それから先はとっても楽しかった。
その日からはお友達の人にも楽しかった事を色々話せたしその人も喜んでた。
勿論、私達も仲良く4人で遊んでいた。
周りが避けようともこの3人だけは私のことを避けなかった。
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そんなある日、私はお友達の人に衝撃の事実を話された。両親のことを。
私は当時、両親とはいつ会えるのか。その事を心の片隅に置きながら生きてきた。
だけどそれを口に出すまでには至っていなかった。
あまり困らせてはいけない。お父さんもお母さんもいつか帰ってくるだろう…と。
しかしその事を口に出したのは、やはり寂しさもあったのかもしれない。
みんなにはお父さんお母さんがいるのに何故私にはいつもすぐ側にいないのか。
私は溜まりに溜まった思いをついにその人にぶつけてしまった。
その結果、私は一番聞きたくなかった、『両親の死』を聞くことになった。
その時は頭が真っ白になった。何をしていいかわからずに、ただ思考を追い付かせるのに必死だった。
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『そんな…』
じゃあ…私は前からお父さんお母さんなんていなかったの…?
あぁ…そういえばみんなと遊ぶ約束してたんだ…
『おい。何処に行くんだ』
『友達と遊ぶの。山まで行ってくる』
『うい。行ってらっしゃい…後騙してすまなかった』
『………』
沈黙で家から出て行ってしまった。おじさんは何も悪くないのに。私が勝手に問いただしたりしたから。
全部、私が悪いから…?
私なんかが生まれて来なければこんな事にはならなかった…?
私のせいで…
私が全部悪い…
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『…それが?』
『え…』
私はみんなにこのことを話した。
私が生まれなければ…という話だ。
2人は困った顔をして悩んでいた。
しかし花恋君だけはこう答えた。
『あのさ、支那美の父さんと母さんは支那美を産みたくて産んだんじゃないの?
それのせいでたとえその2人が死んだとしても2人は支那美という子供を産んで嬉しかったんじゃないのか?自分達が死んだ理由がその事故と全く干渉していない自分達の子供のせいにする訳ないだろ?』
『そんなの…分かんないじゃん…』
『んじゃ、支那美はもし自分の子供を産んで、しかも子供を産んだせいで今回で言うところの事故死で死んだら、何の関係もない子供のせいにするか?』
『…それは…』
そんな事するはずが、出来るわけがない。
自分の子供は関係ないのに…
『そういう事だよ。誰もお前のせいになんかしちゃいない。恨んでるとしたならばその轢いたトラックとやらだ』
『そうだよ。支那美ちゃんはなんにも悪いことしてないのにしてないんだもん!』
『ぼ、僕もそう思うな…』
みんな、私のせいにはしなかった。
『あぁ、あとそれと』
花恋君は座っていた切り株から立ち、私に近づいてきた。
そして、思いっきり私をひっぱたいた。
『痛っ…!!』
思わず私は倒れてしまう。
『ちょ、ちょっと!!何してんの!』
『だ、大丈夫!?』
2人は私に駆け寄ってくるが花恋君だけは私のことを見下ろしていた。
そして
『2度と僕の前で『生まれて来なければ』だと『死にたい』だのとほざくな。僕はそういうのが大っ嫌いなんだ。他の人に産んでもらった分際で自分から自分を拒絶するのが』
と言い、花恋君は再び切り株に座る。
私は何も言えなかった。
だって、本当のことであったから。
『全く…いくらなんでもやりすぎだよ…』
『ほら、立てる?』
2人は花恋君とは対象的にとても優しく接してくれた。
と、その時。
花恋君の方から聞き覚えのない音が聞こえた。
ミシミシッ!!っと。
そしてひびがわれる