TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者   作:ヒーロー好き

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平成最後の投稿です

令和になってもよろしくお願いします


第百十五席 何進、解毒剤を飲むのこと

「早く解毒剤を作ってたもれ!」

 

「えっ~と、何進さん…しばらく見ない間にずいぶん小さいお姿に」

 

入ってきたのは何進であったが、その姿は顔は変わらないが身長は璃々ぐらいで両手は猫の手になり、ネコの尻尾も生えていた

 

「お主らが早くせぬからこんな様になってしまったのにゃ!」

 

「孟獲さん、こちらが南蛮象之臍之胡麻を欲しがっている何進さんです」

 

「なんにゃ…どんな奴かと思ったらみぃ達の仲間なのにゃ。それならそうと」

 

「仲間とはなんにゃ!仲間とは…貴様らのような蛮族と一緒にするにゃ」

 

「いいんですか?そんなこと言ってたら南蛮象之臍之胡麻、分けて貰いませんよ」

 

朱里は何進の耳元で忠告する

 

「うっ!」

 

何進の顔が強張る

 

「そうしたら、いずれそう遠くないうちに完全な猫に…」

 

そのことを想像したのか顔が青くなる何進

 

「なんかえらそうな奴なのにゃ」

 

「ほんとにゃ。偉そうなのは大王様だけで十分にゃ!」

 

「そうにゃ!そうにゃ!」

 

「うんうん」

 

「孟獲さん…何進さんは今はこんなちんちくりんですけど、薬を飲んでもとに戻ればバインバインのゆっさゆっさなんですよ!」

 

「にゃんと!!」

 

「しかも下の方はモフモウのもっさもっさ!」

 

「そんなにもっさりはしておらんのにゃ!!」

 

「よし!決めたにゃ!」

 

孟獲は何進を指さし

 

「お前がみぃ専用のムネムネになるんなら南蛮象之臍之胡麻分けてやるにゃ!!」

 

「にゃにぃ~~~~!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして

 

「お待たせしました」

 

朱里が顔をひきつけ手にはお盆の上にコップと急須が乗せてある

 

「おお!解毒剤が出来たかにゃ」

 

「はい…」

 

テーブルに置いた瞬間、全員あまりの匂いに何進が座っている場所の反対側に移動した

 

「ううっ!!すごい臭いなのだ!!」

 

星と鈴々とたんぽぽと焔耶は鼻をつまむ

 

「くっ!まるで3年間穿き続けた下着を猫の小穂で煮込んだような臭いだな」

 

朱里はコップに解毒剤を注ぐ

 

「……」

 

「さっ!グーッと一息に」

 

「うむ」

 

コップを持つ何進。皆はその様子をじっと見る

 

「……」

 

一気に飲み干す何進

 

「うっ…うっ…」

 

飲んだ後、何進は苦し始める

 

そして

 

「おおおおおおお!!!!」

 

「はあ…はあ…はあ………おお!戻った」

 

元の人の姿に戻った何進

 

「足も…ああ手も…胸も…」

 

喜ぶ何進

 

「耳も元通りに……ん?」

 

耳に手を当てると違和感を感じる

 

「なってないではないか!!」

 

耳は猫耳のままになっていた

 

「どういうことじゃ!!」

 

何進は朱里を怒鳴りつける

 

「よもや解毒剤の調合を間違えたのでないか!?」

 

「そ、そうじゃなくて…たぶん猫になる薬を飲まされてから解毒剤を飲むまでに時間が経ち過ぎたんで完全に毒が抜け切らなかったにかと」

 

「それでは一生このまま」

 

「ああでも…解毒剤を服用し続ければいずれは元に戻る………はず?」

 

「はずとはなんじゃ!!はずとは……」

 

何進は朱里を睨みつけていると

 

「ん?……いぃ!!」

 

「みぃ専用のムネムネなのにゃ!!」

 

孟獲が目を輝せながら何進の胸に飛び込んだ

 

「独り占めはずるいのにゃ!!」

 

「そうにゃ!そうにゃ!」

 

「シャムもしゃむも!」

 

孟獲の子分たちも何進の胸に飛び込み、奪い合いが始まった

 

「こらよさぬか!そんなに強く揉むでない。ちょっと待て、童はそこは」

 

朱里は顔を赤くし、他の皆は驚いた表情でそれを見ていた

 

「あれ~~~~~~~~~」

 

何進の声が屋敷に響き渡るのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらにしばらくして

 

「本当にこの部屋で休んでいるのか?」

 

全員(孟獲たち、何進を除く)は勇作の部屋の前に居た

 

「はい、解毒剤を作りに台所に向かっている時にご主人様にあって、部屋で休むを言っていたので」

 

「そうか」

 

星が扉を開こうとした時

 

ガシャン!!

 

「!!」

 

窓が割れる音がした

 

「な、何だ!!」

 

部屋に入ると

 

「はあ…はあ…はあ」

 

「ご、ご主人様」

 

「ん?」

 

「ご主人様?」

 

愛紗が近づくと

 

「来ないで!!」

 

「え?」

 

「お願い来ないで!今の俺は何を仕出かすか分からない」

 

「ご、ご主人様…私を嫌いになったのですか?」

 

「違う!!」

 

「なら何で?」

 

「………」

 

「答えてください!!」

 

「……なんでそんなコト言うの?」

 

「え?」

 

「俺は悪くない…俺は悪くない」

 

何かに怯える勇作

 

「ご、ご主人様」

 

「どうしたんだよ!!」

 

「お兄ちゃん?」

 

「俺は悪くない!!」

 

勇作は発作的に窓から飛び降りようとした

 

「「「「「ご主人様!!」」」」」

 

「主!!」

 

「お館!!」

 

愛紗達は勇作の手を掴むために手を伸ばす

 

 

 

 

 

 

 

 

どうなったかは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回に続く


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