TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

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第十二席 関羽、曹操と取引をするのこと

「「おかえりなさいませ!ご主人さ・・・え?」」

 

いつものように来客を出迎えた二人の前に現れたのは・・・・・・目を回している鈴々を抱えた夏侯淵とだった。

 

「私は夏侯淵。ここに関羽という御仁がいると聞いたのだが」

 

「え・・・?」

 

「こいつらヒドイのだ!馬超たちが斬りかかったら、怒って馬超たちを捕まえちゃったのだ!それにお兄ちゃんも・・・」

状況が飲み込めない愛紗に、鈴々が説明する。

 

「・・・お主たちの説明だと、相手が悪いように聞こえないが?」

 

倉庫に場所を移した一同は、改めて夏侯淵から事情を聞いた。

 

「なるほど、そうでしたか・・・分かりました。馬超は私の妹分の友、高杉殿も妹分の兄…見過ごすわけにはいきません。とりあえず、会って話をしてみましょう。鈴々、私はこれから曹操殿達の元へ出向いて、馬超と高杉殿に会ってくる。鈴々は星と一緒に宿に戻っていてくれ」

 

「どうしてなのだ!鈴々も行って馬超とお兄ちゃんを取り戻すすのだ!」

関羽が言い聞かせるが、やはり一緒に行くと言い張る鈴々。と、ここで星が口をはさむ。

 

「短気なお主たちが行けば、まとまる話もまとまらなくなるだろう・・・ここは、愛紗に任せておけ・・・」

 

「でも・・・!」

 

「鈴々、私を信じろ・・・心配するな、馬超と高杉殿は必ず連れ戻す。いいな・・・」

 

反論しようとした鈴々だったが、関羽に促され渋々頷いた。

 

 

 

 

 

 

ここは、馬超が投獄された檻がある天幕。檻の中で座り込んでいると・・・と夏侯淵に付き添われ、関羽がやってきた。

 

「馬超」

 

「!関羽・・・」

 

「話は聞いた」

 

「アタシとした事が血が上り過ぎて、ドジ踏んじまった。まさか、あんな所で出くわすなんて思ってもみなかったし、おまけに張飛が邪魔しやがるから・・」

 

「鈴々は馬超の事を想って邪魔をしたんだよ」

 

「それでも!」

 

「お主、なぜ曹操殿を殺そうと」

 

「曹操は我が父を・・・アタシの父ちゃんを殺したんだ!」

 

「えっ!?」

 

「それも卑劣極まりないやり方で!」

 

 

やがて関羽は、曹操の元へ向かう。

 

 

「華琳さま、関羽殿とが参られました」

 

「通しなさい」

 

二人は天幕の中へ入り、曹操は玉座に座っていた。そして勇作が居た

 

「高杉殿!?」

 

「関羽殿!?」

 

「大丈夫なのですか?」

 

「ああ、何とかな・・・」

 

「よかった・・・あの」

 

「馬超ことは聞いたよ・・・」

 

「そうですか・・・」

 

「話はそれまでよ・・・それにしても意外だったわ、こんな形で貴女と再会するなんて・・・」

 

「単刀直入にお聞きしますが、馬超をどうなさるおつもりです?」

 

「もちろん、斬るわ!」

 

「そんな!?」

 

「(そうなるよな)」

 

絶句する関羽を見ながら、曹操は淡々と言葉を紡ぐ。

 

「理由はどうあれ、この曹操の命を狙ったのよ?それなりの報いを受けてもらうわ」

 

「いや、だが!」

 

「官軍の将の命を狙ったのよ?無罪放免とはいかないのよ」

 

「それは、そうだが」

 

「(状況が状況だしな・・・)」

 

的確なことを言われ、返す言葉がない関羽だったが・・・決して諦めなかった。

 

「曹操殿!馬超の命、何とか救っては頂く訳には参られないか?」

 

「関羽、そこまで馬超を助けたいのなら私と取引しない?」

 

「取引?」

 

「そう今夜一晩、私と閨を共にするの。そうすれば、馬超の命助けてあげても良いわ」

 

「な、何を馬鹿な///」

 

「(何を言い出すんだ!?この人は!?)」

 

その言葉に、勇作は驚き、関羽も思わず顔を赤らめてしまう。無理もないだろう、寝屋を共にする・・・即ち「女同士で一緒に寝ろ」と言っているのだから。しかし曹操は二人の反応を気にすることなく、関羽を見つめながら話を続ける。

 

「初めて見た時から貴女の艶やかな黒髪を手に入れたいと思っていたの」

 

「・・・」

 

「そして、私は欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れる」

 

「ひ、人の命が懸かっているのにそんな戯けた事///」

 

「そう!貴女の気持ち一つで人が救えるのよ?」

 

「っ!?」

 

たわごとと称して曹操の言葉を否定しようとした関羽だったが、曹操の一言で返す言葉がなくなるが、俯き悩む関羽に曹操が言った。

 

「関羽、そこまで悩むなら取引をもう一つだけ増やしてあげるわ」

 

「もう一つ?」

 

「そう」

 

曹操は隣に居る勇作を見ながら笑みをした。

 

「貴方、名は?」

 

「高杉勇作と言います」

 

「珍しい名ね」

 

「よく言われます」

 

「高杉、私の物になりなさい!」

 

「!?」

 

「(やっぱりか!?)」

 

「曹操殿!なぜ高杉殿?」

 

「あら、貴方聞いていないの?」

 

「何がですが・・・」

 

「実はね・・・」

と曹操はあの時のことを話した

 

「・・・ということがあったのよ」

 

「・・・・・・」

曹操の話を聞いて関羽は驚いていた

 

「女尊男卑の世で、彼の強さには驚いたわ!?」

 

「俺はそんなに大した者では・・・」

 

「誤魔化さないで!貴方は私の軍の中で屈指の家臣を一撃で倒したのよ。それに尋常ではなかったわ!貴方の覇気・・・」

 

「・・・・・・」

 

「初めてよ、男を欲しがるなんて・・・それに私は不思議に思うわ、貴方が噂にならず、野に居るなんて・・・貴方何者なの?」

 

「・・・・・・」

 

「まあ、いいわ。さっきも言った通り、私は欲しい物はどんな手を使ってでも手に入れる」

 

「(決めるしかないのか)」

 

「貴方が私の物になるのなら馬超の命が助かる、これがもう一つの取引よ、どちらか選びなさい」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・曹操殿、貴女に仕え「ダメです!」

 

「関羽殿」

 

「鈴々とずっと一緒に居ると約束したではありませんか!なのに・・・」

 

「・・・でも」

 

「どうするの?関羽が今夜一晩だけ私と閨を共にするか、高杉が私の物になるか、選びなさい!」

 

曹操に向き直り関羽は決心した。

 

「ほ、本当に!一晩、閨を共にしたら馬超は助けてくれるのだな!」

 

「ええ、約束するわ」

 

関羽は戸惑いながらも、曹操の取引を受け入れるのだった。

 

「すみません、関羽殿」

 

「いいえ、馬超のためですし・・・」

 

「そうですか・・・」

 

「いいのです」

 

「秋蘭、関羽を案内しなさい」

 

「御意。関羽殿、こちらへ」

 

「はい」

 

関羽は夏候淵に案内され、出て行き、曹操と勇作だけが残された。

 

「今回は貴方を物に出来なかったけど、次は必ず貴方を物にするわ!」

 

「・・・」

 

「誰かある!」

 

「はっ!」

 

曹操が兵士を呼ぶ。

 

「高杉を空いてる天幕に案内しなさい」

 

「御意っ!」

 

「貴方も一晩、過ごして行きなさい」

 

「ありがとうございます、曹操殿」

 

勇作は兵士に案内されて行く。

 

「(・・・・・・大丈夫だよな?)」


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