真・恋姫†無双~外史の運命を破壊する者~   作:ヒーロー好き

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拠点・対決!翼VS霞

「んんーーー」

 

俺は中庭で体を伸ばしていた

 

「あれ、隊長。どしたん?こんな所で」

 

「ん?ああ、大分良くなったから体を動かしていたんだよ」

 

「隊長。腕の方は・・・」

 

「ああ、この通りだ」

とグルグルと腕を回す

 

「大丈夫なの?」

 

「問題ないよ・・・それより露が何でいるんだ?今日はみんな通常の訓練だったはずだが?」

 

「えー?別にええやん、警備隊の皆さんと仲良うしたって・・・なー真桜ちー」

 

「なー姐さん」

 

「あー。お姉様、私とは仲よくしてもらえないんですかー?」

 

「ん?そんなことないで。ウチの愛は、色々と平等やからなー。だからほら、凪っちももそっとこう・・・・・」

 

「いえ、遠慮しておきます・・・・・・」

 

「ああもぅ、固いなぁ・・・・・・」

 

「別に仲良くするのはいいんだがな・・・・・・」

 

「あー隊長、ウチらと姐さんが仲良うしとるから、やきもち妬いてくれてるん?」

 

「ふふっ。それはそれで、何だかくすぐったいね、お姉様ー」

 

「安心せえ。そういうことするときは、翼もちゃーんと呼んだるさかい!」

 

「・・・・・・・そーですか・・・そうだ!凪」

 

「はい?」

 

「キバの力を試したいから相手してくれない?」

 

「キバですか」

 

「ああ」

 

「あーちょっと待った!」

 

「ん?」

 

「それやったらウチが相手したる?」

 

「露が?」

 

「虎牢関じゃあ不完全燃焼やったからな・・・あの時の続きや」

 

「・・・・・・まあ、そういうことなら」

 

「では、私が審判をします」

 

「頼むよ」

とやろうとした時

 

「何をしているの?」

 

華琳達が来た

 

「あ、華琳様」

 

「これから露と手合せするんだ・・・新しい力を試す意味も含めてね」

 

「へえ・・・」

 

「なるほど」

 

「む・・・・・」

 

「姉者、やりたかったのか」

 

「いや・・・そうでは」

 

「顔に出ているけど」

 

「そ、そんな」

 

「今回は諦めなさい」

 

「わかりました」

 

「じゃあ準備するから待ってて」

 

 

 

 

少しして準備が終わり戻ってみると衝撃の光景が

 

 

「なんじゃこやぁーーーーーーー!!!」

 

そこにはいつの間にか、大容量も観客席が・・・そして実況席が出来ていた

 

「頑張ったんやで!ほめて!」

 

「そんなことで頑張るな!つかどうやって作ったんだよ!」

 

「さあ始まりました世紀の一戦、張遼将軍対、魏の破壊者こと紅翼の時間無制限一本勝負!・・・実況はわたくし李典と」

 

「曹魏三千万の皆の歌姫、数え役萬シスターズのちーほーちゃんでーーーーっす!よろしくぅ!」

 

「なお、解説は我らが主、曹操さまと軍師の荀彧さまにお願いしてあります。お二人とも、今日はよろしくお願いいたします」

 

「ええ。見所のある勝負になる事を期待するわ」

 

「アイツだけ死ねばいいのに」

 

「お前らも何やっているんだ!」

 

「翼、早く始めて」

 

「はあ・・・分かったよ」

と前を向いて

 

「じゃあ!キバって行くぜ!!」

 

 

キバットバット三世の口を開ける。

 

『ガブリ』

 

そうすると翼の口の下辺りからステンドグラスが浮かび上がり、ベルトが腰に現れる。

 

「変身!」

 

その言葉と共に仮面ライダーキバへと変身した

 

 

「それがキバ」

 

「ああ、そうだ」

 

「では、始め!!」

と銅鑼がなる

 

「先手必勝!」

と素早く近づき、パンチを打つ

 

バチ

 

「くっ!」

と武器でガートするが少し後ろに後退した

 

「くっううう!なんつう攻撃や」

 

「まだまだ!」

と連続でパンチを繰り出す

 

シュウ シュウ ブン

 

「何の!」

 

霞は偃月刀でガードする

 

「今度はウチの攻撃や!」

と偃月刀を構え

 

「でりゃあああああ!」

 

ブン

 

攻撃を繰り出す

 

ガチン

 

「うっ!」

 

翼は何とかガードした

 

「(痛ってーーーー!)」

と怪我した腕に響く

 

「どうや!ウチの一撃は」

 

「さすがにやるね」

 

「まだまだいくで!」

 

「・・・来い!」

 

 

 

 

 

 

「ここまで戦いを見てどう思いますか?」

 

「そうね・・・始めは翼が有利だったけど・・・だんだんと露が有利になるわね」

 

「え?なぜでしょうか?」

 

「翼は拳で露は偃月刀。攻撃時の長さが明らかに違う!」

 

「なるほど」

 

 

 

数分後・・・華琳が解説した通り、翼が不利になっていた

 

 

「(まずいな・・・だんだん押されてきた)」

 

「隙やり!」

 

ブン

 

「ぐっ!!」

 

霞の攻撃によって、後ろに後退した

 

「(ヤバい!)」

 

「どうした!そんなもんか!」

 

「そんな訳ないだろう!」

と翼はベルトの横にあるスロットからガルルフエッスルを取り出す

 

「来い!ガルル!」

 

『ガルルセイバー!』

と音と共に魔獣剣ガルルセイバーが現れ、手に持つと左肩は青い狼の毛が逆立ったような形状になった

 

「!?」

 

「な、なんと・・・翼が青くなった!」

 

「クウガみたいだな」

 

「行くぞ!!」

と先ほどとは違う速さで露に迫る

 

「!?」

と何とかガードずる

 

「まだまだ!!」

とガルルセイバー交えて攻撃してきた

 

「(なんちゅう、速さや!防ぐだけで精一杯や!!)」

と徐々に圧倒されるが

 

「なめんや!」

横に一閃する

 

「!!」

と翼は当たる前に後ろに飛んだ

 

「ウチかて神速の張遼と言われているや!ウチの本気はこれからや!!」

と翼に負けない速さで攻撃を繰り出す

 

「ぐっ!!」

何とか防御するが

 

「(うっ!やばい!腕が)」

怪我した腕から激痛が走る

 

「(でも負けない!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、お互いものすごい速さでの攻防が続いていますがどう思いますか!」

 

「そうね・・・もうすぐ決着がつくと思うわ!」

 

「なるほど・・・見守っていきましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

数分が経ち・・・お互い疲れが見えていた

 

「次で最後や」

 

「そうだな」

 

お互い構える

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

静寂が包みこむ

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

お互い動かない

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・」

 

永遠と思える空気・・・・・・が、次の瞬間

 

ダッ

 

お互い動く

 

ガチーーーーーーーン

 

お互いの得物がぶつかり合い、すれ違う

 

 

「・・・・・・・・・・・」

 

お互いがまた動かず、静寂が包み込んだ

 

 

 

 

 

「あの・・・これは」

と華琳が立ちあがり

 

「この勝負!引き分けとする!!」

と言葉と共に歓声が沸いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦いは終わり、見物人達は去って・・・・俺たちは観客席を片付けていたが

 

「何だこれ、バラすの難しいぞ」

 

「いやなぁ・・・組み立てること優先で作ったから、バラす時の事まで考えてなかったわ」

 

「おい」

 

「こっちも外していいのか?真桜」

 

「ええよ。思い切りやっちゃって!」

 

「えいっ」

とバラすが

 

「なんで右の板を外したら左が崩れるんだよ」

 

「うぇぇ・・・何やってるんだよぅ、凪ちゃーん」

 

「真桜・・・・・?」

 

「ああ・・・すまん逆やった」

 

「おい」

と片付けをしていると

 

「片付けは進んでいるようね」

 

「華琳」

 

「なかなか面白い試合だったわよ」

 

「まあな・・・」

 

「キバの力、なかなか興味深かったわよ」

 

「ありがとう、他にもあるんだけど・・・それは又の機会に・・・」

 

「そうさせてもらうわ・・・・・・・・それより翼」

 

「ん?」

 

「腕を見せなさい」

 

「・・・・・・え?」

 

「惚けても無駄よ!貴方が腕を庇いながら戦っていたことは見ていて分かったわ・・・早く見せなさい!!」

 

「・・・・・・・・わかった」

と腕を捲ると

 

「!?」

怪我をしている所の包帯から血が滲んでいた

 

「隊長!!」

 

「何や!これ」

 

「大丈夫ですか!!」

 

「まあな」

 

「やっぱりね・・・この状態で良く戦えたわね」

 

「まあ・・・相手も全力で挑んできているし・・・俺から頼んだことだから」

 

「・・・・・・・・」

 

「それにちょっとカッコつけたかったし」

 

「まったく・・・早く医者に見せなさい!」

 

「これが終わってから」

 

「今すぐ行きなさい!!」

 

「はい!!」

その場を離れた

 

 

「・・・・・・・・・・・」

皆はその姿を見送った後、作業に戻った

 

 

「・・・・・・まあ、少しカッコ良かったわよ・・・翼」


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