TV版恋姫†無双・・・覇気と六爪流を使う転生者 作:ヒーロー好き
「ふぅ、出来た」
近くにあるヤシの木の様な植物等の木材から作り上げた、ザルの様な巨大な籠
「流石、手慣れたものですね」
「伊達に子供の頃から筵や草鞋を編んでた訳ではないですよ?」
「凄いな」
「けど、こんな大きな籠を作ってどうするの?」
「もちろん、孟獲さんを捕まえるのに使うんです」
その壹
「あ、あの、いくらなんでもあれはちょっと馬鹿にしすぎなんじゃ……」
木の棒で籠を立て、その真下に餌を置く。草むらに身を潜め、その様子を窺う勇作達
「私の見たところ、孟獲さんのお頭の出来は鈴々ちゃんと同程度。これならこの策で十分のはず」
「いや、でも……」
「これで引っかかるわけ…」
カラン
音が鳴った方に視線を向けると
「何なのにゃ~!急に真っ暗になったにゃ!怖いにゃ!助けてにゃ~!」
つっかえ棒が倒れ、籠が落ちた
「ねっ?」
「…………」
「(引っかかるんかい!!)」
桃香は苦笑いをし、勇作は心の中でツッコみを入れた
「つ、捕まったけど、これぐらいじゃ美以は絶対にギャフンとは言わないにゃ!」
お縄につくも、一向に負けを認めない孟獲。困った様に顔を見合わせる
「美以を逃がした事を後悔させてやるにゃ!次は絶対に捕まらないからにゃ~~」
「(フラグが立った気がする)」
その貳
「孟獲のば~か!ちりょく一桁のふわふわ頭~りょっくりもんきのプニプニのプ~!!」
「誰がりょっくりもんきのプニプニのプ~にゃ!!」
鈴々の挑発に乗り、武器を手に駆け出す孟獲
「や~い、のろま~!ここまでお~いで~」
追いかけていき、視線の先には鈴々の他に、たんぽぽがいた
「言わせておけば……!」
しかし、あることに気づき、急停止する。鈴々とタンポポの前に、たくさんの葉が敷き詰められていた。まるで、仕掛けられている罠を隠すかの様に
「そんな見え見えの落とし穴には、引っ掛からないのにゃ~~!!」
孟獲は足元の落とし穴を飛び越えた
ニヤリ
その瞬間鈴々とたんぽぽは笑みを浮かべる
「ニャ~~~!!?」
見事な着地、しかしさらに落とし穴がありまんまと引っ掛かってしまった、孟獲であった
「二段構えの策とは、やりますね」
「これは鈴々山賊団を率いていた時に良く使っていた策なのだ。にひひひ」
「(懐かしいな)」
「自分が馬鹿だと思っていないマヌケほど良く引っかかるのだ)」
「それ、愛紗が聞いたら怒ると思うよ」
その参
「みんな~、今からおっぱい体操始めるよ~!」
「(おっぱい体操って)」
「寄せて、寄せて、イー、アル!横に、揺らしてサン、スー!縦に、揺らしてウー、リュウ!」
「大きいムネムネにゃ~~!」
桃香の豊満なおっぱい目掛けて、孟獲率いる南蛮族は走り出す
「うわ!!」
その直後、地面の下から網が出現。狙い通り、捕らえられてしまった
「上手くいったのはいいけど……なんで焔耶も一緒に捕まってるの?」
「いや、その……つい」
猫達に紛れ、焔耶も捕まっていた。
「(気持ちは分からないでもないが……)」
勇作はそう思いながら桃香の豊満な胸に視線を向ける
「ご~主~人~様~~~~~~~~っ!!」
「ひっ!!」
地獄の底から響いてくるような恐ろしい声。振り向くと笑っているが目に光がなく尋常じゃない何かが出ている朱里がいた
「いったいどこを・ミ・テ・イ・タ・ノ・デ・ス・カ」
「い、いや…あ、あの」
「もうご主人様のエッチ♪そんなに見たいなら堂々と」
「何を言っているの!あと火に油を注ぐな」
「フフフ、ゴシュジンサマ♪」
「うわっ!!」
朱里は勇作の服の後ろ襟を掴み
「チョットコッチデ、オ…ハ…ナ…シ…シ…マ…シ…ョ…ウ♪」
体格差がある筈なのにスルズルと密林の奥に引っ張られっていった
「いやぁぁあ!!ちょっと助けて!!ヘルプミ~~~~~!!!」
しかし皆、助けなかったいや助けることが出来なかった
「フフフフフ」
言葉は出ていないが朱里から出ている(助けたらどうなるか分かっていますよね♪)という雰囲気をガンガン出しており、全員自分の身を守るため助けなかった
そして
ぎゃぁぁああああああああああああ!!!!!
勇作の悲鳴が密林に響き渡るのであった
その肆
今度はバナナによる二度目の罠
その伍
焔耶が魚と共に孟獲を豪快に釣り上げる
その陸
手紙での罠。おびき寄せ孟獲をたくさん捕まえるのであった
翌日
「くやしいにゃ!!くやしいにゃ!くやしいにゃ!」
度重なる罠にかかり、砦内で悔しさを募らせる孟獲
「こうなったら、南蛮族に伝わる秘術を使って、森の悪霊を呼び出すにゃ!」
「悪霊を呼び出してどうするにゃ?」
「悪霊をパヤパヤにとりつかせて、それであいつらをやっつけるのにゃ!」
「パヤッ!?」
パヤパヤは冷や汗をかく。
「悪霊がついた者は、強い力を持ち、すごく凶暴になるにゃ」
悪い事を企む孟獲の言葉に、三匹の子分達は怯え始める
「食べたらエビの味がするらしいにゃ」
「食べると…」
「エビの味」
「えへへ」
それから孟獲達は、砦の外にある、儀式の間へと移動する。小さなピラミッド上の石段。頂上にある台の上に、パヤパヤを置く
「それでは、これより悪霊を呼び出す儀式を行うにゃ」
孟獲の号令に従い、呪文を唱え始める三匹。孟獲も加わり、儀式が行われた。
「ニャンパパパッ!ニャンパパッ!ニャンパパパッ!ニャンパパッ!」
すると、その場が暗雲に包まれる
「来たにゃ!」
気味が悪い雲。昼時だというのに、薄暗くなっていく
「パヤァッ!!」
突如、赤き稲妻がパヤパヤ目掛けて落ちてきた。落雷がパヤパヤに直撃。孟獲達は、慌ててその場を見る
パヤパヤの体は、みるみる内に巨大化していった
「……これは面白いものがみれました」
そして謎の人物がその様子を見ていた
「ふふふ……じっくりと拝見しましょう」