TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

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于吉達との激闘がいよいよ始まります

では、どうぞ


第百二十七席 群雄、于吉を討たんとするのこと(序章①)

夜になり

 

「軍議…長引きましたね」

 

軍議を終えた勇作達が出てきた

 

「はあ~」

 

「どうした?姉上?ため息などついて」

 

桃香を気に掛ける愛紗

 

「今度の戦のことを考えるとちょっと緊張しちゃって」

 

「心配することないのだ!桃香お姉ちゃんは絶対鈴々が、敵の真っ只中に連れて行くのだ」

 

「あ…ありがとう鈴々ちゃん」

 

苦笑いしながら言う桃香

 

「けど…本当はそこから先が心配で、私…剣の腕とかダメダメだし」

 

「……」

 

「よっぽど不意を突けば何とかなるかもしれないけど、ちゃんと于吉を倒せるかどうか」

 

不安な気持ちを訴える桃香

 

「桃香」

 

「姉上…確かに于吉は手ごわい相手だが。我らの力を合わせれば出来ぬことはないはずだ」

 

愛紗は桃香の手を取り

 

「そうであろう」

 

「あ…うん」

 

すると

 

「仲良きことは美しきかな」

 

後ろを振り返ると

 

「あ!あれは…」

 

城門にある屋敷の屋根にある人物がいた

 

「ある時はメンマを母方の祖父を持つ美人武芸者。またある時はオチ担当の締めくくり役……しかしその実態は」

 

「なにやってんだよ」

 

「乱世に舞い降りた一匹の蝶!美と正義の使者!華蝶仮面!」

 

「きゃ~素敵!」

 

「今までで一番高いのだ」

 

「流石に飛ばんか」

 

「どうやってあそこに行ったんだよ」

 

桃香は歓喜し勇作達は苦笑いしていた

 

「大戦を前にして心が落ち着かぬそなたにこれを授けよう」

 

とある物を投げた

 

「戦の前には、それを付けて戦場に望むが良い。さすれば勇気凛凛気合百倍。どんな敵にも引けは取らぬぞ!」

 

それは緑色の仮面だった

 

「では、さらば!!とう!!」

 

そういって姿を消す華蝶仮面であった

 

「あっ飛んだ」

 

「大丈夫だよね」

 

「ありがとうございます。華蝶仮面様」

 

桃香はお礼を言った後

 

「ねぇ孔明ちゃん…似合う」

 

仮面を付ける桃香

 

「え…え~と」

 

「どう!鈴々ちゃん!本当に戦で着けてみようかなぁ」

 

すると孔明はある策が閃く

 

 

 

「えっ!それと同じような物を作ってほしい」

 

孔明は李典の元に来ていた

 

「まあ…見かけだけ似せるんやったら何とでもなるけど…よっしゃ!任しとき!」

 

 

 

 

 

「さあ、寝よ寝よ!」

 

「明日はどうする」

 

張三姉妹が部屋で寝ようとしていた時

 

「あ!は~い」

 

扉をノックする音が聞こえ扉を開ける

 

「あれ?あなたは確か…」

 

ある人物が訪ねるのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

「うふふ、洛陽まであと少し」

 

函谷関から少し離れた場所にいる于吉は静かにくつろいでいた

 

「身の程知らずに歯向かう英雄気取りの小娘共を始末した暁にはこの私が……誰だ!!」

 

何者かの気配を感じる于吉

 

「貴方は?」

 

出てきたのは一匹のネズミ。正確にはネズミになった張譲が出てきた

 

「いやはや…その姿で生きながられていたとは、さすがにしぶとい」

 

「……」

 

張譲はテーブルの上に上ると

 

「耳よりの情報?」

 

張譲は于吉に話す

 

「良いでしょう!もし本当に聞くに値するものだったら」

 

そう言って妖術である物を取り出す

 

「褒美として、人間に戻れるこの解毒剤を差し上げましょう」

 

「……」

 

「何!?竜の爪!!」

 

驚いたように席を立つ于吉

 

「ふむ…話には聞いていたが、まさか本当にあったとは」

 

「……」

 

「劉備?ああ黄巾の乱の時の…そうかあの娘か」

 

劉備のことを思い出す于吉

 

「いや!実に興味深い情報でしたよ!」

 

薬を渡す于吉

 

「約束通り…これはあなたに差し上げましょう!」

 

ネズミはそれを銜える

 

「おっと…人間に戻るなら私の目につかない所でお願いしますよ。ここで貴方の裸を見せられても困りますからね」

 

そういうとネズミは于吉のいる天幕からいなくなった

 

「もはや、宮中に居場所がなくなった宦官に生きる術があるとは思えませんが…うふふ。いや…」

 

于吉は何かを思い出す

 

「一つありましたね。そのおもちゃはあなたに上げますよ………偽物さん」

 

 

 

 

少し離れた場所

 

「……」

 

于吉から解毒剤をもらった張譲はそれを飲み、人間に戻った

 

「これからどうすれば」

 

「もしもし!」

 

誰かに声を掛けられた

 

「貴方が張譲殿ですか?」

 

そこにいたのは仮面の男…いや偽劉備だった

 

「貴様は!」

 

「あなたに悪い知らせとすっごく良い知らせを持ってきたんですよ」

 

「…何だと」

 

「悪い知らせは、貴方は一生みじめな人生が待っていますよ」

 

「何だと!」

 

「二度と宦官になることはなりません」

 

「貴様!僕を馬鹿にしに来たのか!」

 

「最後まで聞いてください!良い知らせもあるんですから」

 

「何?」

 

「私に協力してくれませんか?」

 

「…協力だと」

 

「はい。協力してくれたなら…望みをかなえてやりましょう」

 

「望みだと」

 

「はい…貴方をもう一度宦官にしてあげます」

 

「何!本当か!?」

 

「はい…それだけではありません。力も差し上げましょう」

 

「力だと」

 

「その力で連中に復讐することも出来ますよ…どうです?」

 

「…いいだろう!早くその力を寄越せ!」

 

「わかりました…ではこちらに」

 

そう言って偽劉備についていく張譲

 

 

『汚い人ですね』

 

妖術で偽劉備に話す于吉

 

『何とでも言え!俺もあいつらに復讐するんだ。しかし万一のことも考えなければならない。備えあれば憂いなしというだろう』

 

『そうですか』

 

『それにしても本当なのか…竜の爪のことは』

 

『ええ、まず間違いないでしょう』

 

『なるほどな…道理で高杉以外の人間に影響が出ていない理由はそれか』

 

『感謝してくださいね。私が貴方を拾わなかったこんなことをしなかったんですから』

 

『それについては感謝している。だが竜の爪か…』

 

『どうしました?』

 

『于吉…お前の傀儡は高杉を見張っていたんだろう。気づかなかったのか?』

 

『気づきませんよ。私の傀儡にはそこまでの能力はありませんですから』

 

『そうか』

 

『しかし…南蛮では面白いものが見られましたし、力も回収できましたからね』

 

『それが、あいつらか』

 

『ええ、もっともあの人たちは今は貴方の部下ですけどね』

 

『あいつらも復讐したいはずだからな…機会を与えないとね』

 

『優しいですね……では私はこれで』

 

そういって于吉からの通信が途絶えた

 

「……いよいよだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

「これより明日の陣立てを発表する」

 

董卓軍を含めた連合軍が明日の決戦に向けての会議をしていた

 

「中軍前衛…公孫瓚!中軍後衛…袁紹!右翼…曹操!左翼!孫策!」

 

荀彧が軍の設置を発表する

 

「洛陽の守備に高杉!袁術!孫尚香!軍師として張勲!陸遜!」

 

続いて周瑜が

 

「伏兵…右1の陣…呂布!左1の陣…張遼!右2の陣…華雄!左2の陣…于禁!右3の陣…黄忠!左3の陣…厳顔!右4の陣…魏延!左4の陣…馬岱!右5の陣…馬超!左5の陣…趙雲!」

 

伏兵の設置を発表する

 

「突入部隊…劉備!関羽!張飛!軍師として…孔明!陳宮!両名の護衛として、楽進!華佗!」

 

発表した後

 

「なお華佗には合わせて太平要術の封印を命ずる」

 

「劉備軍は直ちに出立し、敵に気付かれぬよう所定に位置に伏せよ…以上!」

 

 

解散しようとしたその時

 

 

「も!申し上げます!!」

 

一人の兵が駆け込んできた

 

「何事だ!会議中だぞ!」

 

「申し訳ありません!緊急事態です!」

 

「緊急事態だと」

 

「敵襲です!」

 

「まさか敵がもう」

 

「そんなはずは…進行速度からして明日のはずだ!」

 

「敵の数は?」

 

「一人です!ですか……」

 

「何だ!?」

 

「一人と言っていいか」

 

「どういうことだ!!」

 

すると

 

ドガアァアアアアアン

 

 

大きな地揺れが発生する

 

「この揺れは…何だ!」

 

「とりあえず外に…」

 

連合諸侯が屋敷を出ると

 

 

「何あれ……」

 

「夢を見ているのか…」

 

「なんですの?」

 

「ひいい!!」

 

 

視線の先にいたのは兵馬俑。しかしただの兵馬俑ではなかった

 

 

「(なんだ!あのデカさは…!!)」

 

1km先に超巨大兵馬俑が見えた

 

「(おいおい!これじゃあ…進〇の巨人じゃないか!!)」

 

 

全長約80メートルクラスの兵馬俑が連合軍に向かっているのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、于吉達との激闘が始まる


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