TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

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第三十三席 袁紹、宝を掘り当てんとするのこと

都にある大きな屋敷。そこの大浴場で袁紹が風呂に入ってくつろいでいた

 

「う~ん、やっぱりお風呂はいいわよね・・・こうやって一人で静かに入っていると一日の疲れが取れるわね」

とその時

 

「麗羽様!!」

 

そこへ文醜が慌ててやってきた

 

「きゃあ!?何よ、猪々子!?どうしたの?まさか敵襲!?」

 

「そうじゃなくて見せたいものがあるんです!!」

 

「はあ?見せたい物?」

 

「いいからとにかく来てくださいよ」

 

文醜は袁紹を連れだした

 

「ちょっと、私、裸!!」

 

「大丈夫ですって文字のみですから見えませんって」

 

考えもせずに動いている文醜に袁紹はキレた

 

 

「もう・・・いいかげんにしなさい!!」

 

ゴッチーン!!

 

 

「プギャ!?」

 

文醜は殴られたのであった

 

 

 

 

 

 

 

そして袁紹は部屋に戻った。その前には頭にたんこぶができた文醜と顔良がいた

 

 

「んで、私の憩いの場を邪魔してまで見せたいものはなんですの?」

 

「はい、蔵の中の物を虫干したときにこれを見つけたんです!!」

 

顔良が出したのはボロボロの地図であった

 

「何よこれ・・・汚い地図。おまけに虫食いだらけじゃない」

 

「それはそうなんですけど・・・・とりあえずここを見てください」

 

顔良が指差したところを袁紹が見た

 

「なになに?地図に記せし場所に我らが生涯かけし宝あり・・・・宝・・・はっ・・・これってもしかして・・・・」

 

袁紹はその地図がなんの地図か理解した

 

「そうですよ、宝の地図ですよ。掘れば金銀財宝がザクザク、これで麗羽様の無駄遣いが原因で苦しくなっている当家の台所も・・・・」

 

「誰の無駄遣いが原因ですって」

 

「あ・・いやその・・・」

 

文醜が余計な事を言い出したので怒りそうになっている袁紹を顔良が宥めた

 

「まあまあお金と赤ちゃんのおむつは困らないといいますし・・・」

 

「そうそう・・・」

 

「それもそうね。たしかにお金はたくさんありすぎても困ることはありませんよね」

 

「それじゃ・・・」

 

「ええ!明日の朝までには準備して、宝探しに出発よ!!」

 

こうして袁紹一行は宝探しを行うことになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、山岳では曹操、夏侯惇、荀彧が馬を連れて歩いていた

 

「しかし、よかったのですか?こんな時に我々だけで温泉に慰安旅行に行くなど・・・」

と夏候惇が言った

 

「春蘭、仕事熱心なのはいいけどたまには休息も必要よ」

 

「そうですよ。しっかり働いて、しっかり遊ぶ。天の運用と同じで何事も緩急をつけることは必要なのですよ」

 

「そういうこと・・・」

 

荀彧一言に夏侯惇も黙るしかなかった。

 

 

「あ~あ、温泉、楽しみ。通しか知らない本当の穴場で、お湯には美肌効果があるからゆっくり使って、肌をつるつるにしてその後は・・・・・華琳様と二人で・・・・」

 

「んっ!」

 

「春蘭、そんな怖い顔しないで貴方を仲間はずれにしないから・・・」

 

「私は別にそういう意味で・・・・」

 

「ふふ・・・」

 

「ふふふ・・・」

曹操と荀彧は笑った

 

「それはともかく・・・秋蘭にはかわいそうなことをしましたね。一人だけ留守番なんて・・・」

 

「そうね。しかし、さすがに我が首脳部全員休暇を取るわけにはいかないでしょう。念のために誰か残ってもらわないと・・・」

 

「それはそうですけど・・・(秋蘭・・すねてたりしてないといいけど・・・)」

 

 

 

 

 

その頃、留守番をしている夏侯淵は

 

 

『いやぁー、温泉っていいものだな』

 

『そうね、気持ちがゆったりするわね。』

 

『本当、来てよかったですね。』

 

『秋蘭、そんなところで一人でいて、貴方もこっちへいらっしゃい。』

 

『はい、ただちに・・・』

 

華琳一行は温泉入っているという・・・・寂しさを紛らわすための指人形劇をしていた

 

「はあ・・・仕事するか・・・」

すぐに飽きるのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じころ、別の場所では

 

「痛ってーーー」

勇作たちがいた。

 

「大丈夫ですか。勇作さん」

腕を押さえながら歩く勇作を孔明が心配そうに声をかけた

 

「はい、なんとか・・・」

 

「すまぬ。高杉殿」

 

「良いですよ」

 

「(なぜだ!私はどうしてあんなことをしてしまった?)」

と関羽が考えていると

 

「どうしたんですか?鈴々ちゃん」

と孔明が鈴々に声をかけた

 

「なんか臭いにおいがするのだ」

 

「シャオじゃないわよ!!そりゃ、たしかにおやつで食べたお芋でちょっとおなかが張っているなと思っているけど・・・・絶対シャオじゃないからね!!」

 

「それじゃ・・・」

 

「私でもないぞ!断じて違うからな」

 

すると孔明がかすかに笑った

 

「皆さん、違いますよ。これは硫黄の匂いですよ」

 

「硫黄?」

 

「それじゃ・・・もしかして・・・」

 

「はい、きっと近くに温泉があるんですよ」

 

「(温泉か・・・でもその割には楽しそうな声が聞こえてこないのは、何でだろう?)」

 

勇作たちは温泉に向かうことになった

 

 

 

 

さっそく服脱いだ鈴々が飛び出した。その後を孫尚香が追いかけた

 

「一番乗りなのだ!!」

 

「ちょっと抜け駆けなんてずるいわよ。」

 

「何言っているのだぬけがけは戦場の花なのだ」

 

「ってここは温泉でしょ」

 

そういって二人は温泉に飛び込んだのだが

 

ゴッチーン!!

 

 

「「痛い(のだ!!)」」

 

何かをぶつける音がした

 

 

「どうしたのだ?」

 

「お湯が入ってないのだ・・・」

 

「どうなっているのよ!?」

 

なんと温泉は空になっていたのだ。すると隣の方から

 

「おーい。こっちもお湯が入ってないよ!」

と勇作が言った

 

「これでは湯につかれんな・・」

 

「風邪ひいちゃいますよ。」

 

すると

 

 

「あら・・・」

 

「お主は・・・・」

 

そこへ曹操、夏候惇、荀彧がやってきた

 

「どうしてこんなところへ・・・・」

 

「どうしてって温泉に入りにきたに決まっているじゃない」

 

「あっ・・・そうか・・」

 

「ところで関羽。相変わらず下もしっとりつやつやなのね」

 

「////////!?」

曹操の言葉に顔を赤くして、タオルで隠す関羽であった

 

 

隣では

 

「(あれ?何で曹操が居るんだ?・・・それにしても温泉に入れないとは・・・)」


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