EP62 いざ、ロンドンへ
~龍牙の空間 ミーティング・ルーム~
「と言う訳で、次の特異点に向かうメンバーを決めたいと思います~」
龍牙は集まったサーヴァント達にそう言った。
「次の特異点はロンドンだと聞いたが」
「その通り!次の特異点での目的は黒幕と会う事、情報収集だ。現れるのは……………」
龍牙は前の世界の知識を活かして、次の特異点で現れるであろう英霊達の名前を言った。
「「マスター!!!!」」
その英霊達の事を聞いたアタランテ、あr……謎のヒロインXが龍牙に迫る。
「是非とも私を連れて行ってください!!!!」
「私もだ!」
「分かった、分かった。じゃあ、Xとアタランテの2人ね。後はヴラド三世、ジャンヌで4人か。後は……牛若丸とスカサハね」
今回のメンバーは、謎のヒロインX、アタランテ、ヴラド三世、ジャンヌ・ダルク、牛若丸、スカサハの6人に決定した。
「残りのメンバーは今回は休みという事だけど……万が一が在れば
龍牙の言葉に残る事になったメンバーはそれを了承した。
「じゃあ、母よ………って、何で部屋の隅で体操座りしてるんですか?」
―我が子………最近、冷たい………母、悲しい―
「はぁ……帰ったらパフェ作りますから」
―…………生クリームたっぷり?―
「アイスも乗せますし、果物も入れますから」
―我が子の手作り……やる気出た、じゃあ行くよ―
【無】が手を翳すと、龍牙達が光に包まれ始めた。
―早く終わらせてね―
「努力はしますよ」
龍牙とサーヴァント達は浮遊感と共にこの場から消えた。
~ロンドン~
「さて……取り敢えず着いたな」
「此処がロンドンか……やけに霧が出ているな」
ロンドンへとレイシフトした龍牙とサーヴァント達は周囲を見渡した。街中の様だが、濃い霧が出ている所為で周囲が見えなかった。
「人体には有害な霧ですが……サーヴァントは大丈夫みたいですね」
「では何故、主殿は平然とされているのですか?」
ジャンヌがこの霧の事について話す、そして牛若丸の言葉にサーヴァント達が一斉に龍牙を見る。
「俺だもの」
と言う龍牙を見て、納得としているサーヴァント達。
「流石、主殿!」
「ありがとう………それよりも気付いた?」
―ガシャン!ガキィン!ドゴッ!―
「明らかに戦闘している音だね……方向は……」
「此方の方だな……」
アタランテが耳を動かしながらそう言う。
「じゃあ、案内宜しく……ジャンヌはサーヴァントの感知を」
「はい」
「ではついてこい」
アタランテが音する方向に向かい駆ける。龍牙と他のサーヴァント達も彼女の後を追った。
「邪魔だ!」
霧の立ち込めるロンドンの街中で赤い甲冑を着た者が岩の巨人や人形と戦っていた。
「弱いくせに……数だけは多いぜ」
手に持つ剣で岩の巨人……ゴーレム、そしてオートマタ達を斬り伏せていく。
「チッ………赤r「セイバァァァァ!!!」えっ?」
甲冑の人物は声に驚いていると目の前のゴーレムやオートマタが斬り裂かれた。
「ゴーレムに、オートマタかよ。良し、皆、戦闘準備ね」
「テメェ等……この霧の中で動けるって事は唯の人間じゃねぇな」
「まぁ……自己紹介は後だ。取り敢えず手を貸すから」
そこにやって来た龍牙とサーヴァント達。
「いらねぇ」
甲冑の人物は龍牙の支援を断った。
「マスターのお気遣いを断わるとは何事ですか、バカ娘!」
「誰がバカで、おんn……えっ?」
バカ娘と言われた甲冑の人物は文句を言おうとするが、言った人物……謎のヒロインXを見て固まった。
「良いから手伝いなさい!バカ娘!」
「はっはい!」
甲冑の人物は「構ってくれた」と呟きながら、謎のヒロインXと共にゴーレムやオートマタ達を斬り始めた。ヒロインXの言葉が余程嬉しかったのか、嬉々として敵を倒していった。
「……マスター。これ、私達の出る幕が」
「良いんじゃないかな……
ジャンヌの言葉にそう言う龍牙。彼は甲冑の人物とヒロインXを見てニコニコと笑みを浮かべていた。