もう名乗らなくてもいいよね。
今回は人助け。
ではどうぞ。
「チッ…‼︎どんどん沖に流されて行く‼︎」
「あれって…子供⁉︎」
「支那美は今すぐ周りの人達に海から上がることを伝えろ‼︎最悪サメとかを連れて来ちまうかもしれんからな。避難完了したらまたここに戻ってくれ‼︎」
「分かった‼︎でも無茶はしないで!」
「おうよ!」
そういうと俺は全速力で泳いだ。もちクロール。
支那美もすぐに行動してくれて海から上がる人が少しずつ出て来た。
「…‼︎坊や、浮き輪、借りるよ‼︎」
「あ!ちょっとあなた!」
「人の命に関わるんだ‼︎少しは目を瞑ってくれ‼︎」
坊やから浮き輪をひったくり腕に付けたまま泳いだ。
さっきの見えた子供は女の子であった。しかし沈みかけている。波も立ってきて穏やかじゃなくなった。
「君‼︎大丈夫か⁉︎助けに来たから安心しろ‼︎」
「げほっげほっ…ん…お兄ちゃん…誰?」
「名乗る前にとりあえず君を助けにゃならんから後でだ‼︎浮き輪の上だが我慢して‼︎」
「ふわぁ‼︎」
小さい女の子を持ち上げて浮き輪の上に乗せた。
なんか変態に見えるだろうが断じて違う。
「早く沖から出なきゃ…」
「お、お兄ちゃん…後ろ…」
「おぅわ⁉︎サメがなんでここまで⁉︎クッ…早く逃げなければ‼︎」
浮き輪を押す形で全速力で泳ぐ。
彼女の命最優先だ。どうにかして助けなければ…
「サメはえぇ!くそったれぇ‼︎」
更に泳ぐスピードを上げた。少しずつだがサメから距離が取れているようだ。
「お兄ちゃん‼︎もうすぐ砂浜だよ‼︎」
「ウオォ‼︎」
泳いでいると足の感覚がおかしくなった。
やべぇ…足が…
「つってしまったやないかぁ!」
「ええ‼︎だ、大丈夫⁉︎」
クソッ、こんな時に…‼︎
と、思っていればもうすぐそばまで来ていた。
「支那美ぃー‼︎今からこの子投げるぞー‼︎絶対キャッチしろー‼︎」
「「えぇ⁉︎」」
「行くぞ‼︎」
女の子を持ち上げて空気抵抗や重力に傷つかないように投げた。
「とと…っとキャッチ成功‼︎大丈夫だった?」
「私は平気だけどお兄ちゃんが…‼︎」
「そうだ‼︎隼人は⁉︎」
「ちょっと待て⁉︎話せば分かるから‼︎話せば分かるからぁぁぁぁぁぁ‼︎」
俺はこの通り足の痛みも忘れて全力で泳いでいた。
「君‼︎大丈夫か⁉︎ライフセーバーのものだ‼︎」
「ライフセーバーの方?だったら少し待って!」
ライフセーバーの船が来たから安心だ。
「よっと…‼︎ふう、助かった。」
「怪我はないか?」
「大丈夫だ。問題はない。まずはサメを追い払おう」
さあ、反撃開始だ‼︎
いかがかな?
あとがきは無しで。
ではまた明日。