どうも、異世界のウルクに来ちゃいました龍牙です。
まぁ色々とありましたが、現在はウルクの王の補佐をしてます。
破壊龍の事件から2年と半月が経ちました。この2年の内、1年は世界を知るために旅をして色々な場所を冒険しました。だって冒険は男のロマンだもん。
「冒険したいので旅に出ます」
そう言ったのが1年半前。当時はギルやニンスン神が反対していましたが、(冒険の素晴らしさを教えた)ルガルバンダ王の力を借りて説得して、1年と言う期間付きで了承を得ました。
態々了承がいるのか?ハハハハハハ、ギルの従者とはいえ実質、居候の身だからね。
正直言うと、凄く楽しかった。だが1年なんてものは直ぐに過ぎる。始めは土産と冒険の話を持って帰るなんて気軽な気持ちでいたが……冒険に出たのが間違いだったと思う。
~冒険が終わり帰還した時~
俺は久し振りに故郷に帰る気持ちでウルクへと帰って来た。
しかし何故か民に覇気はなく、死んだような眼をしている者までいる。
何事かと思い俺は城まで走った。
そして城の玉座に座っていたのはルガルバンダ王ではなく、ゴゴゴゴゴッと王者の風格を現すギルガメッシュだった。そして始めの一言が……。
「やっと帰ったか、たわけ。この1年、何の音沙汰もなく、良くも
ーあっ……これはまさか…もしかしなくてもー
「
そう言ってギルガメッシュは玉座から立ち上がり、宝物庫から弓を取り出す。俺は目の前で起きてる事に、頭がついて行かなかった。
たかが1年で人ってこんなにも変わるものかと思ったが、このままでは針ネズミにされそうなので、必殺技を繰り出す事にした。
「すっ……すいませんしたー!!!」
そう言って放ったのが【必殺技:Japanese DO☆GE☆ZA】である。ギルガメッシュはそれを見て固まっている。
取り敢えず俺はこの状態で話す事にした。
「何故連絡をしなかった?連絡用にと天の父より頂いた水晶を渡していたであろう」
俺は旅に出る前に、ギルガメッシュがアヌ神より賜った物で2つの水晶だ。魔力を注ぐ事で、水晶と水晶が繋がり、相手の顔を見ながら会話ができると言うTV電話顔負けの道具である。
しかし俺は旅の途中で紛失してしまったのだ。それをギルガメッシュに伝えると「バカ」と言われた。
それからはギルガメッシュに質問をされ続けそれに(土下座のままで)答えると言うのが半日続いた。
やっと解放され、汚れを落とす為に以前に創造龍の能力で作った大浴場に入ったのだが、ギルが我が物顔で入ってきた。
ーお前に羞恥心はないのか!?ーと聞いたところ。
「我の身体に恥ずべき所などない!」
とワールドワイドな事を言われた。
以前の世界では共学であったが女子とは殆ど会話したこともなく、彼女も居なかった為に、耐性なぞ在る訳のない俺は鼻血を滴ながら部屋へと戻った。
~回想終了~
~現在~
それからと言うもの、大変であった。
機嫌が悪いから税を上げようとするギルを止め、もっと民の事を考えるように数日不眠不休で話した。
「ならば我の機嫌を良くしてみせよ」
と言うので、彼女の機嫌を取るのにはどうするべきかと考え、この時代にはない料理やら、デザートなどを作ったな(遠い目)。
罪人だからと問答無用で首を斬ろうとするのを止め理由を聞きそれに合わせて罪を償わせる様に説得した。
この時代では当然の事かも知れないが、人には心がある。どうしようにもならない程、激情などにかられる事もあるだろうから……故に話を聞くことは大切である。
何処から【ゲームソフトの復讐の為に神に喧嘩を売った奴が言うと納得するな】と聞こえてきた。気の所為だろう。
死して終わりと言う考えはあまり好ましくない。生きて償わせると言うのも1つ考えだ。
目に留まった結婚しようとしている花嫁を強奪するのを止める為に喧嘩もした。
「人様の幸せを奪うのはダメだ、そうような事をすれば何時か自分に返ってくるぞ」と言ったが、そう簡単に引き下がるギルガメッシュではない。最終的には剣による(一歩間違えば死ぬ)喧嘩で決着をつけた。
俺もかつては【神殺しの英雄】と呼ばれた者、加えて剣術を我流であるが毎日続けていたので、バビロンの一斉掃射をしない慢心王が勝てる訳なく、二度とそんな事はしないと誓わせた。
殴り合いじゃないのか?それは俺の役目じゃないし、ギルとは言え女……女を殴るのは嫌だ。
剣で殺し合いしてる?殺し合いじゃなく喧嘩なので問題ない。
等々、暴君の限りを尽くすギルを抑える為に俺は日々、ストレスと戦っていた。
帰って来て半年、ストレスの所為で胃痛と抜け毛が多くなって来たような気がする。
ぁあ……偶に辛辣であったが、素直で笑顔が可愛いいギルは何処に行ってしまったのだろう?
慢心王になると分かっていたとは言え、自分が居ればもう少し何とかなったのかと考える龍牙だが、その答えは知るよしもない。
そう言えば、最近街を歩いていると妙な視線を感じるんだけど気の所為だよね?後々凄く面倒な事になりそうな気がするのも気の所為の筈だ。うん……そう言う事にしとこう。さぁ今日もお姫様の手伝いをしますか。