TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

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第三十六席 勇作、江東に着くのこと

ここは孫尚香の故郷である江東

 

その城の中でピンク色の髪をした褐色肌の少女が走っていた。

 

「姉様!!」

 

王室に入ると、そこにいた3人の姿を見て少女は顔を赤くして、頭を下げた

 

「ご無事のご帰還、なによりでございます!!」

 

「蓮華、今更かしこまることはないわ」

 

「申し訳ありません、姉様が戦場で怪我をされたと聞いたので、慌ててしまって・・・」

 

「怪我といってもかすり傷よ」

 

「それなら、良いのですが・・・」

 

「どうした?蓮華?何か言いたそうだな?」

 

「っ!・・・・・・姉様!姉様はどうして、そうまでして戦いを好まれるのですか!?」

 

「!?」

 

突然の言葉に驚く3人

 

「孫権、何言い出すのです!!孫策は此度も我が孫家の名を高めんとして・・・・」

 

「たしかに戦いを重ねることで領地は増え、孫家の名を近隣まで響くまでになりました・・・しかし、国の礎である民は疲弊して、このままでは遠からず・・・」

 

「滅びるか?」

 

「いえ・・・・けしてそうは・・・・」

 

場が静かになっていくと・・・・・そこへ

 

「みなさん、お待たせしました。宴会の用意ができ・・・・・・たんですけど?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、場所は変わって宴会場では

 

 

「はーい、江東一の美少女・双子の・・・・・」

 

「大喬と・・・・」

 

「小喬が・・・・」

 

「「歌いまーす!!」」

 

「「「うおおおおおおおお」」」

 

 

 

 

宴会場では華やかに始まっていた。外では一人女の子が夜空を眺めていた。すると

 

 

「なんだ、こんなところにいたのね」

 

「孫策様・・・」

孫策がやってきた

 

「冥琳。二人の時は真名で呼び合うって約束でしょ?」

 

「そうでしたわね、雪蓮さま」

 

「あまり浮かない顔してどうしたの?孫家を支える名軍師周喩とあろう者が何に頭を悩ませているのかしら・・・」

 

「孫権さまのことを少し考えていて・・・」

 

「蓮華のこと?」

 

「孫権さまはあまりに眼の前のことが見られておられない。たしかにここ数年、戦続きで領民たちは疲弊しています。だからと言ってここで立ち止まっていれば、江東に覇を唱えることができても・・・ここで止まってしまう・・・・とうてい天下へは届かない。どれだけ苦しくても明日のために戦わなければならない。なのに孫権さまは・・・」

 

「たしかにそうね・・・でもそれがあの子のいいところでもあるわ」

 

孫策の言葉に周喩は疑問に思った

 

「江東の虎と呼ばれた今は亡き母様、先代孫堅の意思を継いで私が血まみれになって奪い取ったものをあの子なら受け継いで、守り育ててくれる。そんな気がするの・・・」

 

「何を不吉な!?」

 

「えぇ!不吉?」

 

「そうです!!それではまるで雪蓮さまが志半ばで倒れてしまうようではないですか!」

 

「ふふふ、冥琳!いくらなんでもそれは考えすぎよ」

 

「で、ですが雪蓮さま」

 

「まったく、頭がよすぎるのも考えものね。」

 

それでも浮かない顔を見せる周喩に孫策は

 

「心配しなくてもいいわ。私は必ず天下をこの手につかんで見せる!蓮華に渡すのはその後よ」

 

「雪蓮さま」

 

「冥琳。志遂げるその時まで私と共に歩んでくれるわよね?」

 

「はい」

周喩もうなづいたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは重役達が集まっている場所。ここでは重役達が会議を行っていた

 

 

「えーい、戦、戦、戦。これで今年何度目だ!?」

 

「まったくだ!!これでは民が田を耕す暇もないぞ!!」

 

「張昭殿、貴方は我らの中では一番の長老。なんとかお諫めさせることはできぬのか?」

 

そして、中央に座っている張昭は

 

「なんども申し上げておる。だが、孫策さまは今では周喩のほうを重く持ち上げられて、私の甘言など耳を貸さぬ!!」

 

「周喩か、あの嘴黄色い軍師め!!」

 

「我ら普代な重臣を差し置いて、政事を左右するとはおごがましい!!」

 

「張昭殿、かくなるうえは一刻もあの計画を・・・」

 

「うむ、すでに手はずは整っておる・・・」

 

「おお、それではついに・・・」

 

「戦狂いの孫策を倒し、あの方が孫家の舵取りなれば、必ずは我らが表部隊に立つ時が来る」

 

「事がなった時の周喩供の泣き面を早く見たいものですな」

 

重役達は笑いが止まらなかった。それをみた張昭はニヤリと静かに笑った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁー、これが長江か!!でっかいのだー!!」

 

勇作一行は孫尚香のふるさとである長江へとやってきた。長江の大きさに感激した鈴々。

 

「(確かにデカいな。これ本当に川なのか。unbelievable(アンビリバボー)だぜ)」

 

「どう驚いた凄いでしょ」

 

「たしかにすごいけど・・・別にお前が威張ることはないのだ。」

 

「あー、この景色を見ると『帰ってきたー!!』って気になるわね」

 

「『帰ってきたー!!』はいいが大丈夫か?尚香」

 

「何が?」

関羽の問いに孫尚香が首をかしげる

 

「お主、家出したのであろう?旅に飽きて、戻るになったのはいいが家族から大目玉を食らうのではないか?」

 

「何言っているの?このシャオさまは孫家で一番、愛されている姫なのよ!!帰ってきて泣いて喜ばれはしても、怒られることなんて絶対にないわよ」

 

「そうだと良いけど・・・」

 

「そうですね。高杉・・・殿///」

勇作の名前を呼ぶと、顔を赤くする関羽

 

「(はーまたか)」

温泉での騒動があったばかりに、二人はほとんど口をきいていない。勇作が呼びかけても、関羽は顔を赤くするだけ。今は何とか会話はしているが

 

「(恥ずかしい///何故私はあんなことをしてしまったのだ!!)」

 

「(あの時はマジでヤバかったな。これも師匠といた影響だったかな?関羽殿とはあまり会話してないし・・・どうすればいいんだ)」

 

二人はこの調子だった

 

 

 

 

 

 

 

「まったく!!貴方は何を考えているのですか!!孫家の姫達が供を連れずにいなくなるなんて、皆がどれほど心配したかと・・」

 

「あの・・・孫静叔母さま・・・・それについてはシャオにもに言い分が・・・・」

 

「そんなものはありません!!だいたい貴方達は・・・」

 

見事に怒られているのであった。そして孫家をみた勇作一行は円をつくって話した

 

「皆、おへそを出しているのだ」

 

「皆じゃないぞ鈴々。けど多いな」

 

「うむ、おそらくはこの家の家風かなのだろう」

 

「別に尚香さんが残念な子だなのではなかったのですね」

 

勇作たちが話していると

 

「伯母上、もうそのくらいで・・・」

 

「ですけど、孫策」

 

「それ以上叱りつけたらまた家出をしかねませんぞ」

 

 

孫策の説得に孫静は説教を辞める

 

「関羽とやら、妹がずいぶんと迷惑をかけたようね」

 

「大迷惑なのだ!!」

 

「こら、鈴々!!」

 

「でしょうね。同情するわ」

 

「雪蓮お姉様、ひっどーい」

 

一同は笑っていた

 

「関羽、張飛、孔明・・・それと貴方は」

 

「高杉ですけど・・・」

 

「ふーん」

と孫策は勇作に近ずいていき、勇作の顔を見つめていた

 

「・・・・・・・」

 

「あのー何か」

 

「別に・・・・・とりあえず江東の孫家はあなた方を歓迎するわ。ゆっくりしていってちょうだい」

 

 

 

 

 

 

 

その夜、関羽はうなされていた

 

『今すぐ。寝台の下に隠れろ!早くしろ!?』

 

『目を瞑ってじっとしていろ』

 

ドサ

 

 

 

「!?、夢か・・・しかし今になってあんな夢・・・・しかもまだ胸が苦しい・・・・」

 

関羽は自分の上を見ると寝ぼけた鈴々がいた

 

「うにゃーこのマグロまんは鈴々が食べるのだ」

 

「・・・って・・・お前が原因か!?」


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