TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者 作:ヒーロー好き
その後、5人は先程の店で、食事をしていた
「おいしかったのだ!!」
「でしょ?一目見たときからここはいけるとピンと来たからね。このシャオ様の目に狂いはなかったって訳」
「フン!鈴々は腹が空いていればなんでもおいしい体質だから別にお前が威張ることはないのだ」
「鈴々ちゃん、それはあまり自慢にならないような・・・」
「ところで尚香殿、お主が孫家の末の姫君だと言うのは本当なのですかな?」
と関羽が聞いてきた
「もちろん!」
「別に疑うわけではないが、何か証明するものはないのか?」
「証明もなにも、こうして本人が言ってるんだから間違いないわ」
そして、四人は離れたところで話し合う
「と、言っているが。どう思う?」
「お姫様がお臍出して、一人でウロウロしてるなんてどう考えても可笑しいのだ」
「たしかに可笑しい」
「そうですね。最近、陽気ですし、もしかしたら・・・」
ヒソヒソと話している四人に孫尚香は立ち上がって
「そこ!!聞こえるようにヒソヒソと言ってんじゃない!」
「しかし、それでは、なぜ姫君達が供も連れずにこのようなところにいるのです?」
「うっ・・・それは・・・いろいろとあるのよ・・・」
「まさかと思うけど、堅苦しいお城暮らしにうんざりして、家出当然に飛び出して来たぁってことじゃないよね」
と勇作が言うと
「そ、そんな訳ないでしょう!確かに合っているけど、そんなんじゃ無いんだからねええぇぇぇ!!」
その言葉に四人は呆れ、静かに席に戻った
「何よ、その眼は・・・・・・それよりアンタ!」
孫尚香は勇作を指差す
「何?」
「何でわかったのよ!理由を!」
「それは・・・」
と言おうとした時
「おやまぁ。綺麗に平らげて暮れたもんだねぇお茶のお代わりどうだい?」
「あ、申し訳ない」
と女将がお茶を注ぐと
「あんた達、旅の人みたいだけど。やっぱり明日の行列を見に来たのかい?」
「は?行列?」
「おや、違ったのかい。あたしゃ、てっきり・・・」
「行列とはいったい?」
と勇作が聞く
「実はね、ここの領主様である劉表様の姫さんに、隣の領主様ん所から三番目の息子が婿入りするんだけど。明日の昼過ぎ、その行列がこの前を通りを通るのさぁ」
「ほぉ」
「噂によると、何でも大層豪華な行列のうえ。婿入りしてくる三番目の息子ってのが、とびっきりの美形らしいってんで。これはもう一目拝んとかなきゃあって、近くの村からも人が集まってんだよ」
「そうですか何にしても結婚はめでたいことだな」
「所が・・・近頃、妙な噂があってね」
女将が顔が暗くして言った
「と言うと?」
関羽が聞き返すと、女将は周りを見てから近づき
「ここだけの話なんだけどね・・・」
と小声で話そうとした時
「ふーん・・・主様の身内か側近かで、この結婚に反対してる人がいて、その一味が婿入りしてくる息子の暗殺を企ててるんじゃないかって言われているのか」
「そ、そうだけど・・・何でわかったんだい!」
「え?・・・・・・あ」
勇作はしまったという顔になった
「ええと・・・・・・宿でそういう噂を聞いて・・・」
「そうなんだい」
「しかし物騒な」
「本当だよ。せっかくの晴れの日だってのに、やんなっちゃう」
すると、孔明が・・・
「けど、これで理由が分かりましたね」
「理由?」
「ほら・・・この町へ入るとき、関所で妙に調べられたじゃないですか・・・あれはきっと。怪しい者が入って来ないように警戒してたんですよ」
「ならば、明日は領主も十分な警護を固めている筈だな」
「はい」
「なに・・・事前に漏れた隠謀が成功するなど、早々ないものですぞ」
「そうだと良いんだけど・・・とにかく・・・殺したり殺されたりは、もううんざり・・・早く穏やかな世の中になってくれないもんかね」
そう言って、仕事に戻る女将。関羽は、女将の言葉に、やりきれない哀しみを感じていた
「(物騒だな、暗殺なんて・・・それにしても危なかった。見聞色の覇気で読み取ってしまった・・・そういえばあの声は何だったんだ。気のせいではないけど、何であんな所から声が?」
そして、離れた席では・・・・・
「へいお待ち! 特製ラーメン、ニンニク、チャーシュー抜きのメンマ大盛りね」
そこにはマントを被った少女が座っていた。そして、ラーメンを見ると少女はよだれを流していた
翌日
五人は街を歩いていた
「ふあああああ~まったくなんで二人部屋で五人で押し込めらなきゃならないのよ・・・おかげでろくに眠れなかったじゃないのよ」
「おなか丸出しでいびきかいていたのによく言うのだ!!」
「ちょっといい加減なこと言わないでよ!!このシャオ様がいびきなんてかくわけないでしょ!!」
「いーや、かいていたのだ!!」
「はわわ、喧嘩はだめですよ」
喧嘩なりそうな鈴々と孫尚香を孔明は止めた
「こら、こんなところでグズグズしないで早く来ぬか・・・」
関羽が注意すると、太陽が出てきた。すると、関羽の眼には女性が矢を放った宿が見えた。そして、先日の女将の言葉を思い出した
『明日の昼過ぎ、その行列がこの前を通りを通るのさぁ』
『もし狙ってやっていたのならば、まさに神業・・・恐るべき簿の腕前だ』
そして、何か不吉な予感を感じた関羽は先ほどの宿へと向かった。
「ちょ、ちょっとどこに行くのよ」
その姿を勇作は見て
「・・・・・・・」
何かを感じとった
その頃宿では紫の髪の女性の下に宿主がやってきた
「私に客?」
「はい、昨日の礼をしたいと・・・・・」
「昨日の御礼?」
「そうでしたか、貴方が昨日の・・・」
「関羽と申します。先日は、連れの者が世話になりました」
「そんな。礼を言われることは何も、根がお節介な者ですから・・・つい余計な事をしてしまって、申し遅れましたが、私は黄忠、字は漢升と申します」
と自己紹介をし
「すみません、今、お茶を」
紫苑がお茶を入れようとすると
「それにはおよびません」
「え?」
「いい天気だそうだな。大通りのほうまでよく見える」
窓を開けて、大通りを見た
「!?」
その一言に黄忠が驚く
「とは言え・・・ここからだと、大通りを通る人の頭は、精々豆粒ほどだ。しかも、動いているとあっては、生半可な弓の腕では、まず当たらないだろう。警護の連中も、その可能性を考えなかったとしても・・・・・・責めは出来ない」
「関羽さん、貴方何をおっしゃりたいのかしら?」
「いや、もし弓の神・・・曲張に匹敵する程の名手がいたら、不可能を可能にすることが出きるかも知れないと・・・」
「くっ・・・」
黄忠は堰月刀を手に取るが、壁に飛かかってしまい、関羽に弓を突き付けられてしまった
「動くな!!どうやら長物の扱いは弓ほど得意ではないようだな・・・鈴々、高杉殿、入ってきていいぞ」
関羽がそう言うと勇作と鈴々と孔明と孫尚香が入ってきた。それを見て黄忠は観念した
「(この女性が黄忠か・・・俺なんだかんだで蜀の五虎大将軍に会ったな)」
と勇作は思った