平凡な男と白髪の少女   作:ふれあすたー

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許してください!何でもしますから!


組織

「おいおい、何怒ってんのよ。死んだだけだぞ?」

「死んだだけ…だと…!?

これ以上ほざくのもいい加減に…!!」

「ゴミが死んだんだぞ?時空間に彷徨うゴミを排除して何が悪い」

ゴミ…?

「…お前、殺されたいのか?」

「残念ながら僕はやりあう気はないんだ。君は強いからね」

「そうか」

立ち上がるなど造作もない。

一気に間合いを詰めて、殺す。

「死ね」

相手の心臓を抉りにいく。

「あっぶないなぁ…穏便に済まそ?ね?」

しかし。腕はそこに行かない。行けない。

見えないバリアのようなものが遮る。

「…やっぱり持ってきてたか」

「そりゃあねぇ?戦闘面で戦えない上に強い奴がいたら戦闘は避けたいでしょ?」

「チキンハートだけは未だに変わらないんだな」

「チキンハートじゃなきゃ研究なんて出来っこないさ。サンプルをとるのも研究者の役目だしね」

そんなことはどうでもいい。さっさとこいつをぶっ殺したい。だが物理的に不可能だ…

…一旦引くしかないのか…

「…あの、お二人はどういう関係で…?」

不思議だったのかコスモスは俺達に問いかけてきた。

「どうってことはないさ。同じ組織の同じチームであっただけ」

「元より人を殺すなんざ俺には出来んかったがな」

「同じ…組織…!?」

驚いた顔を見せる。

まぁ当たり前か。敵だと思ってたヤツがまさか主人の知り合いだなんてな。

「つっても彼とは結構前に決別したがね」

「あたりめーだろ。てめぇなんかと一緒にやってられるかクソガキが」

「心外だなぁ…これでもピッチピチの12歳やで?」

「殺すぞ」

「異空間操作装置を突破できるならどうぞ殺して」

「ちっ…」

傍から見たら仲のいい会話に聞こえるだろうか。

だが俺の殺意は本物だ。ほんとにこいつを殺したい。

「ま、僕がここに来たのは別に大した事じゃない。ただの刈谷 支那美の死亡を確認したかっただけ

…最も、こんなに綺麗に身体を割かれちゃあ、確認するまでもないけどね」

「テメェ…!!」

「全く…少しは落ち着きなよ。話だってしたいんだ。

 

 

 

 

 

 

上が、今回のことを見越して君を元に戻してもいい、という判断が出た」

「…!!」

今更…今更か…!?

「僕としては仲間はいた方が安心するし君だってお金を稼げるだろ?」

「それは…」

間違っちゃいない。俺は組織にいたから一人暮らしが出来た。

高校生とはいえお金の供給が途端に途絶えれば死は免れないだろう…

「さ、どうする?」

「ま、マスター…私は…」

コスモスは影魔の方による。

が、影魔は問答無用で腕を踏みつぶす。

「お前は用済みだ。全く、あんなプランがあって一度失敗するとは…やっぱりゴミだったな…」

「!!!!」

何故だろうか。彼女は涙を流していた。

ロボットである彼女は涙を流すはずがないのに。

「で、どうする?」

「…俺はっ…!!」

「アホかてめぇは!」

後ろから声が鳴り響く。

同時に後ろからグレネードが投げられる。

「そんなことしても無駄…」

…!!違う!!あれは…

「ぐっ…!!スモークか!!」

影魔は前が見えず暴れている。

俺は後ろを振り返った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「水原…!!」

「呼び捨てたァいい度胸だ!だが今日は見逃す!!

刈谷を担いで退くぞ!!」


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