発表ー!」
どうしようかなー?
はい!
「俺は、薪を保存する薪置き場の屋根と、窯の屋根を作る。啞零と双夢はその手伝い」
「ええ」「はい」
「肆嘉、この辺でまだ採取してない食えるものは?」
「五キロ先の平原に、さつまいもっぽいのがあるでやんすね。その近くに玉ねぎみたいなのと、シナモンもあるでやんす。そこから三キロ先の森の中には椎茸みたいなのもあるでやんす」
「涼巴ととってこい。椎茸は周囲の土も持ってくるんだぞ」
「はいでやんす!」「おう!」
「正那は特にやることないから、籠でも編んでおけ」
「うん」
「以上、解散!」
まあ、今更特に建築で困ることはない。
薪置き場の完成。
肆嘉が掘ってきたさつまいもっぽいのを双夢が増殖させ、それを窯で、石と炭火で熱して焼き芋。
「ん〜!甘ーい!美味しい!」
ねっとりした石焼き芋になった。
「おお、うめぇなこれ」
「うまいでやんす!」
皆喜んでいるようだ。
さて、午後。
「俺と、啞零と、肆嘉は森に行くぞ。ちょっと遠くまで行って、何かしらの獣を捕らえる」
「大丈夫なの?」
「できれば鹿か、それとも熊、狼とかが良いな。毛皮が欲しい」
「それって本当に大丈夫なの?!」
「大丈夫だと良いね!」
「ねえ、しっかりしてよ!」
「まあ安心しろ、触れば殺せるんだよ」
はい次。
「双夢は、今まで集めた植物を増やしておけ。涼巴と正那は護衛」
「はい、その、お気をつけて」「おう」「うん」
「じゃあ行くぞー!」
「で、肆嘉。動物は?」
「えっと、六キロ先の平原に、草食性で、大きさ3mくらいの馬みたいな生き物が十五匹、群れているでやんす」
「行くぞ」
「ほ、本当にやるでやんすか?」
「やるぞ」
移動。
「んー?シマウマかな?啞零、捕まえろ」
「ええ?!私?!」
「お前だよ、やれ。あ、六匹以外は逃していいぞ」
「わ、分かったわ……。ごめんなさい!」
そう言って六匹、シマウマを捕らえる。
『『『ブルルッ?!』』』
そして、俺が頭を『分解』して、首なし死体にする。
更に、解体して肉と皮を持ち帰った。
皮は、一旦塩漬けにして保管しておく。
こんな時のために、窯で甕を作っておいたんだよ俺は。
で、海からミョウバンを『分解』してきた、ということにしてチート発動!ミョウバンを『創造』した!実際、海には様々な鉱物やら何やらが溶け出してるから、海水を分解してミョウバンらしきものを作り出すことも不可能ではないのだが、それは非効率だ。
水甕にミョウバンを入れて漬ける!一週間待つのじゃぞ!
まあ、毎日ひっくり返したりして調節するけどね。
にしても、肉はどうしようかなー。
大量に余っちゃったぞ。
「あ、あのよ……」
ん?
「どうした涼巴?おっぱい揉まれに来たのか?」
「いや違うっつの!その、そうじゃなくてさ……、オレ、実は、温度を下げることもできるんだよ」
「どれくらい?」
「氷ができるくらい」
「……氷室を作りまーす!」
突貫工事で穴を掘り、氷室を作り、そこにシマウマ肉を吊るしておいた。
ほぼ冷凍状態なんで、一月は保つな!
「あのさ、もし良かったら、ここに冷気を置いておいてやろうか?」
「冷気を置く?」
「設置できるんだよ。この空間は-20℃にー、とか。永続的に」
「やれ!!!!」
できるんならはよ言えや!
-20℃で急冷しておけば、二、三ヶ月は余裕で保つぞ!!!
はい保存!
と言う訳で今日の晩飯は、石焼き芋とシマウマ肉のステーキね!
付け合わせに焼いたパースニップと、キジニワトリの卵の目玉焼きもつけちゃう!
今日は収穫が大きかったので、祝いだ!
「「「「「「いただきます!」」」」」」
「おおっ、うめぇな!」
「うん!美味しいわ!」
「あらあら、本当に美味しいですね……!」
「シマウマってこんなに美味いのか!」
「ステーキなんて久しぶりだよ!」
「うっひゃー!うまいでやんすー!旦那について来て良かったでやんすー!」
夜。
「何やってんの?」
「馬の健から取れた膠と、麻糸で、弓を作ってる」
「弓て……。何と戦うつもりなのよ……」
「これからは狩猟も視野に入れるからな」
「危ないことをするのはやめて。今回は馬だったから良いものの……。あんたは私達の生命線なのよ?」
「そう言われましても」
「それに!あんたがいなくなったら、その、少なくとも、私は悲しいわ」
「おっ!デレ期か?!」
「はぁ……、本当にちゃんと、その辺り考えなさいよね」
そんなん言われましても……。
そんな感じで、夜には弓矢と、エビ用の罠を作った。
甕は毎日量産している。
因みに、トイレは囲いを作った、キジニワトリの糞は俺が分解してるし、生ゴミも俺が分解してる。
辛いものが食いてぇのよ。