俺のFateな話   作:始まりの0

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EP15 召喚

 ~炎上している都市~

 

 一先ず戦闘を終えた3人はその場で状況を整理しようとすると、通信が入る。

 

 相手はカルデアの管制室に居るドクター……ロマニ・アーキマン、通称ドクターロマンだ。そして分かった事が幾つかある。

 

 まず、マシュの格好についてはマシュがサーヴァントと融合しデミ・サーヴァントとなったこと、契約している者……つまり彼女のマスターは立香だとロマンが解析した。そして此処は龍牙達のいた時代ではないらしい。

 

 カルデアは被害は出たものの取り敢えずは無事であるらしいが、未だ予備電源などで繋いでいるらしく安定していないらしい。

 

 それから、カルデアに住みついていた謎の動物フォウ君まで此処にレイシフトしていた。

 

 通信を安定させる為に霊脈地へと向かう様にロマンに指示されたので3人は徒歩で向かっている。途中でスケルトン達が出たものの、龍牙、立香の指示を受けたマシュが連携し倒していた。

 

 

 

 

 

 

 

『きゃーーーーーーーー!』

 

 歩いていると女性の叫び声が聞こえてきたので走って向うと銀髪の女性がスケルトン達に追い掛けられていたので助けた。

 

 その女性はカルデアの所長オルガマリー・アニムスフィアであったが、戦闘経験はなく逃げていたらしい。

 

 取り敢えず全員を落ち着かせ、現在分かっている状況を説明した。

 

 それからマシュの持っている盾が召喚サークルなるものになるので置く様に言われ、戦闘経験のある龍牙は周りを警戒していた。

 

 霊脈の上に召喚サークルが出来たことでカルデアとの通信が安定し詳しい状況が分かった。マスター候補の殆どが危篤状態で、その者達を何とか延命させる為に冷凍処置を施した。

 

 しかしカルデアの機能は8割方失っており至急立て直しが必要だと言う事だ。そしてこの時代・場所を特異点Fと呼称し、この場にいる人間だけでこの事件の原因を見つけないといけない様だ。

 

 そして現在は戦力を補充する為に、かつての英雄をサーヴァントとして召喚する用意をしている。

 

 

「取り敢えず貴方達、サーヴァントを召喚しなさい」

 

 龍牙と立香はそう言われ、サーヴァントを召喚する事になった。そして立香が召喚を始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 立香はマシュが設置した召喚サークルの前に立ち召喚の為の詠唱を始める。因みに立香は一般人らしく詠唱を知らないので、事前にオルガマリーから教えて貰ったらしい。

 

 

「(詠唱中)……………抑止の輪より来たれ!天秤の守り手よ!」

 

 召喚サークルに青い光が灯り回転を始め、光の輪が3つとなり回転数を上げ眩い光を放つ。光が納まると現れたのは黒い肌で、両手に斧を持った巨大な男だった。

 

 

「ムゥゥウウウウウゥゥゥ………」

 

 何やら唸っている。

 

 クラス:バーサーカー 真名:ダレイオス三世である。古代ペルシャの王にしてペルシャの最後の王であり、彼の征服王の好敵手として知られる英雄である。

 

 

「えっとダレイオスさん、これから宜しくお願いします」

 

 

「オォォォォォ」

 

 立香がダレイオスにそう挨拶すると、唸り声で返答してきた。

 

 サーヴァントは騎士(セイバー)弓兵(アーチャー)と言った7つのクラスに別けられ召喚される。中でも狂戦士(バーサーカー)は理性と引換えに爆発的に能力を上げるクラスだ。

 

 立香は召喚を終えると、それを伝える為に龍牙を探すがその場にいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 龍牙は立香が召喚している間に、一度その場を離れていた。

 

 理由はサーヴァントを召喚する為である。ならば何故マシュの設置した召喚サークルを使わないのだろう。

 

 その理由は直ぐに分かる、龍牙は少し広い場所に出ると首から掛かっている宝物庫の鍵を握る。すると空間が歪み中央に水晶玉の置かれた祭壇の様な物が現れた。

 

 

「よし、作って置いて良かったぜ。取り敢えず龍脈の上に設置したし……後は点検っと」

 

 祭壇をくるっと見回すと「良しっ」といい正面に立ち、手を翳すと祭壇の中央の水晶玉から魔法陣が展開する。

 

 

「誰が来るかは分からんが……まずは【封印式】を展開し【偽装術式】を展開……準備完了」

 

 総ての準備が整うと龍牙は詠唱を始めた。

 

 

「(詠唱中)……抑止の輪より来たれ!天秤の間持ち手よ!」

 

 3つの光輪が現れ光と共にサーヴァントが召喚された。

 

 

「サーヴァント牛若丸、罷り越しました」

 

 現れたのはマシュよりも露出の酷い少女のサーヴァントだった。隠せているのは大事な所のみだった。そして少女は牛若丸と名乗った……つまり後の源義経である。

 

 

「………」

 

 流石に龍牙も驚いていたが、直ぐに冷静になる。

 

 

「貴方が私の主殿ですか?」

 

 

(ギルよりはマシか……ギルの場合は完全に全裸で………恥じらいもしないんだから)

 

 龍牙はギルが「A~U~O~キャスト・オフ!」と言っているのが脳裏に浮かぶ。最終的は「我の身体に恥ずべき所はない!」と言って笑っている姿が浮かぶ。実際、在った事なのでそれはもう鮮明に……それを振り払うと龍牙は視線を牛若丸に向ける。

 

 

「そうだよ、無皇龍牙だ。クラスはライダーでいいかな?」

 

 

「はい、此度のクラスはライダー……ライダーですけど何やら違和感がある様な。まぁ気にしません、私、天才ですから」

 

 

「(良く分からん)取り敢えず契約は完了だね」

 

 

「はい、これより武士として誠心誠意尽くさせて頂きます。して主殿、此処は何処ですか?」

 

 状況の把握できていない牛若丸に説明した、牛若丸は納得した様だ。

 

 

「よしじゃあ、俺の仲間の所に戻ろうか」

 

 

「はい!」

 

 龍牙は指を鳴らすと宝物庫に祭壇を仕舞う。牛若丸に先程のは何かと聞かれ、【違う空間に物を収納する術】と説明し納得して貰った。

 

 そして2人は立香逹の元に戻るが……牛若丸を見てマシュとオルガマリーから痛い目で見られたり、主である龍牙に対するオルガマリーの口の聞き方が気に入らなかったのか本人を斬ろうとしていた牛若丸を止めるのが大変だったりと短時間の内に色々な事が起きた。




~所持サーヴァント~

・無皇 龍牙

ライダー【牛若丸】



・藤丸 立香


シールダー【マシュ】

バーサーカー【ダレイオス三世】

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