TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

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第二十八席 勇作、張遼と華蝶仮面に出会うのこと

翌朝、翠と勇作は泊めてもらってるお礼にと薪割りをしていた。一方屋根の上で寝転がってる鈴々はというと・・・未だに関羽のことが頭から離れないようだ。

 

「こんなもんかな」

 

「ご苦労様です。ホントにすみません・・・こんなことまでしていただいて・・・」

 

「いやぁ・・・何もしないでいると飯がまずくなりますから///」

 

「うふふ・・・」

 

「姉ちゃん、ただいま」

と許褚と一緒に食糧を集めに行った少年が戻ってきた。来てみれば、出かけた時は空だった籠の中にたくさんの山菜やきのこが詰まっている

 

「まぁ!こんなにたくさん・・・」

 

「姉ちゃん、この人すごいんだ!初めて入った山なのに、山菜やきのこの場所もすぐにわかっちゃうんだ!」

 

「ふふーん、いかなる場所でも食材を見つけるのは大食い修行の基本だからな!」

 

「そ、そういうもんなのか・・・!」

ちょっと微妙な表情になる翠

 

「そういや張飛達はどうした?一緒じゃなかったのか?」

と鈴々がいないことに気づく

 

「へ?てっきり馬超たちと一緒なのかと・・・」

 

「鈴々なら・・・」

と勇作が言いかけた瞬間

 

「お前ら何しに来たのだ!」

武器を携えとっさに屋根から下りてきた鈴々。翠と勇作と許褚も来てみると・・・

 

「「「へへへへへ」」」

昨日の借金取りたちが来ていた!

 

「やっぱりここにいやがったか」

 

「昨日は世話になったなぁ」

 

「なんだ?またぶちのめされにきたのか?言っとくけど今度は手加減しないぞ!」

 

「おっと、今日の相手は俺たちじゃねぇ・・・先生、おねげぇしやす!」

そう言って借金取りの筆頭が下がると・・・・・・・紫の髪を束ねて後ろで止め、酒瓶片手にぐいっと酒を飲んでいた上半身サラシと上着だけの女性がいて、手には飛龍偃月刀が握られていた

 

「なんや、ごっつ強い奴らと撃ちあわせてくれるゆうから小遣い銭で雇われたってのに・・・相手はガキかいな」

 

「ガキとはなんなのだガキとは!」

 

「そーだ!張飛はともかく僕はガキじゃないぞ!!」

 

「って、ちょっと待つのだ!?どういう意味なのだ!?」

 

「今は仲間割れしてる場合じゃないだろ!!」

 

「そうだよ」

さりげなく馬鹿にされ怒る鈴々に突っ込む翠

 

「はっはっは!おもろい子らなー」

再び一口飲んだ後

 

「これ預かっといて・・・まだ残っているからおとしなや!!」

 

「へ、へい」

酒瓶を子分に預けてその手に携えた偃月刀を構え、名乗りをあげる

 

「うちんの名は張遼!!昨日までは旅から旅への風来坊で、今日は出銭稼ぎの用心棒や。アンタらに恨みはないねんけど、ちょっくら痛い目見てもらうでぇ」

 

「(え!?張遼!合肥の戦いで活躍した。あの・・・)」

勇作は名前を聞いて驚いていた

 

「はんっ!痛い目に合うのはお前の方なのだ!?」

名乗りに対し、絶対に負けないと言わんばかりの意気込みを見せる鈴々

 

「その意気や・・・それぐらい無いとおもろない」

その気迫を感じ目つきが鋭くなる張遼

 

「一匹ずつ相手にするのは面倒や!いっぺんにかかって来い!!」

 

「てええええええええええええい!!!」

張遼の挑発の直後に、許褚が鉄球を振りまわす!!

 

「うわーーー!」

3人の借金取りたちはあわてて逃げ出す

 

ドーーーン

 

と張遼の目の前に落ちた

 

「って、こないなもん、何処からだして・・・」

と困惑するが

 

「おりゃ、おりゃ、ありゃーーー!」

直後に斬りかかる鈴々

 

ガチン

 

「ツッコみ入れさせんか」

と攻撃を防ぐ

 

「たあーー」

と今度は翠が攻撃してきた

 

ガキン ガチン

 

撃ちあいをしたり、避けたりした。

 

「おりゃーー」

横から鈴々が攻撃してくるが

 

ガチン

 

簡単に防ぎ

 

「おりやぁーーー」

許褚の鉄球で攻撃するが

 

「ふん」

宙返りでかわして距離をとる

 

「ええでー!ええでー!ガキかと思うとったけどお前ら、3人ええ腕しとるわー(酒代目当てで引き受けた仕事やけど、久々に血たぎってきたわ・・・!!)」

 

「くそー。なんなのだこいつ!」

 

「3対1なのに・・・」

 

「戦いを楽しんでやがる!」

 

「俺を忘れるなよ」

 

「!?」

と張遼の後ろに勇作が居た

 

「あんたもやるんか」

 

「もちろん」

 

「なら、行くでー」

右から攻撃してくるが

 

スッ

 

簡単に避けた

 

「なっ!?」

 

「何驚いているの?」

 

「何でも(なんやこいつ男のくせにうちの攻撃を目を瞑ったまま、かわした)」

 

「もう終わり・・・」

 

「まだまだや」

と攻撃するが

 

「(右から左、そのまま突き)」

簡単に避けた

 

「(何で当たらん)」

と焦っていた

 

「・・・うわ」

と勇作がバランスを崩した

 

「(今や!?)」

攻撃のチャンスと上から切りつける・・・・・・が

 

ガシ

 

「!?」

勇作は素手で攻撃を止めた

 

「(うそやろ、うちの攻撃を素手で・・・)」

突然のことに張遼は驚いていた。

 

「嘘だろう」

 

「すごいのだ!?」

 

「たしかに」

他の三人も驚いていた

 

「男だと思って舐めていたけど、すごく強いやん。アンタ」

 

「それはどうも」

 

「こりゃ、久々に楽しめそうやな・・・」

とその時

 

「きゃーっ!」

 

「「「「「「!?」」」」」」

許褚の鉄球攻撃にビビってひいたはずの借金取りたちが、姉弟を人質に取っていた

 

「へへへ・・・勝負あったなぁ」

 

「えへへへへ」

 

「くっ・・・卑怯な!」

 

「おい、武器を捨てろ。さもないとこのガキの命はねぇぞ」

少年に短剣を向けながら脅す小柄な子分

 

「ちょー待ち!何のつもりや!」

 

「何のつもりって?」

 

「これからおもろなってくるとこに水差しおって、どういうつもりかて聞いとんや!」

 

「いや・・・でも・・・」

 

「先生、アンタには悪いがこっちにはこっちの都合ってもんがあるんだよ」

 

「くっ・・・・・・」

 

「さあ・・・お前ら早く武器を・・・」

 

「(あいつら・・・・・・ん?)」

と勇作は屋根の上に人が居ることに気づいた

 

ピューーー(口笛)・・・・・・・・プッ!ビシィッ!!

 

「いってぇ!?」

突然どこからか枝が飛んできて、小柄な子分の短剣を弾き飛ばしたのだ!

 

「!?」

一同が驚く間もなく、先日通りすがったマントの人が現われ子分たちをふっ飛ばし、姉弟を屋根の上へ避難させた!

 

「な、なんだテメェは!?」

 

「顔見せやがれー!!」

 

「乱世を正すため、地上に舞い降りた一匹の蝶・・・・・・」

マントを勢いよく取って、その姿を見せる!!

 

「美と正義の使者・・・華蝶仮面!!推参!!」

 

「か・・・」

 

「蝶仮面って・・・おい・・・」

 

「何をやっているんだよ!星」

 

はたから見れば蝶の仮面をつけたどっかの誰かさんでしかないため、一同はポカーン状態であり、勇作は頭を抱えてた

 

 

「鈴々、馬超、勇作殿・・・久しぶりだな」

 

「ん?」

 

「あいつ・・・お前らの知り合いか?」

 

「いやぁその・・・なんというか・・・」

何とも言えない気持ちになる翠

 

「あんな変な奴知らないのだ」

 

「え?」

 

「おい!!何処で鈴々の名前どこで聞いたか知んないけど、お前みたいなへんてこりんな奴に知り合いずらされたら迷惑なのだ!!」

 

「・・・・・」

華蝶仮面から明らかに怒りのオーラが出ていた

 

「(怒ってる・・・・あれは明らかに怒っているな・・・)」

 

「(本当にわからないのかよ。鈴々)」


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