「おいおい、私達が?元・友達であった支那美ちゃんを貶めるような行為をしたとでも?」
「有り得ませんね。私達は全く干渉していませんわ」
ちっ、ベラベラと嘘をよくも並べられたもんだ…
こんな汚ぇ大人には死んでもなりたかねぇ…
「…あぁそうですかい。ならこちらも少し前に出させてもらおうか」
生半可な武器じゃこいつらには勝てない。どんな手を使ってもいい。奴らの本質を暴け…!!
「…んじゃ、手始めにまずは花恋が支那美と絶交した時の話でもしてもらえない?」
「と、言われましても…何せあの日だけは私達はいなかったんですのよ。家に帰ってきた時にはもう寝ていましたわ」
「…本当にあんたらは帰ってこなかったんだな?」
「えぇ、それにあの日は山に行っていたんでしょ?その日に事故に遭って運ばれて、確か外傷は殆ど無いから気持ち悪くなったとか」
「!!!」
…こいつ、自分から墓穴を掘ってくれやがった…!!
「…いや、山に行ってたのは確かだが運ばれてから目を覚ますまで1日かかったんだ。支那美が目を覚ましてから彼等が入ってきたらしいし、翌日になっていたはずだ」
「…?そんな事ありませんわ、だってその日のうちに事を事細かく教えてくれたんですのよ?間違えるわけが…」
…これがエビでタイを釣るってか!?
3510に釣られてくれたねぇ!
「そうだね、確かに目覚めたのは病院に運ばれてる時だ。彼女自身も運ばれた事は覚えてるらしいからね」
「やっぱり間違ってなかったじゃないですの。はったりにしてももっと上手くやってほしいものですわね」
「まぁ物の見事に貴方はかかってくれたんだけどね」
「…え?」
馬鹿野郎が!今頃気付いたってもうおせぇ!
「あんた今言ったよな?『【その日のうちに】事細かく教えてくれた』って」
「えぇ、もちろん言いましたわよ」
「その日のうちに、ねぇ?」
「…!?そ、それは…」
「あんた、俺に嘘ついたな?その日はいなかったはずなのにいたんだもんな?あっれれ~?おっかしいぞ~?なんでいるはずの無い母方がいるんでしょうかねぇ~?」
「ぐ、ぐぬぬ…」
「はぁ、これだから嘘つきが嫌いなんだよ。嘘をついて、罪逃れをしようとする…
あんた、自分の子が可愛くないのかい?」
「そんなことあるわけっ…!!」
「だったらよぉ!子供けしかけるとかアホくせぇことやってねぇで直接いえば良かったじゃねぇかよ!何言ってんだてめぇは!」
「……」
「ま、支那美に手を出した時点で潰し対象になるから何とも言えんけどな」
「母さん…」
花恋が母親に近付こうとすると何かの気配を感じた。
異質、異質すぎる。なんだこれは。まるでエントランスの窓から覗かれてるような…
はっと振り向くと、何かの人影がいた。
「みんな、伏せろ!」
俺は皆に注意を促した。
と、同時に人影のいた窓が割れる音がした。
「きゃああぁぁ!!」
「なんだ!?」
上から1人の人が降ってくる。…残念なことに見覚えもある顔だ。
「コスモス…!!」
「お久しぶりですね、御二方」
例の殺人ロボット、コスモスが俺達の目の前に再度現れた…
そういう事です
殺戮タイム