ギルガメッシュとエルキドゥ? の衝突、彼女達はその後の帰還。
途中、野営をして帰ったのは次の日の朝だった。
「帰ったぞ」
ギルガメッシュと立香、マシュは玉座の間に入るとそこには笑顔のシドゥリが待っていた。
「おかえりなさいませ」
「うっ……ウムッ」
シドゥリは笑顔だった。ギルガメッシュは黙ってさぼ……息抜きに出掛けた。だと言うのにシドゥリは笑顔で出迎えている、だからこそ少し怖いのである。
「藤丸さんも、マシュさんもお疲れ様でした……それで王」
「ぁ……あぁ」
「気分転換は出来ましたか?」
「まぁな」
「それはよぅごさいました」
ニッコリと微笑むシドゥリ。ギルガメッシュは安心したのかほっ、と息を吐いた。
「……それで龍牙は?」
シドゥリは玉座の方を見る。ギルガメッシュは玉座の近くまで行ってみると、玉座の後ろで寝ている龍牙を見つけた。
「こんな所で寝ておるのか」
「寝る……と言うより【山の様な】政務を【1人で】処理され、終わったと分かると、気を失われました」
【山の様な】【1人】と言う言葉を強調し、笑顔で言うシドゥリ。
「王」
「なっなんだ?」
「そこにお座り下さい」
と床を指す。
「えっ床に?」
「はい」
「我は王ぞ! 床などに【お座り下さい】はぃ……」
ニッコリと笑いながら凄まじい圧を放つシドゥリ。ギルガメッシュは大人しく床に正座した。端から見ればイタズラがバレて怒られている子供の様だ。
「藤丸さんとマシュさんはお疲れ様でした。館に戻ってお休み下さい」
「えっと……はい」
「お先に失礼します」
立香とマシュはその場から去ろうとする。そんな2人に
『お前達! 我を助けよ!』
と訴えかけてくるギルガメッシュ。
「あっあの……シドゥリさん「藤丸さん……王の事については口出し無用です」はっはぃ」
シドゥリの説得は失敗に終わる。
「マシュ……行こっか」
「はい、そうしましょう!」
立香とマシュはそそくさとその場から退散した。ギルガメッシュはそれを見て絶望する。
今現在、ギルガメッシュに説教できるのは龍牙とシドゥリだけだ。そして長い付き合いでシドゥリが容赦ない事を知っている彼女はこれから起こる事を予想して顔を青くする。
「さて……王、少しお話をいたしましょうか」
「まっ待つのだシドゥリ! せっ政務を進めねば」
政務を言い訳にどうにか逃れようとするギルガメッシュ。
「本日分であれば龍牙様が終わらせておられます」
「なぬっ?」
「私が王に説教をと申しましたら満面の笑みで政務を為さって下さいました」
ギルガメッシュは龍牙の方を見た。気を失っているが物凄く良い笑顔である。
「さぁ! 藤丸様、マシュ様、此方へ!」
「お疲れ様でした! どうぞお休み下さい!」
兵達が察したらしく、直ぐに立香とマシュをその場から連れ出した。
「それでは王……夜まで長うございますが、御覚悟を」
その日、夜遅くまでシドゥリの説教をくらったギルガメッシュ。途中目を覚ました龍牙はそれを見て満足そうにしていたとか。
次回からストーリー進めます。