TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

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第四十二席 一同、宴会をするのこと

桃花村の屋敷では宴会が行われていた。鈴々と孔明は御馳走を堪能していた。そこへ庄屋がやってきた

 

「いやいや、高杉殿達が義勇軍に加わってから、連戦連勝。この辺りもすっかり平和になりました。しかし、高杉殿と関羽殿と張飛殿の武勇もさながら、孔明殿の知略には恐れ入りました。まさに昔、漢の高祖劉邦を助けて天下を取らせた張良に勝るともおとらぬ名軍師ぶり!」

 

「はわわ、名軍師だなんて//////私はただ皆さんにちょっとした助言しているだけで・・・」

 

「そうなのだ!!」

 

そんな中で輪に入ったのが骨付き肉を食らいつく鈴々であった

 

「鈴々と愛紗とお兄ちゃんがいれば、別に小難しい策なんか立てなくても、賊退治なんかちょいちょいのぷーなのだ!!」

 

「さすがは張飛殿、勇ましいことですな!!」

 

大いに笑い始める鈴々と庄屋。ムッとした表情になる孔明であった。そのころ、関羽は夜空を眺めていた。すると・・・

 

「関羽殿」

 

そこへ劉備がやってきた

 

「劉備殿」

 

「どうしました?何か宴で気に入らぬことでも?」

 

「あっ、いえただ・・・・月があまりにもきれいなものでしたから・・・」

 

「月?」

 

劉備は月のほうを見た

 

「たしかにこれは美しい。もっとも関羽殿、貴方の美しさには及びませんが・・・」

 

「なっ!?何を言って・・・・・からかっては困ります」

 

劉備の発言に驚いて恥ずかしがってしまう関羽

 

「関羽殿」

 

「はい」

 

「いきなりこんなこと言って迷惑かもしれぬが、この先、私とずっと一緒にいていただけないだろうか?」

 

「それって・・・もしかして・・・//////」

 

「私のようなものが貴方のような豪傑の主と思っていない。だが、私とていつまでもこのままいるつもりはない。賊を退治することで名声を上げて、より多くの兵を養い、いずれは人過度の将として身を立てるつもりだ。そのためにも私にはあなたの力が必要なのだ。もちろん御使い殿も」

 

「あっいや・・・(いっしょにいてって・・・そういうこと・・・)」

 

劉備の言葉の真意にがっかりする関羽。

 

「どうだろう?関羽殿、私に仕えてもらえないか?」

 

「え・・・・いや・・・そういうことでしたら・・・」

 

そういうと劉備は愛紗の手を握った

 

「おお、承知していただけますか?」

 

「いや・・・・その・・・・」

 

すると・・・

 

「あっー、こんなところにいたのだ!!」

 

鈴々がやってきたのであった。関羽は慌てて、劉備を押し倒した。

 

「ごちそう、あと少ししかないから早く来ないと・・・・」

 

来ると・・・関羽は柱にしがみついていたのであった

 

「何・・・しているのだ?」

 

「なんでもない」

 

「ん?それよりお兄ちゃんは何処にいるのだ?」

 

「え?高杉殿?」

 

 

 

 

 

 

その頃、勇作は

 

「・・・・・・・」

 

別の場所で月を見ていた

 

「楽しそうだな。皆」

見聞色の覇気を使い、宴会の様子を聞いていた

 

「此処まで、連戦連勝か・・・・・・確かにそうだけど、たくさんの声が消えたんだな・・・それに俺はまだ人を殺していない」

これまでの事を思い出しながら言った

 

「はあ・・・何をやっているんだろう俺は・・・・・・・・・・!?」

と何かに気が付いた

 

「・・・・・・こんな所に居たのですか?」

と劉備が来た

 

「あれ?劉備殿」

 

「こんな所に居たのですか・・・皆さんと一緒に参加しましょう」

 

「・・・わかりました」

と行こうとすると

 

「・・・・・・高杉殿」

と声を掛け、勇作は止まった

 

「なぜ貴方は人を殺さないのですか?」

 

「・・・・・・・・」

 

「理由は分かりませんが、そんな甘い考えは捨てるべきです。賊を殺なければ、被害が増えるだけなのですよ」

 

「・・・・・・・・」

 

「我々は民のために戦っているのです。そのために賊を殺しているのです!」

 

「・・・・・・・れ」

 

「貴方の影響で、士気が下がってしまいます!」

 

「・・・・・・・まれ」

 

「平和のために賊を殺し・・・」

 

「黙れ!!??」

と勇作は覇気全開で言った

 

「!」

 

バタバタバタバタ

 

劉備を含め、周りに居た人の殆どが気絶した

 

「ハァ・・・ハァ・・・あ!」

と勇作は周りを見て、気が付いた

 

「・・・・・・くそ!」

と勇作は走って自分の部屋に戻った

 

 

「あ!高杉殿!?」

途中に関羽と出会うが無視して走った

 

「高杉殿・・・」

 

 

 

 

 

 

 

勇作は自分の部屋に着き、ベットに座った

 

「・・・・・・・」

 

『なぜ貴方は人を殺さないのですか?』

 

「・・・・・・・・」

 

『理由は分かりませんが、そんな甘い考えは捨てるべきです。賊を殺なければ、被害が増えるだけなのですよ』

 

「(分かってる。そんな事ぐらいわかるよ・・・けど俺は・・・俺は・・・)」

と勇作は声を殺しながら、泣いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、勇作達は薬草探しをしていた

 

「孔明殿、薬草積みはもうこれくらいでよいではないか?」

 

「はい、でももうすこしだけ・・・」

 

「だが、もうそろそろ日も暮れかかってきたし」

 

「すみません。あと少しだけお願いいたします、ここのところ戦続きでけが人が増えてますから、すこしでも手持ちの薬草を増やしたくって」

 

「確かにそうだな・・・・・ん?あれは」

 

「あ!!」

 

突然、孔明が走り出した。その先には薬草があった。

 

「どうした?」

 

「見てください。これは三日草と言って、熱を下げるのにすごく効果がある薬草なんです」

 

「ほおー。珍しい形の花なんだな」

 

「たしか動物の死骸に寄生して、一日で目が出て、二日で葉を茂らせて、三日で花を咲かせることから、三日草と言われていて、四日で枯れてしまうからめったに見つからない貴重なものだったはずだな」

 

「はい!そうです。良く知っていますね」

 

「ま、まあな(修行で怪我した時に薬草を使っていたし、師匠からも薬草や漢方についても教えられていたからな・・・まあ、サロンパ草みたいに知らない薬草もあるけど・・・)」

と心の中で思った

 

「さっそく抜きましょう」

 

そして、孔明は三日草を抜いた。すると突然、関羽と鈴々が青ざめた顔となって、指をさした。

 

「ん?」

 

孔明が三日草を見ると・・・・・・そこにはやつれた顔となった翠があった

 

「え?」

 

「はわわわわわわわわわわ!!!!!!?????」

 

孔明は驚いて、翠を投げ飛ばした。ご丁寧にその手には三日草が握られていた

 

「(何で翠が・・・)」

 

 

 

 

その後、屋敷では翠が食事をとった

 

「それにしても馬超。あんなところに生き倒れになっているとはいったい何があったのだ?」

 

「ひつはむひゃひゅぎょうのひょひゅうでろぎんがそこをついてしまって・・・・」

 

わけを話すが、食べながらなので訳がわからなかったのであった

 

「何を言っているのか全然わからないのだ」

 

そういうと鈴々は骨付き肉を取ろうとしたが、翠に取られてしまった。そしてそれを一口で食べ、ラーメンのスープを飲みほした

 

「ブハーーー!いやー、だからさ。武者修行の途中で路銀が底をついちまって、腹ペコになって困っていたとき、ほら、あの大食いのチビ許緒が、山で野草をいっぱい積んでいること思い出してさ。あたしも探してみたんだけど、どれが食えるのかさっぱり分なくて。とりあえずその辺に生えていた茸を焼いて食ってみたら、ある意味これが大当たり・・・すぐに眼の前がぐるぐるして、しばらくすると耳のでっかいネズミや、くわくわうるさいアヒルとか見えてきて、気がついたらそいつらと一緒に一晩中、高笑いしながら山の中を走り回って、その挙句、力つきて、朝までばったりってわけ・・・」

 

「馬超さんが食べたのはサイケ茸だと思います。幻覚作用があって、並の神経をしている人なら笑い死にしていたかも・・・」

 

「まあ、たしかにこいつは並の神経じゃないな・・・」

 

関羽は寝ている翠を見て、そう思ったのであった

 

「(というか、毒茸を食べているのに、平気な人なんて初めて見たぞ!俺)」

と心の中で思う勇作であった


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