俺のFateな話   作:始まりの0

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EP38 帰還と召喚

 ~カルデア 中央管制室~

 

 カルデアの中枢、カルデアスの前に備え付けられたコフィンがある。立香達は此処からレイシフトを行う。

 

 

「ん……なんだ、この反応?」

 

 

「おやおや~何やら異常な魔力反応だねぇ~」

 

 管制室でレイシフトしている立香達をサポートしているロマンやダ・ヴィンチちゃんとスタッフ達。彼等はカルデアスの近くで異常な反応を検知した。

 

 彼等がカルデアスを見ると、その前に光が出現した。

 

 

「はぁ~休みなしに2つの特異点とか……ハードだ」

 

 

「龍牙君!?」

 

 突如、行方不明になっていた龍牙が現れた事に驚いた職員一同。ロマンは直ぐに龍牙に駆け寄った。

 

 

「ぁ~ドクター、お疲れ様。状況報告とか、色々あると思うけど……流石に疲れたから先に休ませてくれ」

 

 

「えっ…あっ確かに疲れてるみたいだけど……一体なにが……と言うか、彼女達は?」

 

 ロマンは彼女達と言った。此処に居るのは自分と契約している牛若丸しか居ない筈……なのにロマンは何故、彼女達と言ったのだろう?

 

 

「彼女達?……ドクター、俺より疲れてるんじゃないか?」

 

 

「あの主殿……」

 

 

「なぁ、牛若。此処には俺とお前……あれ?」

 

 龍牙は振り返ると、牛若丸がいた。その横には沖田総司と織田信長がいた。

 

 

「……何故に?」

 

 

「えっと私達に何が何やら」

 

 

「ウム……どうやら、儂と人斬りは龍牙とパスが繋がった様じゃの」

 

 

「みたいですね……龍牙さんから魔力が来てます」

 

 

「『魔力パスの確認……牛若丸(ライダー)沖田総司(セイバー)織田信長(アーチャー)との接続を確認。サーヴァント契約……問題なし』……一体なぜ?……あっ!」

 

 龍牙は少し考える様に顎に手を当てて先の特異点の事を思い出していた。そしてある事に気付いた。

 

 

「一時的とは言え君等に俺の魔力渡したな………その時に繋がったのか」

 

 ふっと思い出してみると、沖田の状態を確認した時に自分の魔力を流した。信長には戦闘前に魔力を渡していた。その影響で何故か正式に彼女達と契約する事になったらしい。

 

 

「成程……良かったですね、主殿!召喚時には礼装しかでませんでしたから」

 

 ―グサッ―

 

 

「あの後も全くサーヴァントが召喚されなかったのでびっくりしましたが、戦力が増えてなによりです」

 

 ―グサッ!グサッ!―

 

 牛若丸の言葉が龍牙の心に突き刺さる。龍牙はサーヴァントを召喚の為に石を媒体にカルデアで召喚を行ったが、偽臣の書(ワカメ)の所為でサーヴァントが召喚できなかった。あの後も自身の魔力を用いてカルデアのシステムを使い召喚するも礼装しか出なかった。その時、暗い顔をして「ガチャ……ガチャ」とずっと呟いていたのは言うまでもない。

 

 

「まぁでも……本当にありがとう、ぐすっ」

 

 

「えっと……良く分かりませんが貴方のサーヴァントになった以上、この剣を奉げます!」

 

 

「お主で在れば我がマスターに不足はない!宜しく頼むぞ!」

 

 こうして龍牙のサーヴァントに沖田総司と織田信長が加わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~龍牙、説明中~

 

 

「成程……君と牛若丸は目を覚ますと、何処かの特異点に居て……それを解決して来たと」

 

 

「そう……それにしても向こうでは数日、カルデアでは1週間以上経ってたとは……それで藤丸君は?」

 

 

「彼ならサーヴァント達と共に第2特異点にレイシフトしているよ」

 

 

「そっか……なら俺も直ぐに行かないと」

 

 龍牙はロマン、ダ・ヴィンチ、オルガマリーと情報を交換していた。先の特異点に居たのは数日で在ったが、カルデアでは1週間以上経っていた。その間、立香はサーヴァント達と一緒に第2特異点へと行った様だ。

 

 マスターである立香を除き、レイシフトできるのはマシュを含めた6人のサーヴァントらしい。龍牙はふっとレイシフトしているメンバーを聞いた。

 

 

「立香君とマシュ……エミヤ、クーフーリン、後は立香君が新たに召喚したサーヴァント、バーサーカーのランスロット、清姫…」

 

 ダ・ヴィンチが立香が連れて行ったメンバーの名前を言っていく。

 

 

(狂スロット……それに清姫かぁ……藤丸君……御愁傷様)

 

 龍牙は清姫の名前を聞いた瞬間に心の中で、立香に対して手を合わせる。彼は生前のこの世界のテーマにしたゲームをしていた為にサーヴァント達についても良く知っていたので、清姫の名を聞いた時には本気で立香に同情した。

 

 

「後はランサーのエリザベートの6名だよ」

 

 

「エリザベートか……彼女も召喚さr……えっ?」

 

 龍牙はエリザベート(自称:アイドル)の名前を聞くと顔を青ざめさせた。エリザベート・バートリー……拷問や少女の生き血を浴びた等で有名だ……問題は彼女ではない。正確には彼女自身もそうなのだが、次の特異点に居るであろう人物と一緒の場所にいると大変な事になる事を龍牙は知っていた。

 

 

「ドクター……俺、直ぐにレイシフトするよ。じゃないと特異点修復する前に、世界が終っちゃう」

 

 

「どういうこと?」

 

 

「とっ取り敢えず、俺は直ぐに準備する。その前に召喚だけしとこう」

 

 

「良く分からないけど、レイシフトするなら明日にしよう。君も疲れているだろうし」

 

 

「あっ……でも……そうだな。今日は休もう……藤丸君やエミヤもいるし大丈夫だろう」

 

 

 

 

 

 

 龍牙はロマン達から今日は休む様に言われたので、マイルームに戻っていた。

 

 

「あっ召喚……召喚しておこう」

 

 サーヴァントの事を聞いて召喚しようと突然思った彼は、宝物庫から召喚祭壇を取り出した。

 

 そして、準備を終えると自分の魔力を流して影響を始めた。

 

 

「(サーヴァント来い!)抑止の輪より来たれ!天秤の護り手よ!」

 

 マイルームの中に光が満ち、龍牙の視界が効かなくなる。光が収まり、目を開けるとそこには2人の少女が立っていた。

 

 

「サーヴァント・ルーラー。ジャンヌ・ダルク。御久しぶりです、お会いできて本当によかった!」

 

 

「サーヴァント・アヴェンジャー。召喚に応じ参上しました……どうしました、その顔は?さっ契約書です」

 

 そこに現れたのはオルレアンで在った2人のジャンヌだった。驚き過ぎて唖然となっている龍牙、彼は2人に「ちょっとタイム!」と言うと部屋から出て行った。

 

 

「まさか貴女と一緒なんて……最悪、死にたい気分です」

 

 

「貴女も召喚されるとは思いませんでした……世界が焼却されている以上、なにが起きても不思議ではありませんが……あっそうです、私をお姉ちゃんと呼んでみませんか?」

 

 

「ふざけんじゃないわよ!死んでも言うか!」

 

 ジャンヌの言葉に怒って言い返すジャンヌ・オルタ。

 

 

「はぁ~……落ち着いた」

 

 

「「あっ」」

 

 

「……本当にジャンヌ達がいる!しゃあ!!!」

 

 と2人を召喚出来た事を喜んでいる龍牙……テンションが上がり過ぎて途中から、夢じゃないかを確かめる為に壁に自分の頭を打ち付けるなど色々と大変だった。

 

 途中、牛若丸と沖田達と部屋に来て互いに自己紹介などを終え、1日を終えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ジャンヌぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」」

 

 

「久しぶりですね、ジル……キャスターとセイバーの貴方がいるのは不思議な気分ですね」

 

 

「と言うか、五月蠅いわよ」

 

 ジャンヌとジャンヌ・オルタを見て、歓喜の声を上げるセイバー(綺麗な)ジルとキャスター(狂った)ジル。

 

 

「しかし貴女の様な邪悪をジャンヌとみとめr「フン、まぁ……頼りにしてるわ、ジル」……御任せ下さい!」

 

 綺麗な方のジルがジャンヌ・オルタに何かを言おうとするが、顔を赤らめそう言うオルタを見るとジャンヌに接する様に言い方を変えた。

 

 その日、2人のジル・ド・レェからダ・ヴィンチちゃんに羽織やら団扇などが注文されたのは言うまでもない。




~龍牙契約サーヴァント~

・セイバー
沖田総司

・アーチャー
織田信長

・ライダー
牛若丸

・ルーラー
ジャンヌ・ダルク

・アヴェンジャー
ジャンヌ・オルタ



~立香契約サーヴァント~

・シールダー
マシュ(後輩)

・アーチャー
エミヤ(オカン)

・ランサー
エリザベート・バートリー(アイドル?)

・キャスター
クーフーリン(アニキ)

アマデウス(マリー命)

・アサシン
サンソン(マリー命)

・バーサーカー

ダレイオス(?)

ランスロット(意思疎通可能な狂戦士)

清姫(自称:マスターの妻)

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